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無限
2024年6月4日 20:04
ときに人というものは、頭に花を咲かせるものである。そしてそれを知っているのは、どうやら僕だけらしいのである。「今度の土曜どこ行く?」「んー、どこでもいいよ」彼女の言葉の裏に(将暉と一緒なら)という含みを感じて頬が緩む。僕の彼女、愛佳の頭には、小さくて健康的な向日葵が咲いている。学校の帰り道を二人で歩きながら、カフェの窓に映る自分を何気無く見る。僕の頭の上に咲く向日葵は、愛佳のそれと同じよう