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ストレスとの付き合い方

あちらこちらで、梅や早咲き桜などが咲き始め、季節は確実に春になったきたようです。
それと同時に、スギ花粉が本番の季節となりました。
先日、洗濯物を干そうとベランダに足を踏み込んだら、足元がつるっと滑りましたので、目を凝らしてみると黄色い花粉が絨毯のように敷きつめられていました。
今年は特に花粉の量が多いのではないかと思わずにいられません。

さて、前回はストレスがかかると、心身にどのような反応が起こるのかご説明しました。
私たちは社会と接して生活している以上はストレスは避けることができません。
いかに上手に自分のストレスと付き合っていくかが、コツ=鍵となってきます。

ストレスとセルフケア

生活する上で日々起こる「出来事」は変えることができません。
しかし、自らのストレスに気が付き、その出来事から距離を置いたり、ストレスに対する自分なりの対処法は「セルフケア」として身につけることができます。
ストレスに対するセルフケアの鍵を握るのが、いわゆる「対処法=コーピングです」
コーピングとはアメリカの心理学者ラザルス(Lazarus, Richard)が考案した概念であり、「ストレスに対する意図的な対処」のことを指します。
このストレスに対する意図的な対処法は、人によって出来事の受け止め方は人がいる数だけ異なるので、人がいればその数だけ対処法があるので、それぞれが工夫して作成する必要があります。

ストレス=敵の正体を知る

まず、自分はどういったストレスがあり、それによって心身にどんな反応が起きているのかという事を把握しましょう。
敵の正体を知らずして、対策は立てられないのと同じです!
まずは、ストレスが起きている状態を自己観察してみましょう。
以下の5つに分けてみると観察しやすいです。
①ストレスに感じる出来事
②それによってぱっと浮かんだ考え(認知
③浮かんだ考えに対して連動した気持ち・感情
④浮かんだ考えに対し連動し起こった身体症状
⑤その時ぱっととった行動

これをみて気づいた方もいると思いますが、そうです認知行動療法の外在化の観察方法で自己観察してみますと、ストレス状況が客観的に把握しやすいです。
これらの5つのことは、相互に影響し合い、ぐるぐると連動していることも分かると思います。

書き出したものを実際に記入し、自分に起きているストレス反応がこうしたことが起きているのだと客観的に把握できるようになります。
頭の中でネガティブな思いが連動してぐるぐるとめぐっていた方も多いのではないでしょうか。
こうしたぐるぐる思考を断ち切るのが、出来事に対し、ぱっと浮かぶ考えを修正したり、意図的に問題に対し直接解決を促す行動を行うことで対処したり、それプラス、ストレス反応に対し自分なりの気分転換などを取り入れたりと、ストレスと自分の距離をおくことも対処法の一つなのです。

コーピング(対処法)を書き出してみる

前述のように、コーピングがおこなえるのは「考え」と「行動」のみになります。
ドラえもんのタイムマシンではないですが、過去に遡って出来事を変えることはできませんよね。
また、ぱっと浮かんだ考えに対し、気分・感情は変えられませんし、連動している身体症状も自分の意思で変えることが出来ません。
コーピングには「考え」と「行動」に2種類があるのです。

自分らしくいられる事や好きな事って人によって異なりますので、数多く自分に合ったコーピングを地道にリストアップし、実際に取り入れることが大切です。
実験と同じように、とりあえずやってみましょう。
例えば、考えのコーピング例:「大丈夫、良く頑張ったね」と自分を励ます。「辛い時は我慢しなくて泣いていいのだと、人間だもの」と自分に言う、等々
行動のコーピング:「美味しい紅茶」をじっくり自分のためにいれて、ゆっくりいただく。綺麗な景気を見るべく外へ散歩する。紙をびりびり音を味わいながら破く、等々

こうしたストレスに気づき、意図的にストレスから離れることは、ほっとする時間を意図的に生活の隙間に埋め込めていくことでもあります。
ストレスフルな出来事は避けようがないという事もあるので、それに対するストレス反応を考えに柔軟性をもたせて、自分に優しいものに変えたり、問題に勇気を出して直接的に行動すること以外に、こうしたコーピングもあるということを心にとめてみて下さい。
コーピングは、普段からピックアップしておいて、実行することで、ストレスに対する対処法が身についていくということがあります。

お時間のある時に是非、コーピングをピックアップし、実験がてらトライしていただければと思います。







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