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今しかできない「今できること」。自粛生活を振り返る

もうすぐ自粛生活が終わろうとしています。

私の住む地域では、第1波の自粛生活が段階的に緩められるようです。

自粛生活で口々にした「今できること」

「自粛」には、自ら進んで行動を慎むことで「生活を縮小する」という含みがあります。

その言葉の印象に影響を受けるのでしょうか。

自粛生活を行うために、家に引きこもり、嵐が過ぎ去るのを待つように、今を耐え忍ぶ生活スタイルが主流だったようです。

その中で人々が口にしたのは「今できること」というフレーズ。

前からやりたかったが実行に移せなかったことや、自宅に引きこもる今だからできることを生活に取り入れようという呼びかけでした。

「今できること」は、総じて明るいイメージの言葉として、人々は口にしていたようです。

自粛生活で繰り広げられた「今できること」

ある人は、読みたくても読む時間がなかった本を読んでいました。また、ある人は、ネット回線で繋がり在宅での交流を楽しんでいました。

家族で過ごす時間を大切にしようと、お菓子作りや一家団欒を楽しむ様子も見聞きしました。

自粛生活に入る前は「やりたくてもできなかったこと」を「今できること」として行動に移すこと。これは1つの前向きな過ごし方でしょう。

また、ある人は、困っている人に手助けすることを「今できること」として行動していたようです。

困難な立場にある生産者たちを助ける目的で、お取り寄せグルメを楽しんだり、お取り寄せ情報をSNSで発信したりしていました。

これらの前向きな取り組みを肯定的に受け止めたものの、私の場合は、自分のライフスタイルには馴染みませんでした。スッと入ってこない何かを感じたのです。

だから私は「目の前のことに取り組むこと」を意識し、淡々と過ごすことを心掛けました。

このタイミングにこそやっておきたい「振り返り」

もうすぐ第1波の自粛生活が明けます。日々の暮らしが平常化していこうとしているのです。

そこで、ここ数か月の生活を振り返ってみました。すると、「何を意識して自粛生活を送っていたのか?」という事実にようやく気付くことができたのです。

「前倒しできること」を探して実行に移す。これが私の自粛生活でした。

自粛生活に入ってから、自らの意志の及ばぬところで「保留や延期や中止」になったことがありました。

けれども、それに落胆することなく、空いた時間に「前倒しできること」を詰め込み、行動していたのです。

先に何が起きるかわからないからこそ、今できることは前倒しで実行する。そういう気持ちだったようです。

無意識ではありましたが、結果として、極めてアクティブな生活を送ることができました。

多くのことを前倒しで行動していたから「忙しかっただけ」なのだと判り、安堵の気持ちです。振り返ることで、自粛生活中の「時間が足りない」という感覚にも納得できました。

振り返ることは「経験」を未来への財産にすること

今は振り返りの時期に来ているのかもしれません。

今回のような自粛生活は、多くの人が「初めて」遭遇することです。もちろん私も「初めて遭遇する人」の1人。

そのため、どうやって乗り越えるかは、暗中模索でした。だから、淡々と目の前のことに集中するしかなかったのです。

今ようやく「自分はこういう風に乗り越えたのだな」ということが見えてきています。「自分らしい自粛生活の乗り越え方」を言葉にできるまで理解することができました。

次回、同様の自粛生活を求められることがあれば、意識して「前倒しできること」を探します。もしかしたら、より一層効率よく前倒しできることを実行に移せるようになるかもしれません。

今しかできない「今できること」

第2波の自粛生活はないに越したことはありません。

けれども、来ると思って、第1波で取り組んだことを振り返るなら、今が最良のタイミング。

それぞれの中に「意識して取り組んだわけではないけれど、今振り返ってみるからわかること」があるかもしれません。

未来に「備える」ため、過ぎ去ろうとしている自粛生活を振り返ること。

それがまさに今しかできない「今できること」。

自粛生活について振り返ってみませんか?

ゆるりと流れる時間の余韻にひたりつつ。