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3.18 thu 日記。確かにあなたたちと生きている

 友達の引っ越しに立ち会いまくっている。一昨日は東京へ行く友達を見送りに、昨日は市内で引っ越す友達の荷運びに。
 東京へ行く彼女に、新幹線の改札口で「今までありがとう」と言われて普通に泣いてしまった。こういうときの涙は、寂しさというよりも「ワタシ、アナタダイジ…」の気持ちが飛び出した感じに近い。6年間、言い過ぎではなく彼女に支えられていたのだ。泣くよ。
 別れて少しして、彼女から写真が送られてきた。「今長野」雨模様の金沢と違って、うっすらと晴れている。そこが本当にあるんだなあ、実際のその場を想像しようとしてもできなくて、自分の圏外に彼女が行ったのが分かった。日本各地に友達がいるおかげで、すぐそこにない光景もノンフィクションなんだと思えるのは嬉しい。そういうふうに、安心感として捉えていたいです。

 かたや、市内に引っ越す彼女とも長い付き合いである。私の家の近所に住むことになって、個人的にとても喜んでいる。この一年、徒歩圏内に友達がいないことをうじうじと嘆いていたので、彼女の新居を知ったときは逆に動揺した。ありがとう神様。とても心強いです。
 近くに友達が住んでいる。少し未来の彼女もここにいるんだろう、そう思うと、自然と自分の未来も確かにあるんだと思えてくる。思わずとも多分あるんだけど、それを前向きに捉えられるのだった。自分はこの人と共に25歳になったし、この人と30歳になるんだ。そのときに二人ともどこでどうしているかは分からないけど、純粋に、同じように歳をとれることはすごく幸せだと思った。

 布団に入るとき、その日に会った人の寝床につくところを想像する。親しい人のも、よく知らない人のも。どこにいようも、みんな夜になったら布団で眠るんだな、と思うと不思議と安心するのだ。一人じゃない。陳腐だけど、そういう嬉しさを糧にして、今日も布団に潜り込んでいます。明日はヘコむ可能性が高いから、必死に人の寝るところを想像して眠ることにする。

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