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風花の詩




花のように

きみの手が風にゆれる


水面にうかぶ

月は夜へ消えてゆく


指先のひかりは

木の葉に風穴を開ける


ようやく咲いた

紫陽花の道


路面電車の下

散り散りになった砂は

新しい明日の朝日になる


結んでひらいて

輪廻の輪


いつもどこかで

鈴がなる



茶埜子尋子

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