知らないと損。世界の超一流たちはなぜマインドフルネスを行うのか
1、はじめに
はじめまして。
日本初の現役医師が監修に関わっているマインドフルネスアプリ「リルック」を運営しているRelook株式会社代表の熊谷(クマガイ)です。
リルックは2019年4月にリリースされ、現在はDL数5万を超えた状態です。(iOS、Android共にリリース中)
クリスティアーノ・ロナウド、ミランダ・カー、スティーブ・ジョブズ、ビル・ゲイツ、京セラ創業者の稲盛和夫、A.T.カーニー会長の梅澤高明、アカツキ創業者の塩田元規など
これら超一流の人に共通する習慣があるんですね。
それは、マインドフルネスです。
彼らは、なぜマインドフルネスを習慣化しているんでしょうか。
忙しいにも関わらず、なぜ彼らは時間を使いマインドフルネスをするのか。
この問いにすぐ答えられなかった方は、マインドフルネスをやっていない方かもしれません。
やっていない理由は、おそらくマインドフルネスの有益性に気づいていない。やり方をしらない。
といったところでしょうか。
日本人の99%はやっていないので、仕方ないです。
ただ、逆を言えば、今からやれば残りの1%に入れるということ。
そこで、今回は、なぜ超一流たちはマインドフルネスに取り組むのか。そして、そのやり方について簡単にまとめていきます。
2、そもそもマインドフルネスとは何か?
マインドフルネスとは一言でいうと、「今」に気づく瞑想法です。
もし、瞑想法と聞いて、宗教的なものでしょ?って敬遠してたら、とってももったいないです。
マインドフルネスは、ド科学です。行動医学です。
というのもマインドフルネスは、医療領域から誕生したからです。
MIT出身のマサチューセッツ大学医学大学院教授のジョン・カバット・ジン先生が、禅の思想・瞑想体系を解剖し、ストレスや痛みに悩む方向けに医療として提供し出したのが始まりです。
(真ん中に写っているのが、ジョン・カバット・ジン先生です。)
近年は、ハーバード大学やカーネギーメロン大学で論文発表もされるなど、ここ10年で論文数は、指数関数的に伸びていっています。
このような科学的なエビデンスの元、2000年代に入り、マインドフルネスをビジネス領域で応用し始めたのが、Googleです。Googleの社内研修では、マインドフルネスが人気講習になってます。
ここから経営者、ビジネスマンの間で、マインドフルネスが広まっていきました。
まとめると、
禅の瞑想法→医療に応用→スポーツ・ビジネス・教育などあらゆる分野に応用
という流れです。
3、マインドフルネスの効果
では、マインドフルネスは、一体どんな効果があるのか?
ここが気になるところですよね。
まず何より、圧倒的に客観視する力が高まります。いわゆるメタ認知というやつです。
メタ認知力が高まると、ジョジョのスタンドのように常に自分の頭上から自分を観察できるようになっていきます。(スタープラチナ!)
例えば、
「あ、今、呼吸が浅くなってるからイライラしてるんだな」
とか
「仕事の心配ばかりが頭に浮かんできてるな」
とか
「流れているテレビの音に気を取られているな」
といったように、
身体、感情、思考といった自分の内側
周囲の状況といった自分の外側
「内」と「外」の両方に対しての気づきが、どんどんと増していきます。
そして、この「気づき」が人の可能性を一気に引き出します。
例えば、
1、集中力が上がる
テニス世界ランキング1位のノヴァク・ジョコビッチは自著で、このように語っています。
「かつての私は、フェデラーやアンディ・マレーとは決して同格ではないことをよくわかっていた。今でも、サーブを失敗したりバックハンドをしくじったときに、自己疑念にかられることはあるが、一方で対処法もわかっている。
ネガティブな考えが浮かぶことをそのまま認めて、そのままやり過ごし、今の瞬間に集中するのだ。マインドフルネスが、痛みや負の感情と向き合うのにとても役立っている。このおかげで私は本当に大切なものに集中できている。そして脳内でそんなネガティブな声の音量を下げることができている。」
では、ジョコビッチのこの感覚は、なんとなくなのでしょうか。
いえ、そうではないんです。マインドフルネスを行うと、脳の活動そのものが変化していきます。
集中力を阻害する原因として、雑念があります。
この雑念にとらわれると、まるで嵐の海のように心は荒れ、集中力は低下していきます。
現代人は、仕事の問題、お金の問題、健康の問題など、気に掛けることが、とても多いですよね。その分、雑念にさらされるリスクがとっても高くなります。
そこで、マインドフルネスが役立ちます。
マインドフルネスを行うと、その雑念をコントロールする脳の働きがおきることが分かっています。
具体的には、脳のCEOと呼ばれるDLPFCという場所の活動量が活発になり、雑念に関わっているデフォルトモードネットワークと呼ばれる脳の活動をコントロールしてくれるようになるのです。
イメージ、雑念という暴れ馬(デフォルトモードネットワーク)を、操る猛獣使い(DLPFC)といったところでしょうか。
実際に、成人137名を対象にした研究では、マインドフルネスアプリを使い、毎日10~20分マインドフルネスをした人は、14%集中力が上がったと報告されています。
2、感情コントロール力が上がる
伝説的プロバスケットボール選手コービーブライアントは、このように語っています。
毎朝、10~15分、マインドフルネスを行うんだ。それはとても大事だと思う。マインドフルネスのおかげで1日の調子がいいんだ。マインドフルネスは僕を助けてくれる。船の錨を下ろす感じかな、もしこれをやらなかったら、その日にずっと追いかけられてる感じになるんだ。
自分を含め、色々とコントロールできなきゃいけない。何が起こるか予想する感じはなく、何が来ようと準備ができている状態でいたいんだ。だから、何が来ようと動じない冷静な状態をいつも維持しているんだ。
そのために、朝のマインドフルネスが必要なんだ。
この感覚もマインドフルネスがもたらす脳への効果が原因と考えられます。
マインドフルネスを行うと、感情を司る扁桃体と呼ばれる部位の活性化が弱まることが分かってます。
この扁桃体は、恐怖という感情を出してくれることで、身の安全を図ってくれたりと重要な部位なのですが、暴走すると困ったことになります。
理性をハイジャックしてしまうのです。いわゆるパニックです。こうなると、思考停止状態なので、失敗をする可能性が飛躍的に上がってしまいます。
・怒りに駆られ、人に対して高圧的な態度を取ってしまい、信頼を失う
・失敗するかもという不安と恐怖で、行動の決断が下せない
・心の調子が、身体に影響して寝込んでしまう
など、誰しも一度は経験があるじゃないでしょうか。
しかし、マインドフルネスを行っている人は、このパニック状態が起こりにくく、冷静な状態でいられることが分かっています。
私たちは、小さな判断から大きな判断まで常に選択を迫られています。
だからこそ、普段から自分の感情をしっかりと掴み、メンタルをコントロールしておくことが必要なのです。
マインドフルネスは、脳波にも影響を与えます。
下の図は、過去に経営者相手にマインドフルネスを続けてもらったときにEEGという脳波測定技術を採用しているIOTデバイス(muse)を用い、脳波を計らせてもらったときのものです。
この図は、どれくらい脳が落ち着いているかを表しています。波が下の方で落ち着いていれば落ち着いているほど、冷静さを表しています。
左がマインドフルネスをやる前の脳波です。波が荒く、落ち着き度は14%です。
右が2週間後の脳波です。波は穏やかで、落ち着き度は82%です。
このように脳波レベルでもマインドフルネスにより変化が発生することが確認できました。
3、観察力が上がる
A.T.カーニーの梅澤会長は、このように語っています。
1つは自分の周りで起こっていることに敏感になれたということです。当時を思い出すと印象的だったのは営業の成約率が上がっていったことです。 それまでは「今日は勝負だ」と気合を入れれば入れるほど商談が決まらないということがよくありましたが、そんなケースが目に見えて減っていきました。 自分なりに分析すると、相手の感情の動きとか、変化のサインを見逃さなくなったように思います。相手が「今日は決めようかな」という気分になるまで待てるようになり、購入のタイミングも逃さなくなりました。そのおかげもあって、販売会社でトップの成績を何度もとることができました。
この感覚もマインドフルネスによる脳のCEOであるDLPFCの活性化と、感情を司る扁桃体への効果が考えられます。
つまり、マインドフルネスを行うと冷静でいられるので、周りがよく見えた状態になれるのです。
実際に、イギリスのリヴァプール・ジョン・ムーア大学の研究で、簡単な色と言葉を使ったテストを行ったところ、マインドフルネス実践者層は、非実践者層に比べて、より多く回答できただけでなく、間違いもずっと少なかったという報告がされてます。
このようにマインドフルネスは、様々な能力のアップをもたらしてくれます。それら能力のアップは、当然、仕事、恋愛、家族関係、健康などあらゆる面でのパフォーマンスをあげるため、人生が豊かになっていきます。
気づき力が高まる→あらゆる能力がUPする→仕事や恋愛など様々な場面でのパフォーマンスアップ→結果として人生が豊かに
というプロセスです。
ここまで話したので、そろそろマインドフルネスのやり方知りたいですよね。では、やってみましょう。
4、マインドフルネスのやり方
マインドフルネスは、「今」に気づく瞑想法です。
「今」に気づくことを意識すれば、色んなことがマインドフルネスになります。筋肉を使うことを意識すれば、全てが筋トレになるような感じです。
なので、呼吸や身体、歩行、会話、食事など色々なやり方があります。
今回は、その中で、一番基礎的な呼吸を使ったマインドフルネスをお伝えしておきます。
簡単3ステップです。
1、呼吸で息が入ったり、出たりする感覚に、ゆったりと意識を向け続ける
2、呼吸から意識がそれたら、ただ気づく
3、再び呼吸に意識を戻す
マインドフルネスの最大のポイントとしては、
気づくことです!
人は、無意識に過去や未来のこと、判断に心をとらわれてしまいます。そして、その大部分は、仕事やお金や恋愛などの、後悔や不安などネガティブなことです。
マインドフルネスでは、「今」を意識するようにします。呼吸を使ったマインドフルネスでいうと、息が入ったり、出たりする感覚です。
今以外に意識がいったら、例えば
「あ、仕事の不安について考えていたなぁ〜」
「あ、周りの音に意識がいっていたなぁ〜」
「あ、お金の心配について考えていたなぁ〜」
と、流れる雲を眺めるように、ただ気づきます。
すると、筋トレをやっている時のような感じで、
どんどんどんどん客観視する脳の筋肉が増していきます。
すると、いつでもどこでも自分の状態を瞬間的に把握できるようになります。
だいたい、人の成長曲線的に2週間ほどで効果を感じれるようになっていきます。
ただ、「継続がなぁ」という方もいると思います。
なので、そういう方は、オススメのアプリがあるので、使ってみてください。僕らがエネルギー込めて作っています。
5、これからの時代においてマインドフルネスが必要となる理由
テクノロジーの発展を中心に今、時代は急速に変化をしていっています。
物質だけでなく精神も
競争だけでなく調和も
論理だけでなく感情も
この変化の中で、自分の内側をしっかりと捉えることは、これからの人にとってマストです。
アカツキの塩田さんは、自著でこのように語っています。
これからの時代は、今まで以上に、意義(Why)が全ての中心になる。競争戦略をたくさん考えるより前に、Whyをクリアにして、Whyをどう伝えるかを考えたほうが、圧倒的に価値がある。
またスティーブ・ジョブズも、このように語っています。
じっと座って、自分の内側を見つめると、心が不安定で落ち着かないことがわかる。しかし、時間が経つにつれて、心に打ち寄せる波はだんだんと落ち着いてくるんだ。すると、ささいなことを見つけることができる「余白」が自分の中にできる。
その瞬間、直感が始まり、世界をより明確に見ることができ、今この瞬間をクリアに捉えられるんだ。これは心を洗練させることで、そのためには常に訓練する必要がある。
アメリカでは、日本でのヨガぐらい一般的になってきています。アメリカ成人の瞑想人口は、2012年時点の4.1%から2017年には14.2%と、およそ3倍増えました。
日本でも、どんどんマインドフルネス・瞑想は一般的になってきています。
ぜひ一度、マインドフルネスをトライしてみましょう!
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