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ぼくの”アルザマンド”

今日は父の日。私は毎年3つのギフトを用意します。自分の父にはお酒、主人の父にはお酒のおつまみを。

もう1つは私達家族を、実の子どもと孫のように可愛がってくれる、ご近所の老夫婦に気持ちばかりのプレゼントを用意して届けます。

そんな我が家の主人も”父”。感謝される側です。

私は息子に日頃から、こんなことを言って生活しています。

”冷蔵庫がいっぱい!パパはすごいね。今日もお家が涼しくて、ふかふかのベッドで寝れるのはパパがいるからよ。”

”パパってすごくない?だって自分で働いてるのに家族のためにお金使ってくれるんだよ。ママなら好きなもの買っちゃう。かっこいいね。”

”パパってかっこいいね!お仕事もできて、お掃除やお洗濯もできるし、ご飯だって作れる。ちゅんちゅんのお勉強も一緒にやってくれて野球もできる。ポケモンだって詳しいし、本当にすごいね!”

決してパパ信者にするつもりはありませんが

紛れもなく我が家のリーダーは主人なのです。(しかしながら、私はお小言非常に多め妻です←)

そんな息子は父の日に大好きなケーキを自分のおこづかいで買うことにしました。

私が預かっていたお年玉をぎゅっと握りしめ、長蛇の列に並ぶ息子。

ショーケースに並ぶケーキ達をキラキラと目を輝かせながら、はっきりとした口調でこう言いました。

”アルザマンド、1つください。”

私と息子の分も注文したのですが、店員さんがとても親切な方で。

ケーキの袋とお会計を別に分けてくださり、最後まで息子のお買い物を助けてくれたんです。

「アルザマンドのお客様、お待たせいたしました。〇〇円になります。」

嬉しそうにレジに行き、自分のお財布からお金を支払う息子。

うまくお金を計算できない息子に手を貸すのではなく、自分で選んで出すのを最後まで見守ってくださいました。

後ろにお客さんがいたので私が促そうとしたら、「大丈夫ですよ。一緒に見守りましょう」と優しく微笑んでくださったんです。

自分で買ったアルザマンド。

崩れないようにゆっくり。

そ〜っと車に乗る息子。

思わず私も、いつも以上に慎重な運転になってしまいました(笑)

自宅に帰ってしばらくすると、夜勤明けで主人が帰ってきました。

そして2階から急いで駆け下りてきた息子が、玄関の前に立ってこう言いました

「パパ!おかえり!ぼくね自分のお金でパパにケーキ買ったんだよ!ぼくのアルザマンド!」

”いつもありがとう。”は出なかったのですが

きっと主人にも伝わったことだと思います。

そんな父の日の昼下がりでした。

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