【art レポート】もじ イメージ Graphic展に行ってきました
気温の上下が激し中、3/10まで六本木の21_21 DESIGN SIGHTにて行われているもじイメージ Graphic展に行かせていただきましたので、
思い出を残すがてらレポートしてみます。
こんな展示会あったな〜みたいな感じでゆったり読んでみてください。
【もじ】の可能性を最大限にしていく全ての表現を味わう
今回のこの展示会ですが、名前の通りもじ(フォント)表現の楽しさや
もじを使った作品が展示されており、特にグラフィックデザイナーさんはめちゃくちゃ興奮すると思います!
まずはTheもじがお出迎え
しっかりとコンセプトに沿ったデザインをされています。
やはりプロのデザインを極めた方々が作ったというものもあり、白と黒のツートン表現で要素が敷き詰めらているように見えて、余白を使ったデザインが良いですね〜
ちなみにこちらのデザインは、
株式会社ラボラトリーズ様が作られているとのことでした!
さて屋内へ行きましょう
余白のアーティストがお出迎え
さて屋内に入って行ったら、まずはこの方がお出迎え!
羽良多(はらた) 平吉さんです!
率直に、やはりPCのない時代から仕事として手書きでのデザインから携わってる方なので、全体的にフリーハンドの線や、独創性がシンプルに表現されてる印象がありました!
とはいえしっかりと現代でも見劣りしないデザインは羽良多さんの吸収力と、デザインの探究心が強いのが見受けられます。
手前の白のアルバムの表紙デザインが余白、色使い、サブテキストの見せ方など研究され尽くしたものが見えて参考になりますね!
ポップな大正時代
今回展示会で、自分が不勉強だったのを恨んだのがこの方。
菊地敦己さんです!
しかも中退とはいえど同大学の先輩ともあって、、これはしっかりと覚えておきます。
作品としては何か古い時代を感じさせる色数やレイアウト。
国鉄が開業した際のポスターを思い出させるようなデザインですね!
菊地さん自身もかなり研究をされて、その上でアウトプットがこの形にまとまったということだったのですが、
やはり何か日本人の深層心理に刺さるのはこのデザインになるのでしょうかね。
古さがありながら色味は新しい、何か不思議な体験ができる作品でした。
個人的にめちゃくちゃ好きな作品だったので今後より深掘りしてみたいと思います!!
抽象的な、何か実用的、そして消費者目線
今回の展示会ではポスターデザインが多いものの、その中で興味があったのがこちら
ブックカバーデザインです。
そもそも目的の一つに消費者目線のデザインの勉強というものがあり、
何か自分の仕事に繋げれればというのがありました。
その中でこのブックカバーのデザイン。
消費者が直接手に取る(購入につながる)部分の制作物なので重点的にみてきました。
寄藤文平さんです。
ブックカバーのデザインを多く手がけているとのことですが、
説明にもあるように【本の顔】という考えがあるというのはとても共感しました。
当たり前のようなことですが、中身は作家さんが書き、表紙はデザイナー、
メインは作家さんなので読んで欲しいという気持ちを伝えなければいけません。
しかし、手に取る際のきっかけとして勿論作家さんのお名前で買うことはありますが、まずはブックカバーが目に入るので直接的に購入につながるのはデザイナーが担うというとても緊張感のある制作です。
もう1方、水戸部功さんという方の作品もあったのですが、こちらも顔としてふさわしい作品を展示していました。
寄藤さんはイラスト+カラー / 水戸部さんはテキスト+2色というそれぞれ違ったアプローチ方法でブックカバーデザイン業界を担っているとのことです。
個人的にはイラストが描けないのもあり、水戸部さんの作品が個人的な美術性癖に刺さりまくりました。
一つ一つの作品がアート寄りでもありつつ、タイトルや内容に合ったデザインをしているのもあり、アートに見えて業務的な点も見えてきて素晴らしいと思いました。
書店に画廊の要素を吹き込ませる重要なポジションのお二方。
今後の新しい作品も楽しみですね!
何か明るいエリア
ブックカバーを見た後、歩いていたらこんな作品が!
廣田碧さんの作品で、かなりポップでレトロな作品ですね!
ポスターやブックカバー等業務的にも使われる作品の後というのもあって、
いきなりアート寄りで驚きました!
SNS等を見ていてもここで写真を撮ったり、背景にして一緒に写ったりしてる20代くらいの女性が多かったので、ここを目的として来てる方も少なくないと思いました。
良い意味でミーハー層が好きで、そしてアートを目的として来てる方にも刺さるこのデザイン。
作品の並べ方もあると思いますが、楽しさを感じさせる作品でした!
外にも別ですがこのように作品がありました!
ライトが入るとまた光り方が追加されて味がありますね〜
作品作りのヒント
M/M(チーム)、ザ・デザイナーズパブリックの2組の作品。
後者のチームはテキストのレイアウトや、家に飾りたくなるようなシンプルな要素なのに何か複雑なレイアウトがあり、まさしくアートと商業性がうまくかけ合わさっている作品だと思われます。
個人的に仕事でデザインをしてる関係でアートのみの視点に商業的な見方もしてしまうのがあり、そのちょうど良い部分に刺さった作品です。
前者のチームは、実写とグラフィックの掛け合わせ。
何か痒いところに手が届きすぎてるデザインが個人的に好みです。
実写に馴染みすぎず、浮きすぎず。
いい意味で水と油のようなものなのに、綺麗に見える不思議。
やはり実写という自然な中に人工的な要素が入るというのは気持ちいいですね!
大好きな作品になったのでM/Mについてもより深掘りしてみたいと思います!
頭が良くなった気分
ここまではっきりとしたデザインを出す展示会は珍しいですが、
アート鑑賞というよりは同業者というのもあり、勉強会のような感じもあり、現状のテキスト表現の全てを見た気がして頭が良くなったような気がしてます(笑)
平日にも関わらず来館人数も多い展示会、【もじ】に対して深く学んできた日本人なので何か惹かれるものがあったのかな?と思いました。
21_21 DESIGN SIGHTはいい意味で攻めた展示会も多いので今後もチェックしてみます!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?