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会社というモンスターが、僕たちを不幸にしているのかもしれない。

ちょっと昔の2017年に『働きがいのある会社ランキング1位(女性部門で)』にかがやいたらしいサイボウズ株式会社の代表取締役青野さんの本

出身地が同じ愛媛県。同じ製造業を経験してる。という接点を知ったので、いまとなってはすくなからぬ共感をおぼえていますが、本書を手にとったのは隣の部署の部長さんから「これおすすめだから読んでみて」と手渡されたから(という、なんともタイトルと相まって不甲斐ない出会い方。。。)

本来主役であるはずの人間が、なぜか会社のために働きはじめる。
会社がモンスターのように私たちを支配してしまっているからではないか。

パワハラ・セクハラ・アルハラと、嫌なことがあったらとにかく個人が個人を責める時代になってきてますが「そもそも、悪いのは会社でしょ」というのは、なんだか新鮮なかんじを覚えてページをめくりはじめました。

どんなに頑張って働いても、カイシャが何か返してくれることなどありえないのです。返してくれるとしたら経営者たちです。

カイシャということばを使うとき

内心ではじぶんの上司を思い浮かべたり、大勢の管理職集団をまとめてイメージしがち。ですが、本来は取締役がカイシャという虚像のモンスターの「代理人」となり、お金もひともどう使うか決める権利をもっている。(たしかに、そうですよね。。)

『年功序列・退職金・終身雇用』我慢すればするほど、もらえるお金が増えやすい仕組み。社員を我慢させる巧妙な罠。(じわじわ、カイシャが信用できなくなってきたぞ。。まずい。。。)

カイシャの理念に人を惹きつける力がなくなっていたら、そこでリフレッシュしないと、カイシャに人が集まる目的がなくなってしまう。自分はなにのために働くのか。企業理念は、働く一人ひとりにとって、モチベーションの根幹なのです。

(カイシャをリフレッシュしなきゃ!そうだ転職しよう!)

・・・ちょっと切り替えていきましょう。いまのカイシャでモチベーションをもつにはどうしたらいいんでしょうね。

モチベーション創造メソッド

『やりたい・やれる・やるべき』が重なり(ここまでは一般的なWill/Can/Should)、意思と成長、期待や感謝がカギになるらしい(ここがポイントかも)。

「やりたいことは変化」するし、「やれることは拡大」できる。せっかくカイシャにいるんだから周りの人のできるスキルを借りていけばいいし、相手に頼むスキルも磨かれていく。まず相手がなにをやりたいのかを理解すれば、相手自身も「自分がやるべきだ」と感じてもらえる。そんなふうにまわりの環境をととのえていくこと。(なんだかやれそうな気がしてきた)

やるべきを選ぶ覚悟がなければ、ワクワク感は減少する。やるべき仕事のなかから選択して、自分の意思で決めたと覚悟する

やりたいこと・やれること、は円を大きく広げていきながら、「やるべきは芯のあるぶれないものをもつ」。覚悟のある人は、地に足つけ前に進んでいる、積み重ねていけてる自信がもてるようになりますよね。

さいごにサイボウズ社内の様子もちらっと紹介。

サイボウズでやってきた実験

それは『フラスコ理論』という考え方に集約されています。

ビジョンという制限こそが、チームで実行可能なアイデアを引き出す。フラスコの口は明確なビジョン、狭い出口に向かって全神経を集中させることで、エッジの効いた成果をだせる。

代表のもつビジョンと重ね合わせて思考する、共感できる多様な社員が、ひとりひとり主体性をもって動くことで、フラスコがふりつづけられ、中でおもしろい(予期せぬ)化学反応がおこりはじめる。(わかりやすい例え)

足して欲しいのは、気合いや根性による目標数字のストレッチではなく、今までになかった新しいアイデアとチャレンジ。(略)多様な意見を尊重する風土は、成長の阻害要因を取り除きます。人の意見に耳を傾けられなくなったとき、成長はとまります。

社員の人たちだけでなく、社外のひとたちもフラスコにはいってくるように、愛媛に17年にできた新オフィスのスペースは社外の団体へ貸し出ししてるみたいです。東京は見学ツアーだけみたいですね。。(ざんねん。。)

ここまで読んでくださり、ありがとうございました!

旧来の製造業でも、いきいきした働き方ができる自信をもらえる本、もっと読んでいきたいです。