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週刊セブ島留学&起業日記(第7回)

この記事は2018年7月4日に配信されたメルマガのバックナンバーです。

<今週のトピック>
・1週間8万円のイギリスホームスティ
・実は日本は世界4位の移民大国
・外国人技能実習制度にみるフィリピン
・読者さんの質問:フィリピン留学はオススメですか?
・読者さんの質問:KGさんは日本の英語の授業についてどう思いますか?
・カスタマーサービスと連絡がつかないフィリピンの顧客サービス
・セブで日本人が握るお寿司が食べられる『ハッピー・スモウ』
・アベノミクス、最終局面へ

2週間の欧州出張からようやく帰セブしました。やはり、欧州は天候的には6月がベストですね。ジューン・ブライドと言われるのも頷けます。結局、一度も雨に降られることなく旅程を終えました。今回の出張の成果については下記の記事をお読み下さい。

イギリスのカンタベリー在住のイギリス人と「ホームステイ留学」の業務提携をしてきました。1週間(1日3時間のマンツーマン授業、宿泊、3食付き)で550ポンド(約8万円)という、相場のほぼ半額での提供となります。


格安イギリス留学 英国カンタベリーでホームス
https://goo.gl/os6SDn


ベストシーズンのイギリスの様子はコチラ。


オックスフォード
https://twitter.com/Cebu_Eigo_Club/status/1013333494682927104


バース
https://twitter.com/Cebu_Eigo_Club/status/1011697772746207239


カンタベリー
https://twitter.com/Cebu_Eigo_Club/status/1009474462851485696


さて、今回は最後の3日間は3年ぶりにドイツのフランクフルトに寄ったのですが、移民の数が半端ないですね。メルケル首相の「どうぞいらっしゃい」という軽率な一言が、多くの難民を引き寄せ、既に移民大国であったドイツに更なる拍車をかけました。

フランクフルトの街を歩いていると、僕たちが思い描くドイツ人(白くてデカくて鼻が高い人たち)の数は感覚的に半分くらいのような気がします。ロンドンもフランクフルトも、東京同様に、コンビニの店員さんはほぼ外国人ですね。

ところで、日本が移民大国であることを皆さんはご存知ですか?2015年の統計では、日本への移民の流入は年間39万人と世界4位なのです。以下、2015年のランキングです。

(1)ドイツ(約201万6千人)
(2)米国(約105万1千人)
(3)英国(47万9千人)
(4)日本(約39万1千人)
(5)韓国(約37万3千人)
(6)スペイン(約29万1千人)
(7)カナダ(約27万2千人)
(8)フランス(約25万3千人)
(9)イタリア(約25万人)
(10)オーストラリア(約22万4千人)


「移民流入」日本4位に 15年39万人、5年で12万人増
https://www.nishinippon.co.jp/feature/new_immigration_age/article/420486/


ドイツの200万人って半端ないですね。ドイツの人口は8200万人なので単純計算で毎年人口の2.5%の移民が流入することになります。そして、ドイツ人の血税が難民の保護に使われるわけで(移民の全てが難民ではありませんが)、ドイツ人の間に保護色が強まるのも頷けます。


ちなみにドイツへの移民で一番多い国は圧倒的にトルコで、ドイツの至るところ(というか欧州のどこにでも)にケバブ屋さんがあるわけです。一方であまり知られていませんが、トルコには自動車工場が多く、当然にその多くはドイツ車メーカーのものというわけです。ということで、ドイツとトルコは切っては切れない関係になっているのです(これ、私のMBA時代のトルコ人同級生に聞いたお話)。


一方で日本。諸々な理由があって私は移民推進には賛成できないのですが、この流れは止まりませんね。2016年の在留外交人は約238万人、つまり日本の人口の約2%にあたる人たちが外国人ということです。2016年末の国別統計は下記の通りです(永住者を除く)。

 (1)中   国 695,522人 (構成比29.2%) (+ 4.5%)
 (2)韓   国 453,096人 (構成比19.0%) (- 1.0%) 
 (3)フィリピン 243,662人 (構成比10.2%) (+ 6.1%)
 (4)ベトナム 199,990人 (構成比 8.4%) (+36.1%)
 (5)ブラジル 180,923人 (構成比 7.6%) (+ 4.3%)
 (6)ネパール  67,470人 (構成比 2.8%) (+23.2%)
 (7)米   国  53,705人 (構成比 2.3%) (+ 2.7%)
 (8)台   湾  52,768人 (構成比 2.2%) (+ 8.3%)
 (9)ペ ル ー 47,740人 (構成比 2.0%) (+ 0.0%)
 (10)タ   イ 47,647人 (構成比 2.0%) (+ 5.0%)


平成28年末現在における在留外国人数について(確定値):法務省
http://www.moj.go.jp/nyuukokukanri/kouhou/nyuukokukanri04_00065.html


そう、実はフィリピンは3位なのです。ありがたいことに、フィリピン人の日本に対する感情は良いです。個人的には、フィリピン・タイ・台湾といった超親日の国の人たちが日本に来てくれることは大歓迎です。そして、彼らが日本にやってくる手段の一つが「外国人技能実習制度」というもので、最近この制度を取り巻くビジネスがとりわけフィリピンでは盛り上がっています。


まず、現在人出不足に悩む日本の経営者側に「安価な外国人労働者」への強いニーズがあります。一方で、フィリピン側には膨大な海外出稼ぎ予備軍がいます。なにせ、GDPの約10%を出稼ぎ労働者による送金で叩き出す国ですから。そして、この両者を結ぶのが「送り出し機関」という人たちです。フィリピンではRecruitment Agent/リクルートメント・エージェントと呼ばれています。


フィリピン国内では、外国企業が人材の採用活動をすることは法律で禁止されているので、この送り出し機関を通して人材発掘をするわけです。そして、フィリピン人が日本に技能実習生として行くためには諸々の条件があってその一つが「一定の日本語力」なのです。ここに、日本語学校というニーズが生まれ、これが昨今、多くの日本語学校がフィリピンに出来ている背景というわけです。


実は私はこのような背景を知らなかったので、「どうして日本語学校を作るのか?」「高価な授業料を払えない(失礼ながら、でも現実です)フィリピン人相手に商売をしても儲からないのでは?」と思っていたのですが、この日本語学校の授業料を負担するのは日本の会社、つまりは将来の雇用先なのです。要は、前金で日本の法人から授業料を貰える、というなかなか魅力的な商売だったわけですね。


ということで、英語学校を経営する身として、現在、日本語コースの新設を真剣に検討しています。セブ英語倶楽部には日本語を話す講師が既に2名いますし、その2人に日本語を教えたのは私です。今後話が進んだら、またここでご報告したいと思います。


さて、それでは今週の質問コーナーに行きましょう。


1、今週の質問コーナー


Q1, Aさんからの質問

英語初級者のアラフォー女子です。私は10年以上も前になりますが、2度ほど欧米に英語留学をしたことがありますが、ほとんど英語が話せません。それでも、英語が話せるようになりたいという願望は強く、もう一度留学をしようと検討しています。


ネットで調べてみると、10年前にはなかったフィリピン留学の情報が多く、こちらのメルマガにも登録させて頂きました。フィリピン留学では、マンツーマンの授業が多く、安いのが魅力ということは分かったのですが、私はアジアが苦手なのと、フィリピン人の英語の訛りが気になります。それでも、フィリピン留学はオススメですか?


<KGの回答>

まず、留学は「英語が話せるようになること」の条件ではありません。単なる手段の一つです。「留学をすれば英語が話せるようになる」と勘違いしている人が多いのと、商売のためにそう喧伝する勢力が多いので、一応私の意見を書いておきますね。


考え方としては、実際に英語が話せる人を観察してみるのが一番合理的だと思います。まずは帰国子女。これは除外します。別格です。幼少期に英語環境で育った人は、要はネイティブです。Youtuberのバイリンガールのチカさんも英語的にはネイティブであって「英語学習者」ではありません。


実は私の周りには、非帰国子女で英語を話す人が多いのです。そして、驚くべきことに語学留学経験者はゼロです(私も含めて)。みんな大学を卒業して社会に出て、いきなり英語を使う業務や海外赴任を命じられ、文字通り叩き上げで英語を話せるようになった人ばかりです。まあ、私もこのタイプです。ですから、程度の差こそあれ、発音はネイティブとはかけ離れています。それでも、十分に相手には理解できる戦闘力の高い英語を話します。


次が、英語圏の大学や大学院留学組。当たり前ですが、授業は全て英語、クラスメートとの会話も全て英語の環境です。要は、メチャタフな環境です。英語が話せて理解できないと卒業はできないので、当然にこのカテゴリーの人も英語を話せます。


そして、注目して頂きたいのが、上記の二つのタイプの人たちは語学留学を経験せずに、ほぼ独学や国内の英語学校に通うなどして、それなりの英語力を身につけたということです(そして、その後実戦で揉まれた)。


英語学校の経営者がこう言うのも憚られるのですが、英語力の習得のために「留学」は絶対条件ではないのです。もちろん、語学留学できればそれは大きなアドバンテージになるとは思いますが、私が言いたいのは、留学せずとも英語ができるようになることは可能ということなのです。


留学すれば英語を話せるようになる
いま英語を話せないのは留学したことがないから


こんな考えはスグに捨てた方が良いです。勉強って自分でするものです。留学先の学校や先生は、あくまでもそれを手伝ってくれる機関に過ぎません。


最後に、フィリピン人の英語の訛りについて。確かに訛りは存在しますが、重要なのはそれでも十分に相手に通じるという事実です。ネイティブと話せば、ネイティブのように話せるようになるわけではないのです。


スミマセン、少しきついことを書きましたね。でもね、英語が話せるようになりたければ、いまできることをやりましょうよ!どうしていま英語が話せないのか?それはこれまで勉強してこなかったから、それだけです。



Q2, Dさんからの質問

私には中学生の娘がおり、夏休みなどの長期休みに娘をフィリピンに留学させたいと考えています。全く英語が話せない私のようにはなって欲しくないので。


ところで、KGさんは日本の英語の授業についてどう思いますか?娘の話を聞くと、30年前に私たちが受けていた授業と大差ないように感じます。文法や読解中心の授業に不安を感じることもフィリピン留学を検討している理由です。


<KGの回答>

まず娘さんをフィリピン留学させることには大賛成です。きっと素晴らしい体験になることと思います。私自身、中学生や高校生のうちに海外を見ていたら、そして英語を勉強していたら、人生大きく変わっていたかもしれないと思いますので。フィリピン留学は1週間から可能なので、是非チャレンジしてみて下さい。


さて、日本の英語教育について。確かに「話すこと」にフォーカスしているとは言えませんね。ですから、学校以外で英語の塾に通ったり、オンライン英会話をやってみるのは良いと思います。学校で教えてくれないことは、上手に「外」で補いましょう。


一方で、日本の中学・高校の授業は決して無駄ではありません。それはそれで、しっかり勉強することをお勧めします。学校の授業では文法を教えると思うのですが、文法って本当に大切なんです。文法力があるのとないのとでは、長期的に見て英語力の伸びに大きな差がでると思います。


私は37歳の時に英語の勉強を始め、かれこれ10年続けているのですが、実は文法の参考書をやったことは一度もないのです。分からないことがあれば、ネットで断片的に調べるだけです。なぜこんなことが可能なのかというと、私の頭には高校で習う英文法がしっかりと入っているからです。そうです、私の英語力の基礎は受験英語なのです。


私は半年で英国MBA合格レベルまで英語力を上げたのですが、多分、受験英語の知識がなければ不可能だったと思います。文法って、文字通り「英語のルール」であってこれをしっかり勉強することは、スピーキングやライティングにも十分に役立つのです。ですから、学校の英語の授業を「無駄」と決めつけずにしっかり勉強することを強くお勧めします。


実際に、いま英語を使ってビジネスをしていても文法力は多いに役立っています。メールを含めたビジネス文書での文法ミスは致命的です。相手にアホだと思われます。単純な構文しか使用されていない稚拙な資料では、相手の関心を引くことはできません。英語をアウトプットする上で、ある程度「知性」を披露する必要性は少なからずあり、そうした時には必ず受験英語&学校英語の蓄積がモノを言うのです。


2、フィリピン・ビジネスあるある

セブに帰るなりフィリピンの洗礼を全身で浴びています(笑)。

当校ではGlobeという会社のインターネットを使っていて、毎月メールで請求書が送られてきます。そして、登録のメールアドレスを変更したいと思いメールに記載されていたカスタマー・サービスにメールを送ると、「メールアドレスのエラー」でメールが返ってきました。カスタマー・サービスと連絡が取れない会社、これがフィリピン最大規模の通信会社なのですからたまりません。。


そして、またまた悪名高いTESDA。下記が先日送られてきたメール。

This is to provide you a copy of the the Labor Market Intelligence Report (LMIR). You may download it at http://bit.ly/2N5bvUK and kindly accomplish the online evaluation form at.


最後に、オンライン調査に協力して下さいとあるのですが、最後のatの次に何もない。本来であれば、ここにURLが貼り付けられていて、そこをクリックすることで調査サイトに飛べるわけです。ここまで来ると可哀想で哀れです。。

最後に、フィリピン人の履歴書について。現在、講師を補充すべく採用活動をしているのですが、日本では起こりえないようなことが続出してます。この辺は、今後特集でお届けしたいと思いますが、今日は触りをちょこっと。下記が、履歴書を送ってきたメールの本文。

Hi Good pm. I found in mynimo advertisement that you are looking for an English Teachers. attached is my updated resume.looking forward to be hear you soon.

まず、日本語でいう「◯◯様」も無ければ、最後の署名もない。まあ、それはさておき、たったこれだけの文章で中学レベルの文法ミス連発!履歴書を読むと、この応募者、他の英語学校での講師経験あり(しかも有名校)。ぞっとしますね。

皆さん、どこが間違いか分かりますか?


3、今週のセブのレストラン


ハッピー・スモウ
https://tabelog.com/philippines/A8301/A830106/83000399/


日本人オーナー&日本人寿司職人による本格的なお寿司屋さんです。私の海外在住&旅行歴の中でも、海外で一番美味しいお寿司屋さんです。


以前は、日本に帰国の度に寿司屋に通っていた私も、このお店ができて以降はあまり行っていません。それくらい日本人の心を満たしてくれる本格日本料理店です。


ハッピー・スモウのシンボルは、寿司職人歴20年以上の宮ちゃん(体重120キロ、好きな歌は軍歌)。入学したら「懲役3年」と言われるスパルタ高校を卒業した宮ちゃんは筋の通った日本男児です。


私はいつも、「お刺身の盛り合わせ」から入ります。人数や好みを宮ちゃんに伝えれば、その日の旬のものを上手に盛り込んでくれます(食材は基本、セブの市場で宮ちゃんが直接の目利きで買い付けます)。その後、数品おかずを頼んでからお寿司へと流れるか、一気に鍋物(豚しゃぶor塩ちゃんこ)に突入します。


焼酎も黒霧島のボトルで1200ペソ(税抜)と良心的な値段。注文の量にもよりますが、私はいつも1人1500ペソ程度(客単価)で上がることが多いですね。


留学生の皆さん、日本ではなかなか手が届かない「廻らないお寿司」を、お手軽にセブで味わってみては如何でしょうか?セブ在住女子の皆さん、上司やボーイフレンドに是非連れていって貰いましょう。


詳細は下記の記事をどうぞ。
https://goo.gl/3uv38K
https://ameblo.jp/daruma-taisho/theme-10102272807.html



4、今週買ったもの

[アバテルノ]AB AETERNO 腕時計 HARMONY COLLECTION ウッド WAVE 40mm 9825016 メンズ 【正規輸入品】
https://amzn.to/2IR1MOB


イタリア発の木製時計です。実は、以前この時計の仕事を手伝っていたことがありまして、たくさん持ってます。やはり木製時計は目を引くらしく、この時計をつけていると「それ何?」「ウッドですか?」てな感じで、結構質問されます。


値段もお手頃なので、一つ如何でしょうか?



5、経済&投資

先週お伝えした貿易戦争と言う名のプロレスが過熱してきましたね。日本、アメリカ、フィリピンとも株価は下落したのですが、超本人のアメリカが一番傷が浅いとう結果になりました。やはり、腐ってもアメリカ様なのでしょうか?


一方で、日本の経済指標(ファンダメンタルズ)は絶好調です。完全失業率は2.2%を記録し、日本の完全失業率の下限と言われた(高橋洋一氏)2.5%の壁を一気に割り込みました。なんと、これは25年ぶりの水準です。更には、就業者数は過去最高を記録しまし、これは高度経済成長やバブル期を上回る驚異的な水準です。


そして、経済理論上、次に起こるのは「賃金の上昇」であり、これが実現すればアベノミクス・コンプリートとなるわけです。別の言い方をすれば、20年来のデフレ脱却です。ということで、もう少しのところまで来ています。現在起こっている貿易戦争は短期的なノイズに過ぎません。定石通りに賃金の上昇が始まれば、それと共に訪れるであろう空前の好景気を期待して日本へ資金が集まり、一気に株価を上昇へと導くでしょう。


皆さんには上記は絵空事のように聞こえるかもしれませんが、私はアベノミクスが始まって以降5年半以上ずっと、この流れを待ち望みながら日経平均に連動したETFをホールドし続けてきたのです。あと少しです!!


日経平均 (年初来 -4.60%)
ダウ平均 (年初来 -2.20%)
フィリピン平均 (年初来 -21.00%)


それでは、また次回お会いしましょう。

Happy Studying!!


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