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詩集

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2024年7月の記事一覧

彗星ロケット

彗星ロケット

星になる

ぼくはここから

0になる

ぽうっと光った魂は

やさしい強さで昇ってく

せらせら

せらせら

美しく歌う野原には

幾千の蛍たちが

集まって

ぼくへ光を託してゆく

響きわたる

循環の音

眠たくなるような

高い音

呼ばれた少女は

呼ばれた方へ

だれも触れない

星のもとへ

美しいまま

夜の谷間へ

茶埜子尋子

トキメキの詩

トキメキの詩

雨雲を引きちぎって

地肌をさらけ出して

裂け目から

きらきら

やさしい光に包まれたら

大切ななにかが

きゅっと摘まれたみたいに

わたしのトキメキを

探し当ててしまう

白いもやで覆われた世界は

どこか遠くのしあわせを見つめてる

だれにも追われたくなくて

ひっそりと生きつづけている

砂のように軽い足どりで

目の前に現れないで

わたしのトキメキに

手を差し伸べたら

きっ

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空蝉の詩

空蝉の詩

すきま風を拾っては

洗濯して

生きるのに必死な

蝉を見てた

後どのくらい生きるのだろうか

ぼくみたいな生き物と

同じにしてごめん

解は見つからないのに

そよ風を束ねて

きみにあげたい

そこらじゅうのひかりの欠片は

檸檬ソーダの氷にすれば

なかなかいい気持ち

手に届くから悲しくて

見ているだけじゃ

どんな形かも分からない

受け入れるしかないのなら

受け入れてしまおう

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ocean

ocean

小さな星を

満たしている

たいせつなものを

見失わないように

永遠と呼んでいいのは

きみとぼくの間の

触れられない艶めきだけ

透明ななにかが

ぼくのこめかみで爆ぜたら

一目散に駆けてきて

地球の粒を

舌に置いてあげるから

くたびれるほど

美しく輝くひかり

へばりついた膜を貫いて

飴玉のように

転がして

溶かしてあげたい

最後のほうで砕いてあげたい

ぼくのことを

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