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WORK #15 / 2021.7

 勤め先のコミックエッセイを半分仕事で、半分趣味で描いている。ありがたいことに楽しく見てくれている方がいて、なんだ、ありがたい。半分趣味、というのが自分にとっては多分キモで、何らかの成果を求められていないから続けられている。絵日記のようなものをインスタグラムに載せ始めて、面白がっているうちに一応漫画のかたちをしたものを描くようになった。他者からの要請ではなく、その方が言いたいことを伝えやすいなと思ったからだ。おかげで嫌々やるなんてことにはならず(100%仕事のコンテンツとしてやっていたら俄然嫌になってたと思う)、自発的に楽しいを作れている。
 それについて、先輩から「力が入ってなくていい。だからずっと読める」と言っていただけたことがあって、とても誇らしかった。コミックエッセイ界の猛者たちを見ると「大人気でいいなあ~」とぼんやり思ったりするが、それはそれである。そういうときは「私のこれは趣味だから! 趣味だからあー!」と自分に言い聞かせて、自分を追い込まない(何になんだろう)ように気をつけている。
 表紙を作ってみたり、ちょっと真面目に仕事の説明をしてみたり、体裁を整えることも意識するが、それは自分が楽しい、あるいは良いと感じることなのか否かをジャッジし続けていたい。なんかしんどいかもと思うならNGだ。肩の力が入ってしまって、かの先輩や上司たちに「最近なんか力入ってね…?」と言われてしまうことが、私にとっては一番嫌なことなのである。何より嫌そうな顔をして描きたくないし。趣味だからね。


 何かを改善しようとするとき、それが自発的なものか否か検討すること。それが昨今言われる「自分軸」ってやつなのかなあ、と思ったりする。

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