ITは「保守・運用」という表現はアカンのとちゃう❓
「保守・運用」という言葉はよく使われますが、IT業界の仕事で「保守」という作業はやっていることとしては、開発に近いものになります。
30歳になった時に川崎で「システム運用」なる職目で募集されてた仕事に就いて以来「システム運用とはなんぞや?」という疑問を抱いて仕事してきましたが、突き詰めるとサーバー監視と事務の作業が「システム運用」になります。
いわゆるシステムの運用の部分というのはITの専門家でなくとも可能な作業で、データセンターの運用部隊はIT技術に対する無関心が強かったですね。
その一方、擁護としては「保守・運用」という言葉もあるわけですが、実際、運用部隊は保守はやりません。開発に丸投げになります。
このことから、IT業界における言葉の使い方として「保守・運用」という言葉の使い方は良くない気がしていて、実際には「開発・保守」が正しい使い方な気もします。
🖥そもそも「運用」は現課の仕事やねんで
今更ながら「保守」と「運用」は切り離さないといかんなと思うことがあって、客先常駐の「運用」の仕事には「朝メールとサーバーチェックしたら一日の仕事が終わる」なんて現場もあったりします。
あとは定時をただ待つだけ。
じゃあ実際にトラブルが起きたらどうするかって言ったら保守部隊に丸投げです。
客先常駐の仕事って、こういうのに年間1000万円もSIerに払ってたりします。
客先常駐の「運用の仕事」って、殆ど「こんなん外注しないでくれ!」と言いたくなるようなレベルの仕事が割とあります。
日経新聞でIT人材難、低賃金が拍車をかけてるんじゃないかって記事がありました。恐らく有料部分は読んでない人が多い気がして(自分も転職終わったら有料記事は読んでない)なんとも言えなんですが、2年前の記事でAI人材の有効求人倍率が高いことには触れられていたので、まぁ有効求人倍率が高いというのは本当でしょう。
ただIT求人倍率の中に客先常駐な運用の仕事も含まれてるとしたら、ちょっと考えものかなと思うものもあったりします。
本来、運用はIT人材がやるものじゃなく、あくまで現課の人間がやるべき作業だからです。
💻運用くらいは自社でできるようになって欲しい
いわゆる複数の会社の業務を集約しているデータセンターに運用業務を丸投げするなら別に良いのですが、客先常駐での「運用業務」と言うのは些か考えものです。
いずれITシステムの運用はやめ、そろばんと帳簿に戻しますって言うなら外注して良いと思いますが、アウトソーシングは性質上、自社から絶対無くせない業務には不向きなんですよね。
だいたい運用の仕事って常に引っ付いていないといけないわけじゃ無いんで、手待ち時間が結構長くなったりします。
加えてSIer(現実に客の前にいるのはSESの人間であることが多い)は契約で決められた仕事しかしないんで、金払う側からすれば「年間1000万円も払ってるのに何であの人暇そうなの?」みたいな感情もあるんじゃないかな。
「何らかのシステムの利用」は今後も続くでしょうから、年間1000万円払ってオンサイト外注するより、年収450万円の社内SE雇って「業務の一環として運用をやらせる」方が遥かに安上がりだし、保守の部分だけ保守契約組んで委託すれば良いと思うんですけどね。
ITの仕事で保守と運用は全くの別物であり、むしろ保守は開発に近い仕事なのですが、保守・運用と一括りにされることでなんだか「運用もシステム屋にお任せ」なんて言うのは疑問しか感じないです。
IT業界の本来のあり方としては「開発・保守」があるべき姿であって「保守・運用」は逸脱した姿なんじゃないかな。
IT人材の人手不足が叫ばれていますが、客先常駐の運用に関しては今後無くしていく方向に向かうべきだと思います。
「自社でできることは自社でやって頂戴」とやっていかないと、いつまで経っても本当に必要なところにIT人材を投入できないだろうし、やっぱり保守と運用は切り離し、運用はシステムを導入した会社自身にやらせていくか、データセンターに集約する方向に世の中が動いて欲しいなと思いますね。
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