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すべて「いつか」のための、大切な記憶たち

夏休み。
寝室でも、台所でも、リビングでも、家のどこにいて何をしていても、気づいたら子どもたちがピタリと横にいる。

その距離感がしんどくて、いつもさりげなく(いやけっこうあからさまに)別の場所に移動するのだけど、また気がつくとすぐ近くにいる。

キャンプとか、旅行とか、プールとか、お泊り会とか、夏祭りとか。そういう夏休み特有のイベントごとに“みんな”が興じている様子をSNSで見かけると、「世界中で孤独なのはうちだけなのかも…」という妄想に駆られて、少しだけ胸が痛む。

今年は仕事以外に大きなイベントごとは特別ないわが家の夏休みは、つねに「今日をどう過ごすか」が日々の最大の焦点である。

学童を利用しているわけでもなく親親戚も遠方にあると、その選択権は親であるわたしの肩にかかっており、その重荷は想像以上にしんどい。

その選択肢を選んだのは間違いなくわたしのはずなのに、そこから逃げたくて仕方がなくなる自分はどうかしているのかなという考えと、どんな状況でも楽しめばいいんだよなという考えを、1時間に1回は行ったり来たりしているありさまだ。

こんな日々があとどのくらい続くのだろうと考えると、この灼熱の暑さとともに気が遠のくのだけれど

こうしてこの文章を書いている今も、ピッタリと横にいる風邪上がりのポカンとした表情の娘と、同じくすぐ目の前で空想の世界に没頭してずっと独り言を言っている息子との時間を、いつか胸が痛いほど懐かしむ日が来るのかと思うと、こんな夏休みも悪くないような気がしている。


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*𝔽𝕖𝕞𝕚ℝ𝕚𝕤𝕞*
古川明美『社会に求められるわたし』ではなく、『わたしがありたいわたし』として生きながら【わたしらしい美しさに目覚める】ためのコンテンツを配信/ダンスインストラクター

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