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品種本来の個性もありながら、樽熟成もしっかり似合う"ヴィオニエ"の魅力

ワインスクールに通っていたころ、コンドリューなんていう高級ワインは飲んだことも無かったし、いつかの未来に飲める日が来るのだろうか、くらいにしか考えていなかったけれど。

ワインショップで働き始めて1年。大変ありがたいことに、少しずつ「高級ワイン」という部類のものも、飲む機会が増えてきました。本当に高価なものをいただいた時、素直に“なんて美味しいんだろう”と感動するものもあれば、まだまだ私の舌がお子様だから、"まだ私にはよく分からない…"と意気消沈することも多々あります。"苦手"とか"嫌い"と言ってしまうと、そのワインを自分から遠ざけてしまうような気がするので、なるべく“まだ分からない”と表現するようにしています。わかる日が来たら、ゆっくりしっかり向き合えばいい。
今日は“なんて美味しいんだろう”の方の1つ、ヴィオニエについて。世界には本当にたくさんの種類のブドウ品種があるけれど、私の好きな品種。

ヴィオニエが美味しい産地
フランスだと南ですね。コート・デュ・ローヌとか、ランドック・ルーションといった、フランスの中でも南の方の暖かい地域。フランスと言えばボルドーやブルゴーニュといった地域が有名ですが、その2つの産地よりも南に位置しています。
中でもコート・デュ・ローヌに含まれる「コンドリュー」や「シャトー・グリエ」といった産地が最高峰と言われています。いつの日かシャトーグリエを飲みでみたいものです、夢は広がりますね。
あとはオーストラリアのヴァロッサ・ヴァレーなんかも有名ですね。こちらの産地も私はまだ飲んだことがないので、次の購入リストに入れておくことにします。

ヴィオニエの香りや味わい
フレッシュフルーツなら、パッションフルーツやパイナップル、熟したフルーツなら黄桃なんかをイメージします。こってりと甘みの強い果実です。そしてハチミツや生姜、コショウなんかも表現しますね。
味わいとしては、口にに含むと強めのアタック・強すぎない酸味・ふくよかな果実味、という感じが多いですね。香りも味わいもリッチでゴージャス、フルボディと言って良いワインが多いと思います。

ヴィオニエと木樽
ブドウ本来の持つ特徴としてはこんな感じ。それでいて、ヴィオニエは木樽に入れられることも多いため、その樽感をしっかり感じるものもまた多い。けれどシャルドネの木樽熟成とはちょっと違う気がする、と最近感じています。シャルドネは、無個性ゆえに樽を上手に纏って新たな顔を作り出すイメージだけど、ヴィオニエは樽を纏ってもっともっとオシャレをしてゴージャスになった感じというか。もとのヴィオニエはしっかりある上で、じゃあ樽をどう纏っているか。今日はそんなことを考えました。

コート・デュ・ローヌにある「アルディッシュ」という産地のヴィオニエをいただきましたので記録します。初めての産地、初めての生産者です。

シャプティエは、聞いたことはあったけれど飲んだことはない、という生産者でした。本拠地はエルミタージュ。こだわりのビオ生産者のようで、きっちりビオディナミにこだわっています。また、パーカーポイント100点を47回もとっているというから驚きです。知りませんでした。
こちらのワイン、ラベルに点字が施しあって少しザラザラしていました。「つもテーブルの上にこのワインがあることが確かめられれば」という気持ちが込められているそうです。ラベルの黒い線たちが何を表現しているのかも、気になりますね。ビオへこだわりのある生産者のラベルって、メッセージ性の強いものをよく目にする気がします。

【ティスティングメモ】
前述したヴィオニエの特徴が、このワインに関しては全てにおいて少し控え目に感じられました。濃厚すぎず、スッキリとした印象。後味のハーブ感がそうさせるのかもしれない。綺麗な酸があるので、南フランスの田舎っぽい感じより、ブルゴーニュのワインを彷彿とさせる上品さを強く感じました。樽の話でいうと、これはあまり強く感じない。それもまたブルゴーニュの上品さを感じる1つの理由ですね。ゆっくり飲んで、明日になればまた印象も変わるかもしれない。製法はちょっと出てこなかったので、すみません。

トムヤムクン味のカップヌードルを食べてしまって、口の中が辛かったんですが、マロラクティック発酵のおかげか良い感じに口の中を修復してくれて面白かったです。酸がしっかりあるから難しいかと思ったのに。

レモンや白桃、白いお花、ハーブの香り、ミネラル感、生姜っぽさも少し
飲み込んでみると乳製品のニュアンスもふっと抜けていく感じがありました
アタック:強め 酸味:中程度から高め 果実味:中程度

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