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週刊セブ島留学&起業日記(第63回)

この記事は2019年12月21日に配信されたメルマガのバックナンバーです。

<今週のトピック)>
・日本発のステーブルコイン『xcoin』
・世界最強の両替所Exchangers なんと156通貨を扱う!
・損しないための海外旅行の両替戦略
・人を待たせても1ミリも罪悪感を感じないフィリピン人
・筋トレ:ショルダープレス
・とってもだらしないフィリピン経済

<日本発のステーブルコイン『xcoin』>
12月11日に日本発のステーブルコイン『xcoin』発行の記者会見が東京で行われました。『ステーブルコイン』とは、法定通貨の資産を裏付けとして持つ通貨のことです。要はエクスコインは暗号通貨(電子通貨)なのですが、仮に100億円分のxcoinを発行したら、発行元の会社には100億円があるということです(実際には政府と銀行に預けますが)。これが価格(価値)を安定させるので、ステーブル(stable)と言うわけです。そう、どこも交換してくれなかったら、最後は発行会社が現金に交換してくれるのです。

xcoinは約2年前に大流行したビットコインのような暗号通貨とは全く異なります。裏付け資産があるので価格は安定し、「xcoinのドル」は「現金のドル」と原則同じ価値なのです。つまり、決済や送金手段として現実的な暗号通貨なのです。既に「xcoin wallet」というアプリもできています。ただ、現時点では英語版だけです。お約束通り、日本ではお役所がうるさいので仮想通貨取引行者としての登録が終わるまで、日本語版のアプリはリリースできないそうです。

皆さん、まだイメージできないかと思いますが、こうしたステーブルコインが普及すれば、世界中でスマホだけで支払・決済ができるようになります。Facebookのリブラはアメリカ当局の圧力で潰されましたが、日本発のエックスコインはこれまで目立たないように準備してきて上手にローンチしたなという感じです。

Xcoinについては、下記の動画が分かりやすく説明してくれているので、興味がある方はどうぞ“

『竹田恒泰のXCOIN(エックスコイン)を検証。156種類の法定通貨とペッグする国産ステーブルコイン』
https://www.youtube.com/watch?v=movxyFhIGZg

ここまで読んで、このxcoinを発行した日本人って一体誰なのか?と皆さん思いますよね。実は、あの明治天皇の玄孫としても有名な竹田恒泰さんなのです。テレビ出演や多くの本も発行されているのでご存知の方も多いでしょう。

『日本発ステーブルコイン「xcoin(エクスコイン)」発行へ 竹田恒泰氏が代表』
https://www.sankeibiz.jp/macro/news/191211/mca1912111443015-n1.htm

<世界最強の両替所Exchangers>
私は竹田さんの大ファンなので以前からこの動きは知っていましたが、「どうしてあの竹田さんが?」といつも思っていました。この点に関し、竹田さんは2週間ほど前にご自身のyoutubeチャンネルでカミングアウトされたのです。なんと、竹田さんは両替大手の『エクスチェンジャーズ/exchangers』のオーナーだったのです。

要は、本業?の両替会社に裏付け資産としての通貨があるのです(在庫として)。そして、このエクスチェンジャーズという両替所がとっても凄い。凄すぎるのです。特徴は下記のような感じです。

・手数料業界最安値(両替レート良し)
・取り扱い通貨は156通貨
・オンライン決済での現金配達あり

『Exchangers』
https://www.exchangers.co.jp/index.php

まずはレートを見てみましょう。このメルマガを書いている時点のドル円レートは1ドル=109.37円なのですが、Exchangersのレートは109.89円です。なんと、手数料は驚異の0.5%ですね。まあ、これはアメリカドルの強さもあるので、次は弱小通貨のフィリピンペソを見てみましょう。現在、1ペソは2.16円なのですが、Exchangers上では1ペソ=2.251円です。手数料は約4%ですね。上出来です!素晴らしい!

上記のように、世界には『強い通貨』と『弱い通貨』があるのです。前者をハードカレンシー/ Hard currencyと言います。有難いことに日本円はハードカレンシーの一つです。ハードカレンシーとはざっくり言うと『信頼があり価値が安定しているので世界中のどこでも両替が可能な通貨』ということです。そして、我が日本円は世界で3番目の通貨なのです(ありがたい!)。

下記が、2016年の通貨別の取引高のランキングです。

米国ドル 43.8%
ユーロ 15.6%
日本円 10.8%
英国ポンド 6.4%
豪ドル 3.5%
スイスフラン 2.6%
カナダドル 2.4%

『日本円は1割 通貨世界シェアから考える外貨建て資産の重要性』
https://zuuonline.com/archives/184352

まあ、基軸通貨であるドルが最強なのは当然ですね。しかし、このドルもユーロができる前は確か65%の圧倒的シェアを誇っていたのです。ユーロはご存知の通り複数国の共同通貨なので、単独国の通貨としては日本円は実質世界2位なのです。日本って本当に凄いのですが、実は日本人ほど日本の凄さを知らないのですよね。ということで、皆さん、海外にどんどん出て日本の凄さを再認識しましょう。

通貨に話を戻すと、2012年に私はキューバに行ったのですが、地球の裏側にあるキューバの両替所でも、日本円は英国ポンドの次の2番目に表示されていたのです。胸熱でした。当時は、アメリカとキューバに国交が無かったので米国ドルのキューバ国内での両替には25%という法外な手数料が課せられていた為、両替所に米ドルの表示はなかったのです。皆さん、想像できます?キューバでも日本円は簡単に両替できるのです(興奮し過ぎ?)。

一方で弱小通貨、フィリピンペソ。基本、フィリピン国内でしか使えません(悲)。以前、私はタイに行った際に、数カ所の両替所でフィリピンペソからタイバーツへの両替を試みましたが、全て剣もほろろに断られました(何、その紙切れ?みたいな感じで)。

それから、同じく弱い韓国ウォン。私が住むセブには韓国人が滅茶苦茶いるのですが、彼らは韓国ウォンではなく米ドルを持っているのです。これには結構驚きましたね。多分、韓国人は自国通貨の脆弱さを知っているので海外に出る際は国内でドルに替えてから出国するのでしょうね。これ、フィリピン人も同じです。

スミマセン、話をExchangersに戻します。以上のように、世界には強い通貨と弱い通貨があるにも関わらず、Exchangersでは156通貨を扱っているのです。これは世界最強なのです。両替世界最大手のTravelexが扱う通貨が31通貨である点と比較してみるとその凄さが窺えると思います。Travelexって、世界中の空港で見かけますがぼったくりレートなので皆さん、気をつけて下さいね。

そして、このTravelexは弱小通貨には非情です。ここ数年、トルコリラはとっても不安定なのですが、なんと日本のTravelexでトルコリラを両替すると70%の手数料を取られるのです。信じられますか?1万円分両替したらたったの3000円しか戻って来ないのです。一方で、Exchangersでは今チェックしたところ、手数料は約15%です。とっても良心的です。

参考までに、世界には159の通貨があってExchangersが扱わない通貨は3つだけです。北朝鮮、イラン、ベネズエラの通貨は扱っていません。最初の二つは政治的な理由、ベネズエラはハイパーインフレを起こしたのでリスクがあり過ぎて無理ですよね。つまり、実質上は世界の全ての通貨を扱っていることになるのです。最強過ぎます。ちなみに156通貨の扱いは店頭だけです。

更には、Exchangersではオンラインの決済もしてくれます。銀行に振り込めば現金を配達してくれるのです。オンラインの場合は95通貨になりますが、それでも十分ですよね。

<海外旅行の両替戦略>
下記は私の両替ポリシーです。

欧米圏:両替しない
アジア圏:市中の両替所で現金で両替(日本円使用)

先日、知人から「ロンドンに行くんだけどどこで両替したらいい?」というメッセージが届きました。私の回答は「両替しないでクレカ一択」でした。基本、ヨーロッパ旅行に現金は不要です。ロンドンの地下鉄などは現金が使えない券売機とか普通にあります。スーパーで現金だすと嫌がれることすらあります。そのくらいキャッシュレスなのです。

実は現金って嵩張るのです。日本での現金の輸送費は年間2兆円もかかっているそうです。あの厳重な現金輸送車に警備員、全部コストです。それから、現金を保管するにも金庫やレジ、更には場所代としての「家賃」がかかるのです。見逃しがちなコストですが、全て紛れもないコストです。

それから支払いの都度、現金数えたりする作業にも人件費がかかります。もちろん、クレジットカードの導入にもコストはかかりますが、現金にかかるコストと比較したら、きっとクレカの方が安いのです。最後に防犯上の理由もありますね。現金って盗まれますから。治安の悪い国では、なるべく現金はお店に置いておきたくないと思う訳です。アメリカがクレカ王国なのはそこにも理由があるのです。

以上から、欧州の両替所では結構な手数料を取られます。私は以前、オランダの空港で両替した時にあまりのレートの悪さに間違いかと思ったほどです。ただ、上記の事情を理解していれば、どうして手数料が高いのかは簡単に理解できますよね。

ということで、私は基本欧州では両替しません。まあ、現金がないと不安な方は2,000円くらい現地で両替すれば良いかと思います。大丈夫です、本当に現金要りませんので。

アジアでも、私は基本クレカ中心ですが、やはり現金が必要なこともあるので最低限の両替はします。そして、両替は市中の両替所でします。いまはネットで検索すれば、町ごとにレートの良い両替所なんて簡単に見つかります。

やってはいけないのは、日本の空港での両替ですね。レートは最悪です。まあ、これについては何度力説しても両替する人はするので、最近は諦め気味です(笑)。こういう人に言わせると、「現金がないのが不安」なのだそうです。全然大丈夫なのですが。

次に避けたいのは、到着した海外の空港での両替ですね。私もタクシー代だけ少額両替することはありますが、レートが悪いので基本的にお勧めしません。少なくとも、現地に友人がいたり、セブのように留学で行く場合は、空港での両替は不要です。友人に当面立て替えて貰えば良いし、私が経営するセブ英語倶楽部では当座のペソはお貸ししています。そして、到着翌日にでもゆっくりレートの良い両替所で両替すれば良いのです。

まあ、日本は「超現金主義」なので皆さんの気持ちも分からなくはありません。治安も良いし、日本円は世界第2位の通貨だし、お札は綺麗だし、どこでも現金を使えるので、現金信仰が強まる条件が整っているのです。中国ではオンライン決済が進んでいますが、一つの理由は中国には偽札が多く通貨に信用がないからです。フィリピンでも高額紙幣を使うたびに偽札チェックされますから。

最後に最近少し驚いた事例を一つ。先日アップルストアに行った時に、隣にいた若い女性がiPhone11を購入する際に、現金で11万円支払っていたのです。それ、クレカで払えば1100マイルもゲットできるのに、と心の中で叫んでしまいました。いつか、このメルマガでもクレカでのマイルの溜め方について書こうと思いますが、皆さん、本当にクレカを上手に使わないと損ですよ。言葉は悪いですが、あの11万円支払った女性を見た瞬間、私の頭の中には「情報弱者」という言葉がすぐに浮かびましたね。


それでは、いつものコーナーに行きましょう。

1. 読者さんからの質問

今回はこのコーナーはお休みです。


2. フィリピンのビジネス&生活あるある

久しぶりにフィリピンの日常風景を書きます。昨日、SaveMoreというスーパーに行った時のこと。私の前にいた親子でレジがストップ。その親子はスイカとリンゴを買おうとしていたのですが、リンゴに貼ってあるバーコードが読み取れない。

実はフィリピンではバーコードが読み取れないことは日常茶飯事です。読み取りの機械に不具合があることもありますが、基本的にはバーコードの貼り方が雑なのです。いちいち仕事がいい加減なのです。

日本だったら(この発想、日本人以外には通用しませんが)、レジ係が一言断りを入れて、速攻でリンゴ売り場に行って値段を確認し、小走りで戻ってきて「スミマセン」と一言添えて会計を再開しますよね。私も多分そうしますし、読者の皆さんの大半もそうされるでしょう。しかし、未開の地、フィリピンでは絶対にそんなことは起こりません。

まずレジ係はレジから離れません。それは離れたらお客さんが逃げる可能性があるから。そして、レジ係はレジの仕事しかしないのです。フィリピン人は、契約以外の仕事は絶対しません。ちょっと手伝うとか皆無です。

昨日はここで、値段を確認に行くスタッフにリンゴを渡すまで2分ほど掛かりました。頼まれたのは、1日中品物を買い袋に詰める係の男性。それはそれは面倒くさそうに受け取り、日本のバカ野党並みの「牛歩」でリンゴ売り場へ向かいました。

この間、待たせてスミマセン、の一言など一切なし。この一言が言えないのが、フィリピン人の致命的な欠点ですね。まあ、これが言えるまともな人は海外に出るか国内でも金持ちになっています。結局、リンゴのバーコード一つが原因で、私とその親子と私の次に並んでいた男性、計4人の「5分」が失われたのです。

5分くらいいいじゃん!という声が聞こえてきそうですが、あの態度みたらイラッとしますよ、絶対に。そんなこんなで、クレームを言わずに5分間心を殺して待ち続けた自分を誇らしく思います。

本当は少し文句言いましたが。。。


3. セブのレストラン

今週はこのコーナーもお休みです。


4. 今週買ったもの

今週はこのコーナーもお休みです。


5. 筋トレ

今回は、ショルダープレスについて。

男性は肩幅がないと弱々しく感じますよね。女性も肩を鍛えることでメリハリのある体型になります。やり方は簡単、下記の2分程度の動画を見て下さい。

【筋トレ】肩を鍛えるバーベルショルダープレスの方法
https://www.youtube.com/watch?v=gHxKJ2P6YiM

実は、私は12月初旬に日本に帰った際に1年ぶりに冬服を着たところ、お尻と腿がキツかったので、それ以降少し下半身のトレーニングを抑え気味です、1月下旬にも帰国する予定があるので。

ということで、最近はジムに行くと全て上半身の種目を5セット*10回やっています。そして、その中の一つがこのショルダープレスです。バーベルでなくとも、ダンベルでも良いですね。


6. 経済&投資

日経平均 (年初来 19.00%)
ダウ平均 (年初来 21.98%)
フィリピン平均 (年初来 6.66%)

アメリカ株すごいですね。一方で、やはり日本株は先週末の24,000円がピークでしたね。私は珍しくほぼ最高値での売り抜けに成功したわけです(嬉)。しかし、フィリピン株、だらしないですね。

世界の消費を牽引するアメリカがこれだけ調子良くて、どうしてフィリピンはその恩恵を受けられないのか?それは、フィリピンがアメリカ様に買ってもらえる商品を作れないから?フィリピンの産業構造を見ると、輸出ってGDPの2割程度なんですよね。要はフィリピンって内需の国なのです。まだまだ貧しくて、人件費も尋常でないくらい安いというメリットを全然活かせていない訳です。

中国はじゃんじゃんモノ作って、アメリカに買ってもらってどんどん成長してきたって経緯があるわけです。このモデルをフィリピンがどうして踏襲できないのか?まあ、理由が思いつき過ぎるので、この辺はまたそのうち書きます。

フィリピン経済、結局「人口増」に支えられているだけ。。

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