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今月のインタビュー:NPO法人はなのば(さくらや花巻店後編)2024年2月号掲載

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 制服リユースshopさくらやの店長 多田真弓さんは、NPO法人はなのば の理事長としても活動されており、さらには子育て支援団体こっちゃこの運営もされています。今回は、多田さんの活動に焦点を当ててお話をお伺いしました !

――どのような活動をしている団体ですか?

 現在行っている活動で主なものは、フリースクール事業、学習支援事業です。不登校の子供や経済的に困窮している家庭への支援を行っています。フリースクールは、ほめのば学習塾の授業がない時間を利用させていただいて、週に数日運営しています。学習支援事業の方は主に高校の探求学習への協力で、今年は花巻北高校の探求学習のチームと協同で保護猫活動応援のチャリティーイベントを開催しました。
 またNPO法人とは別に、子育て家庭支援団体こっちゃことしての活動でフードパントリーを2か月に1回実施しています。さらに、さくらやの隣では「さくらまち寺子屋」をお弁当付きの無料の塾として開いています。こちらの活動も今後NPO法人としての活動に取り入れようと考えているところです。

――このような活動をしようと思った思いの根幹は?

 さくらやには制服以外の学校用品を持ってきてくださるお客さんがいます。ピアニカや彫刻刀などは必要とする方に無料でさしあげていたのですが、もう少し何かできることはないかなと思い始めました。活動を通じて困っている家庭がたくさんあることを知り、助けたい人と助けてほしい人を少しずつ繋いでいきたいと思い、できることから始めてきました。
 何も繋がりがないと「手助けをしていいのか、なんて思われるか」と考えてしまいますが、フードパントリーなどで少しでも繋がりがあるとこちらも声をかけやすいですよね。
 元をたどれば自分の経験から来るものもあります。ひとり親で大変だった経験、不登校の子供の居場所がなくて学校に相談しても解決方法が見つからず困った経験、制服が高価でびっくりした経験、自分が困ったことはみんなも困っているだろうと思ってやっていることです。

――困窮家庭への支援から、なぜ教育分野への活動にもつながったのですか?

 経済的な理由で塾に通えない子たちを応援したいと思い、無料塾を始めました。
 学習費と学力の相関性のようなものはやっぱりあるわけで、学校と家だけでは補えない部分もあると思います。それなら私の教えられる範囲でよければやってみようと思いました。ただし、寺子屋では勉強がしたいという意思がある子だけを受け入れています。自分からやりたいという気持ちがないと塾に来ても勉強をしないと思うので。
 さくらまち寺子屋は今年度からリニューアルし、すべてが無料ではなくなりました。受講料や教室管理費を設定していますが、支払いが難しいけど勉強したいという意欲がある、生活困窮家庭やひとり親家庭の子は引き続き無料としています。


フリースクールの様子。少年が、BTO…!?

――法人の活動に参加する人は、ボランティアの方ですか?

もともとはみんなボランティアでした。今は補助金で払える分の報酬は出ています。
 活動に参加している方々は、このような事業をやりたいという思いに賛同してくださった方がほとんどで、自然に集まっていきました。
 フリースクールに関しては、もともと不登校の子の居場所を作りたいとSNSで発信していたのを ほめのば学習塾の代表が見つけてくださり、そこから事業が始まっていきました。SNSを見て声をかけてくださる方がいて、フードパントリーにつながり、無料塾につながり、高校の探究活動にもつながっていきました。

 ――今後の展望を教えてください

 今後フリースクールは通信制高校の学習センター開設を予定しており、今フリースクールに通っている小中学生の子供たちが社会に出るまでのサポートをしていきたいと思っています。また、さくらまち寺子屋の学習支援については、今のプレハブよりもより良い環境にできるように目指していきたいと考えています。ひとりでも多くの支援を必要とする子どもたちに居場所の提供を続けていきたいです。

今回ご紹介したお店

「NPO法人はなのば」

「ほめのばフリースクール」
花巻市桜台2丁目27‐14
ほめのば学習塾内
tel:080-5866-2389

次回のインタビュー

花巻市に2024年1月1日にオープンされた台湾カステラ「あまびより」さんです。

地域包括ケアフリーペーパー「さくらみち」

次号のインタビューもお楽しみに!

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