自分なりの恩送り
私は大学から競技チアリーディングを始めて、
社会人でもほんの少しやって、
ありがたいことに現在は地元の浜松で
子どもの競技チアリーディング指導に携わらせてもらっています。
私は中高文化部(ほぼ帰宅部)で過ごし、
大学で初めて体育会系の部活に入る、という
特殊な人間でした。(同じ道の人ほとんど居なそう。出会ったことはない。)
部活に入ったのは入学した大学でチアをするのなら
チアリーディング部に入るしか選択肢がなかった、というのがいちばんの理由ですが、そもそもチアをやりたいなーと思ったのは、野球が好きで、野球部の応援に行きたい!と思ったからでした。
ボランティアサークルに入るか
チアリーディング部に入るか悩みましたが
大学生の今しか出来ないことは
きっとチアリーディングだろうと思い、挑戦することにしました。
思っていたのと違う気がする
そんな流れでチアリーディング部に入ったわけですが、
先に書いたように応援がしたい、という気持ちが先行だったため、人が人の上に乗ったり、人を飛ばしたり、アクロバティックなことをする競技にはあまり興味がありませんでした。
でも、私が入ったチアリーディング部は
大学の体育会の部活の応援と
年4回の大会に出場する競技と並行して活動をしなければなりませんでした。
(つまり応援だけは出来ないし、競技だけも出来ないということです。)
応援がしたかったというのもありますが、
私の育った浜松では競技チアリーディングに触れる機会はなかったため、
ほぼイメージが湧かない競技に挑戦することは想像以上に難しかったように思います。
指導の立場で思うこと
今もここ浜松では競技チアリーディングチームは少なく、大会に出場するには毎回遠征をしなければなりません。
その大会で初めて競技チアリーディングを目にする子たちも多いです。
指導する私も大学生で競技チアリーディングを始めてから数ヶ月して先輩の出場する大会に行き、そこで初めて競技チアリーディングをみたので、今教えている子たちの気持ちがとてもよく分かります。
あまり目にしたことのない競技を教えるというのは、技術を教えるよりもまず先にその競技の楽しさを伝えていきたいというのが私の想いです。
やってみたい!と思って体験に来たときと、
実際に始めてみてからのギャップが少なからずあるだろうな、と思うからです。
私が思う競技チアリーディングの楽しさ
始めた頃は違うかも…と感じ、練習も苦痛だった競技チアリーディングでしたが、やっていくうちにとても楽しくて初心者だったくせにキャプテンを務めるほどチア漬けの毎日になりました。
そんな私が思う競技チアリーディングの魅力は、
①【出来た喜びをみんなで感じられること】
人の上に乗ったり、人を飛ばしたり、バク転やバク宙など全体的にアクロバティックな技の連続である競技チアリーディングですが、そもそも人生でそんなことをすると思っている人は少なくて、技の全てが挑戦になります。
最初はみんな出来ません。だけど、仲間と一緒に挑戦し続けることで、いつか出来るようになる日が来ます。
その瞬間をみんなで共有できることが、最高に嬉しくて幸せです。
それは、指導者になった今も同じで、生徒のチャレンジしたいという気持ちを大切にし、挑戦する姿を見守り、技が出来た時、生徒たちと同じ目線で喜べること、本当に嬉しくて幸せです。
②【応援する人は応援される人になれること】
競技チアリーディングの大会は他の競技と変わった点があります。
他チームは順位を競い合う、ライバルです。
でも、他チームが演技をするときにはそのチームの名前をコールし、声で後押しをします。
演技中にもチームカラーのコールを掛け合う場面があり、その時の会場の一体感は言葉にし難いほど力強く、演技中にものすごくパワーを貰います。
応援する素晴らしさ、応援される喜びを肌で感じられるこの競技が私はとっても大好きです。
恩送り
そんな競技チアリーディングの楽しさを教えてくれたのは、大学の時の先輩、同期、後輩たち、そして尊敬するコーチ、他大学の仲間たちでした。
母校のある東京からは離れてしまったこともあり、後輩との関わりもわずかしかありませんが、
私が出来ることは自分が生まれ育った地の子どもたちに自分が教えてもらった競技チアリーディングの楽しさを伝えていくことです。
そうすることでまた生徒たちが競技チアリーディングの楽しさに気づき、地方でも競技人口が増えることに繋がると信じています。
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