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004我が家の食料庫を確認せよという話

先日職場のサイトに掲載するために、自宅の食料庫をチェックしてエクセルにする記事を書いた。食や農に意識高い雰囲気を醸し出していた私だが、実は料理もできないし、自炊じゃないし、食料庫もいままでろくに見たことはなかった。

日本国民がおうちにいなくちゃいけないタイミングで、万が一にも3ヶ月くらいずっと家にいなさいと言われたら大丈夫かなと急に不安になって、魔窟だと思っていた食料庫を整理することにした。

我が家は現在両親と3人で住んでいる。全員育ちざかりの中学生でもないし、大草原の小さな家に出てくる有名なシーンの麦畑に襲来したイナゴくらい食べる、ということもない、ごく一般的な家だ。

なのに、出るわ出るわ。うち何人家族なの? というくらい食料が出てきた。とっくに期限が切れたどこの国のお土産かわからないものや、一回も食卓にのぼったことがないライスペーパー。見たことこのない食材もたくさんある。
極め付けは鰹節が3本も出てきた。生節、本枯れ節、特別製法の鰹節、鰹節長者だ。いや、うれしいけど、ありすぎだろう。

そして驚くべきことに、家族の誰も、それを把握していなかった。こんな食料があるということも、量も。まるで勝手に食料達が歩いてやってきたみたいに、はじめましてという顔で驚いていた。

昔大学の先輩に、場所がなくて、本棚から溢れた研究室の本を段ボールにしまっていたら、注意されたことがある。「一度しまった本を思い出すのって難しいよ、見えないものはないものと同じ扱いだから、目につくようにしまったほうがいい」と。

食料もそうだ。目に見える形でないとないものと同じ、あってもないように感じるのか同じものを何度も買いなおしてしまう。

それでも食料全部を食卓に毎日並べておくのは無理だ。

そこで我が家ではエクセルで管理することにした。何か必要なものがあるときは買う前にエクセルで在庫があるか確認する。半年に一度くらい在庫整理をする。こうするだけでもだんだん何があるか思い出せるようになった。

わいわいきゃあきゃあ言いながら家族と食料庫を見直すのも、一人でコツコツ真面目に見直すのも楽しいので、ぜひ家で試してみて欲しい。

必ずその日の晩ご飯は豪勢になるはずだから。


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