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漢方『肺』は免疫力!肺、鼻、大腸の関係を知って花粉症を楽にしよう

スポティファイのポッドキャストで『漢方からだラボ』で、漢方の基礎知識、漢方ネタをお話ししています。

漢方の知識があると、自分のカラダの不調の原因を考え、セルフケアできるようになりますから、是非続けてお付き合いくださいね。

このnote、ポッドキャストでも発信しています。


今回は「肺」についてです。

肺は働きがたくさんあって
特に、免疫力に直結するところですので、
働きを知って、コロナ、インフルエンザのような外敵から身を守っていただきたいです。

肺の働きと特徴の主なものは・・・聞きなれない、見慣れない単語が連発しますが、いやにならないでくださいね。文献を調べたときに知っていてほしいのであえて漢方用語を使いますが、説明をあとでしますので(^^)/

肺の主な働き

①気を主る
②呼吸を主る
③宣発・粛降を主る
④水道通調する(宣発粛降作用の通り道つくり)


①気を主るとは

肺は氣(エネルギー)の源で、呼吸と、脾が作り出す栄養を通じて体内の氣を生み出す大切な働きをしています。

そしてその氣を全身に配ることで、全身が元気に保てるのです。


②呼吸を主るとは


肺は自然界から新鮮な酸素(精気)をとり入れ、体の中で汚れた気、二酸化炭素(濁気)を吐き出します。

この働きが弱まると、咳、喉、呼吸、に異常が出てくるほか、動悸、声が小さいなどの症状が出てきます。


③肺は宣発(せんぱつ)・粛降(しゅくこう)を主るとは


 宣発(せんぱつ)というのは、体のなかで作られた栄養の液体を、体の内部から外部、体表へ、気を行き渡らせたり発散させたりすることです。イメージは上へ外へ発散するかんじです。宣発で皮膚全体も氣が覆います。


この働きが正常なときは皮膚もうるおいがあってツヤがあり、汗や濁気をそとに出している働きで外からの侵入を防ぐことができるのですが、
この働きが弱まると皮膚が乾燥して、汗をかかない、→かぜひきやすいなどの症状が現れます。
宣発の能力が高いと、なかなか邪気が入ってこれなくなるし、この宣発力が弱い人は、簡単に侵入されてしまうということになります。


粛降(しゅくこう)とは、外から内へ酸素を取り込み、また体のなかでつくられた栄養の液体を、上から下へ動かす働きのことです。

この働きによって、清気や栄養物を下にある腎に送り込んで、余分な水液は膀胱に下ろして尿として出すのです。
この作用が弱まると、咳、むくみ、尿が少ないなどの症状としてあらわれます。

④肺は水道を通帳するとは


肺は水の運搬、排せつを調節する働きをしているのです。
宣発によって、脾の消化機能がつくった栄養(水)を全身に行き渡らせて、皮膚の毛穴を開けたり閉めたりすることで汗を出しているのです。
また、粛降という、上から下に水をおろしてくる作用によって、全身から水を集めて腎・膀胱に運びこんで、気化作用されて尿がつくられるのです。

この肺の水道作用が、弱まってしまうと、水のめぐりが悪くなり、むくみなどの症状が出てきます。

宣発と粛降の働きは一対です。バランスが取れていればエネルギーも充実し、巡っている状態でいられます。


肺の不調はココをチェック!



鼻肺の状態は鼻にあらわれる
肺は呼吸するとき、鼻から清気と濁気の交換をするのですが、肺気の作用が正常だと鼻のとおりがよく、匂いもよくわかりますが、
肺が弱くなると、鼻づまり、鼻水、嗅覚異常などの症状があらわれます。

ちなみに今花粉症の方・・・鼻ずまりはもとより、肺の呼吸にも不安を感じませんか?呼吸が浅くなって、宣発粛降にも問題が出ています"(-""-)"

花粉症と肺の関係

花粉症は漢方では水の通り、排せつが悪くなっていると考えます。鼻水鼻づまりも、鼻の粘膜に水分が溜まり、膨張してしまって起こるのです。ですから、花粉症のための漢方薬といえば、利水薬といって、水を流して、水分バランスを整える生薬が入ったものなのです。鼻水鼻づまりの症状の花粉症薬ファーストチョイスの「小青竜湯」は肺の利水効果をあげて、咳、痰、鼻水などを除去する「麻黄」が入っています。また、肺を温めることで鼻の通りをよくしてくれる「細辛」「乾姜」という生薬も入っていて、肺の働きを上げることで、花粉症の症状を緩和するという考えなのです。

肺の状態は皮毛にあらわれる

肺と皮膚や皮毛の関係は密接なのです。
肺が正常なとき、皮膚は密に産毛にツヤがあって、外敵になる病気、ウイルスなどへの抵抗も強くなります。
この外敵から守る作用が弱くなると、風邪や花粉症、皮膚の乾燥、かゆみなどが症状として出ます。
漢方用語としては「衛気」(えき)といいます。免疫力ともいえるものですね。
  

肺と大腸が表裏・陰陽の関係


最近大腸の状態が免疫力に関係しているということよく言われますよね
これは漢方の世界ではあたりまえとされていたことで、肺と大腸が繋がっているので、肺も大腸も合わせて免疫系の臓腑なのです。
一蓮托生なので、どちらかが悪くなると、病気になりやすくなるわけです。
肺をいたわりつつ、腸内細菌をよくする食べ物、規則的な生活を送るのが大事なことです。

悲しみすぎ、憂いすぎは肺にダメージを与える


悲しみ、憂いの過剰な感情が、人の氣を徐々に消耗してしまいます。肺は氣を主っているので、肺が損傷しやすいのです。

また、肺が病気などで弱っているときは、悲しみ、憂いの感情になりやすいのです。

肺はメンタル面にもとても大切な臓ですね。

肺と秋


秋は夏の蒸し暑さから一転して、空気が乾燥し、空風がふいてきます。
肺は乾燥に弱いんです。
肺が乾燥で弱まると
宣発という、カラダ内の水分をそとに吐き出す機能も低下して、皮膚が乾   燥してしまいます。
実際の空気の乾燥もあるので、ダブルで乾燥してきますね。


小さなお子さんは、秋になると、急に咳がでてきたり、鼻水が出たりしてきますよね。肺のバリア機能が弱まって、ウイルスを取り込みやすくなりますし、乾燥が肺に刺激し、肺―喉ー鼻のルートに不調が出ます。


肺と味


辛い物は、体を温めますが、とりすぎると、発汗しすぎて乾燥してしまいますので注意も必要です。


漢方の『肺』の働き、いかがでしたでしょうか。

呼吸器以外の働きも多く担っていて、免疫力、氣(エネルギー)の源泉という、元気のために大切な臓だということがわかっていただけたでしょうか。


肺が強くなると、風邪などのウイルスから身を守れるようになり、気力も充実してくるので、日ごろからケアしたいものです。


肺を乾燥させない、適度な運動で日ごろから肺を鍛える、乾布摩擦、呼吸を整えるなど・・・やってみてください。
万能ビワの葉茶も、肺にもとても良いです。
痰を外にだしてくれる働きがあり、肺をきれいにしてくれます。

漢方の基本五臓シリ―ズ、次は五臓最後の「腎」です。
少しづつ理解して、カラダの全体像をつかんでいただけたらなと思っています。

よろしければ、ポッドキャストも聴いてくださいね。


それから、お知らせなのですが、

緊急事態宣言解除後に、薬草茶の講座を行います。

効能のある茶葉をブレンドして、飲みやすい、自分の好みの味に仕上げて持ち帰っていただきます。薬膳茶の基本の考え方も学びながらすすめていきます。お時間と場所のご都合が合えば、是非ご参加お待ちしています。


織田 縁 東京都杉並区で日本のハーブブレンド『チャカラティーズ』を製造販売する会社㈱ワイズ・ドット・ファームを設立。登録販売者。国産ハーブブレンド、漢方薬・健康食品の販売、上級漢方養生指導士。


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