あじろー

私は精神科認定看護師として活動しています。 日々の業務で感じた「対人関係技能」や「心の…

あじろー

私は精神科認定看護師として活動しています。 日々の業務で感じた「対人関係技能」や「心の病」について表現させていただく場にしたいと考えております。 個人的にはアウトプットの鍛錬の場と考えておりますが、何かを感じてお持ち帰りいただければ幸いです。

最近の記事

明日は臨時休校です

1時間ほど前(22時30分頃)に子どもの学校からメールが届きました。 校内でコロナウイルス陽性者が確認されました。 個人が特定されるような情報は開示しません。 明日と明後日は休校です。 今後の対応は追ってお伝えします。 簡単に書くとこんな内容でした。 コロナって本当に大変だな…、対応されている先生方のご苦労も大変なものかと。 と、改めて感じるとともに、 そんなに急に言われても…という感情も。 コロナウイルスに感染した方をバッシングから守るのも大切ですが、もう少し情報をも

    • 実録、精神科救急 〜通報〜

      前記事にも書きましたが、精神科救急は本人の意思ではなく他者から診察を促されるケースがほとんどです。 なかでも、自分を傷つけそう、他人に危害を与えそう、という状態が切迫している場合、保健所などが介入した強制的な診察(措置診察)が行われます。 ある日、保健所から連絡が入りました。 保健所:「家族と揉めて興奮している人がいるようです。措置診察をお願いします。」 私:「え?家族と揉めて怒っているんですよね?なぜ措置診察なんですか?」 保健所:「その人、精神科への入院歴があるんです」

      • 実録、精神科救急 〜導入〜

        様々な分野の救急医療が存在しますが、精神科救急は異色な存在ではないでしょうか。なかでも他の診療科との大きな違いは、本人の受診意思の有無です。 身体科の救急の場合、本人の意識レベルが低下していない限り受診意思があります。 つまり、 患者:「辛いから診て下さい」 病院:「分かりました、診ます」 という具合ですかね。 しかし、精神科救急の場面では本人の受診意思が無い場合が多く、いわゆる「無理矢理連れてこられた」といった状況です。 患者:「自分は病気じゃない!」 病院:「まずは話

        • 沈黙を恐れない

          沈黙はダメなこと。 その呪縛から、一刻も早く解き放たれましょう。とある本に書いてあった一文です。 人間は集団を作る生き物ですから、当然苦手なタイプの人とも付き合っていく必要があります。そのため、沈黙を恐れて必死に会話しようと努めます。 「この時間が苦痛で…」 そんな風に感じている人も多いのではないでしょうか。 まさに沈黙恐怖症の症状といえます。  沈黙していると嫌われるのでは…  沈黙していると苦手なのがバレるのでは…  沈黙していると辛すぎる、話さなきゃ… 沈黙恐怖

        明日は臨時休校です

          正論って…

          世の中には「正論」を押し付けてくる人が少なからず存在する。最近ではロジハラ(ロジカル・ハラスメント)という言葉も生まれ、社会問題となっている。 Wikipediaでは正論について以下の通り説明している。 正論(せいろん)は、道理を説く論について正しいものであると評価する呼び方である。 事実に関する議論や認識論について用いられることはあまりなく、ほとんどの場合が「**であるべきだ」という当為についての論である。 そのため、論の対象は道徳、倫理や規範、政策など、公共的な要素を

          正論って…

          ちゃうねん

          先日テレビを観ていたら、大阪の人は枕詞に「ちゃうねん」という言葉を多用するということを知った。 「ちゃうねん」とは、「違うよ」という意味と考えて良いのだろうか?つまり、会話の最中に否定する枕詞が乱用されるということか? 会話のコツとしてよく言われているのは、相手に同意するとこだ。つまり、相手の発言に対して「YES」で返答するとこ。 「〇〇だよねー」と言われたら「そうだよねー」と返す。同意できない内容だとしても「〇〇嫌いなんだよね!」と言われたら「そんなに言うほどイヤなんだね

          ちゃうねん

          トラウマによる影響とは

          1つ前に「トラウマとは」という記事を書かせていただきましたが、今回はトラウマが与える影響について書かせていただきます。 トラウマが呼び起こされると、心身にどんな反応が起こるのでしょうか? 「体が震える」「その場から動けなくなる」「心臓がドキドキする」「冷や汗が出る」など、たくさんの反応が思い浮かぶかと思います。 どれもトラウマによる影響と考えられますが、ここでは6つの項目に分類し、より専門的にみていきたいと思います。 【トラウマによる影響 6つの分類】○侵入症状 反復

          トラウマによる影響とは

          トラウマとは

          トラウマとはなんでしょうか。 「子どもの頃に犬に噛まれてから犬が怖くて…。」「父親がアルコール依存で…、父親のことを考えるだけで震えてしまいます。」「ひどい恋愛体験があり、それ以来異性を信用できなくなりました…。」などなど、思いつくケースは様々あると思います。 Wikipediaではトラウマ(心的外傷)について、以下のように説明しています。 心的外傷(しんてきがいしょう、英語: psychological trauma、トラウマ)とは、外的内的要因による肉体的及び精神的な

          トラウマとは