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歌誌『塔』より

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歌誌『塔』(2019年10月入会)に掲載された歌や評をまとめています。
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2024年6月の記事一覧

歌誌『塔』2024年4月号作品批評(2024年6月号掲載)-後編-

歌誌『塔』2024年4月号作品批評(2024年6月号掲載)-後編-

みなさま、こんにちは。

半年にわたる選歌評欄の担当も今月が最終回です。
執筆の機会を下さった塔短歌会の編集部の皆様に深く感謝しております。
それから私の拙い歌評を読んでくださった皆様にも。

それでは4月号の作品批評をどうぞ。

選者:梶原さい子
評者:中村成吾

去年は見なかった場所に南天の実がなっている。風のしわざか鳥のしわざか。嬉しい発見だ。
雪の白が南天の赤をよりいっそう際立たせる。無駄

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歌誌『塔』2024年4月号作品批評(2024年6月号掲載)-前編-

歌誌『塔』2024年4月号作品批評(2024年6月号掲載)-前編-

みなさま、こんにちは。
今日は朝から雨。草木が喜んでいるようです。

それでは4月号の作品批評をどうぞ。

選者:梶原さい子
評者:中村成吾

行きも帰りも真っ暗。私たちは生きている間のみわずかに光のもとに生活する。
一連の中には「微笑みつつ母に要らぬと言はれた日産まれてごめん生きててごめん」という歌もある。人によって置かれている境遇によって暗さは異なる。
そういえば、「産まれ落ち」るという表現が

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歌誌「塔」創刊七〇周年記念特集:公募エッセイ「言葉はそのまま光となりぬ」

歌誌「塔」創刊七〇周年記念特集:公募エッセイ「言葉はそのまま光となりぬ」

みなさま、こんにちは。
今日こちらは雲ひとつない好天です。

私の所属している歌誌「塔」は創刊70周年を迎えました。
これを記念して4月号では特集が組まれています。
その中のひとつに公募エッセイがありました。

次の3つのテーマのうちひとつを選んで、末尾に自作の一首を添えて提出するというものでした。
①わたしの最初に載った一首(入会して最初に「塔」に載った歌を挙げること)
②わたしが塔に入った頃

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歌誌『塔』2024年5月号掲載歌「お姫さまのやうな名前の」

歌誌『塔』2024年5月号掲載歌「お姫さまのやうな名前の」

みなさま、こんにちは。
初夏の風。今日はいまのところ湿度も低くて快適です。

昨夜から『DIE WITH ZERO:人生が豊かになりすぎる究極のルール』という本を読み始めました。
ずっと気になっていてそのままにしていたのです。
カバーの端に「人生で一番大切なのは、思い出をつくることだ」と書いてあります。

最近、部屋の観葉植物が新しい葉っぱを次々と出しています。
冬よりも夏ほうが好きなようです。

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