大人にならないおじさん
私はおじさんだ。年齢からしても、そして見た目にも、つまり客観的に明らかにおじさんであり、しかもあと数年経てばおじいさんと呼ばれる年齢になる。
「ではそんなおじさんのあなたは、さぞかし立派な大人であるに違いない」
いやいや違いなくない。自分にはまったく大人の自覚はない。それは若い人たちに比べれば、多少世の中の仕組みや人付き合いのやり方を知って、電話の対応などもうまくなっているだろう。結婚して子供がいるから、親という立場で長いこと過ごしているし、恋愛やセックスについてもそれな