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副業を認めたら、社員の誇りや責任感はなくなるの?

ANAが副業を大幅に拡大するというニュースが飛び込んできた。実現すれば、大手航空会社では初となるらしい。

ANAはこれまで、勤務時間外に家庭教師をするなど個人事業主の立場での副業は認めてきたが、あまり浸透していなかった。今回の案ではANAで働きつつ、ほかの会社ともアルバイトやパートなどとして雇用契約を結べる。

コロナ禍で航空業界が大打撃を受けていることは、関係者じゃなくても想像がつく。ANAは来春の採用も大幅に絞るとつい数日前に知ったところだった。

だから、副業拡大の動きは手放しで喜べないものかもしれない。無い袖は振れない、会社にお金がないから自分で頑張って、ということだろうし。

それでも私は、選択肢が広がるのはいいことだと思う。その制度をどう活用するかは自分次第だし、時代の流れにも合っている。

気になったのは、Twitterで「社員の誇りや責任感はどうなるのか」「組織に対する忠誠心が薄くなる」といったコメントが見られたこと。これには違和感を覚えた。

副業を認めたら、社員の誇りや責任感はなくなるの?

個人的には「それとこれとは別の話」だと思う。社員が副業をすることで誇りや責任感がなくなるとしたら、それはその人自身の問題か、あるいは企業体質の問題なのでは?

すでに副業・複業をしている人で、誇りや責任感を持って仕事に向き合っている人はたくさんいる。

私自身の話をすれば、複業を認めてもらったことで、会社により貢献したいと思うようになった(本当)。仕事と子育ての両立ができる働き方を許可してもらい、すごくありがたかったから。それぞれの仕事で得たものを相互に活かそうとも思っている。

本当は別の問題を、それらしく関連づけてごっちゃにしてはいけない。

それに「組織に対する忠誠心」…本当に今、必要??

今回の制度変更では他社で雇用契約もOKになったということだから、確かに複数の場に籍を置くことになれば、自分のスタンスは変わる。

でも、忠誠心や愛社精神みたいなマインドって、これからの時代に必要なんだろうか?帰属意識に頼る組織って、ストレートに言えばもう古くない?

仕事がちゃんとうまくいけばいい。できればそこに愛があるともっといい。これが私の価値観。

けれどそれは、組織に対する愛じゃなくて「いい仕事をしたい」という熱意のようなもの。そこを中心につながっているチームが強いし、これからのあり方だろうと思う。

これって、理想ばかりを並べた「きれいごと」なんだろうか。でも私はそういう社会がいいし、そういう働き方を選びたい。

まぁ、仕事や働き方に対する考えは人それぞれだし、想定外の事態に直面すれば、誰だって何か言いたくなるもの。中の人は大変だろうし、顧客からすれば「安全性は大丈夫?」となるのも理解できる。

だから正解や結論めいたことは言えないけれど、この違和感をどうしてもnoteに書き記しておきたかった。複業を実践する一人としての、ささやかな反論なのかもしれない。

皆さんはどう思われますか?

それでは、また明日。



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