外見にコンプレックスを持つ私が、ありのままの自分を受け入れて200％の笑顔でいられるようになった話
ずっと外見にコンプレックスを抱いてきた。
正確には、自分の見た目が嫌いというわけではなく、容姿を理由にいじめられたということもなく、そこそこ満足はしている。
椎名林檎の言葉を借りるなら「あたしは綺麗とか美人なタイプではないけれどこっち向いて」もらうために内面を磨く努力をしてきたし、そんな自分を愛して生きてきた。
人前に出る仕事をしているので、数年ごとにプロフィール写真を撮ってもらう。いわゆる宣材写真というやつだ。
基本的に写真を撮られるのは嫌いではなく、むしろ好きな方だ。家族が写真付きだったので撮られ慣れているかもしれない。
自分の写真を見て気づくことがある。
この数年で顔が変わった。
”課金”したわけではない。変わったのは笑顔のつくりかたである。
数あるコンプレックスの中でも一番は、歯だ。こんなことを書くと、次から私と会う人は間違いなく歯に注目をするだろうから公表しないでいたのだけれど、noteではタブーなしで思いのまま書いていきたいので、ご容赦を。
コンプレックスとの闘い
コンプレックスの１位にあがる歯とはどんなものだ？と思われるかもしれないが、エナメル質形成不全症というもので、歯の色や大きさ、強度に関わるものである。
歯の表面のエナメル質が生まれつきうまく作られず、変色や欠けがみられる状態です。乳歯にも永久歯にも見られ、その部分は歯の質が弱くなっています。
私は生まれた時に心室中隔欠損症という心臓の病気を患っていたため、それに付随して（かどうかは分からないが）、人より身体が弱い状態で生まれて育ってきた。
あまり開示してこなかった事実をさらっと書いたが、そんな生い立ちや幼少期のあれこれはここでは割愛する。（注：完治して健康に生きています。）
とにかく、自分の歯が嫌いで、学生時代は口を大きく開けて笑うことや写真を撮られることにとても抵抗があった。
10代20代の写真を見返すと、いつも口を閉じてツンとすました顔で写っている。何もツンとすましていたわけではなく、単に歯を見せるのが嫌だっただけだ。その結果、あまり人を近づけない雰囲気を醸し出す結果となり、人間関係がうまくいかない時期もあった。
すべては歯のせい、とは言わないまでも、顔の一部に大きなコンプレックスを抱えている状態で、ありのままの自分で人と関わることが怖かったのだ。
エナメル質形成不全症の厄介なのは、見た目の問題だけでなく、歯並びに影響が出たり、虫歯になりやすいなどの物理的なデメリットがあるところだ。
私は10代から矯正歯科に通い、大学生の頃まで10年にわたり歯のメンテナンスをしてきた。私の歯には時間もお金もかかっている。
社会に出て、見た目をどうのこうの言う人もいなくなり矯正は卒業したが、弱い歯が強くなったわけではないので、人一倍メンテナンスに気を遣っている。
ぎこちない笑顔の写真が見つかったので、記念に残しておく。
歯を見せて笑う日がきた
およそ７年前のこと。
信頼を寄せている人が「口を開けて笑ったほうがかわいい」とつぶやいたのである。確か、コンプレックスの話をしている時だった。
なんとー！
「あたしは綺麗とか美人なタイプではないけれど」とすぐさま脳内に流れてきたが、もしかしたら、歯に対するコンプレックスは自分で思い込んでいただけかもしれない、人はそれほど気にしていないのかもしれない、と思わせてくれた言葉だった。（注：私が綺麗とか美人なタイプだと言っているわけではない。）
気づくの遅すぎやん…！
コーチという仕事をしていて、不安を抱えている人が一歩踏み出すのを応援する、「大丈夫だよ」って背中を押すのが得意な私が、こんな些細なことに今頃気づくなんて！
本当の意味でありのままの自分を受け入れていなかったんだなと気付かされた。
これを機に、口を開けて歯を見せて笑う日々が訪れた。とても楽になった。
最近の写真はどれもこれも大口を開けてとても楽しそうに笑っている。どれもすごく私らしい。
ちなみに言葉をかけてくれた人はとても信頼し尊敬している人なので、すんなりと受け入れられたのだと思う。もし人が違ったら、今でもツンとすました笑顔を得意としていたかもしれない。
何十年のコンプレックスが一瞬で、誰かのたった一言で、吹き飛んでしまうことがあることを学んだ。
ありのままの私
プロフィール写真の話に戻るが、この度、2年ぶりに撮影してもらった。撮影当日はパーソナルカラーに合うオーラメイクをしての撮影ということもあって、普段めったにしないガッツリメイクをしてもらった。鏡で見ると「え？これ私？」と思うほどのビフォーアフターなのだが、写真になるとちょうどいい感じで顔色が映えるということも分かった。
数日後、5枚の写真データが届いた。え？これ私？と思う写真や、こんな風に笑う私もいるんだ！という驚きもあった。
SNSのアイコンに設定した写真は、200％の笑顔で、一重の目はかろうじて開いていることが確認できるレベルなのだが、これまでの「講師」「コーチ」の私ではなく、ありのままの私がそこに表現されている。
そんな雰囲気を感じてくれたのか、予想しないくらいのたくさんの方から反応をいただいた。
本当は１つ１つのコメントにお返しをしたい気持ちを持ちながら、コメントをくださった30名の方にそれをやっていると、皆様にピコピコ通知が届いてご迷惑だろうと思い、コメントにはいいね！を付けて、まとめて一言「恐縮です」とだけコメントを返した。
環境が人を育てる
おひとりお一人のコメントに返信はできていませんが、ちゃんと受け取っています。ありがとうございます。
それを伝えたくて、このnoteを書きました。
今こんな風に笑えるのは、７年前に私に言葉をかけてくれた人や、あたたかく見守ってださる皆様、いつも関わってくださる皆様のおかげです。
起業して10年。ここからが新しいスタートだとも感じている。
思い切り笑顔で笑う自分をアイコンにできたのも、一つの決意表明かもしれない。
外見のコンプレックスをカバーするために、がむしゃらに、内面を磨くことに力を入れてきた私が、ありのままの自分を受け入れて歩む人生の後半戦。
細胞の衰えには抗えないけれど、これからは外見磨きも楽しもうと思う。
最後まで読んでくださってありがとうございます。
オフショットを置いておきます。
あなたのサポートのおかげで作家活動に力が入ります🔥。ありがとうございます。