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雑感400 ~自分らしく生きる~

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「毎日の読書から、だいたい400文字の雑感を。」の雑感400シリーズをまとめています。雑感は、本の要約ではなく、本との対話によって湧いてくる自由な考えです。特に「自分らしく生きる… もっと読む
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記事一覧

『意思を生む豊かな自問自答』雑感400_87

毎日の読書から、だいたい400文字の雑感を。 ●自分は一体何がしたい人間なのだろうか。 ●自分にとって現状を打破する仕事や挑戦は、どのぐらいの意味をもっているのだろうか。 ●それを実現できたら、どういう気持ちになるだろうか。 ●逆に、チャンスを見過ごし、着手さえしなかったら、後でどう感じるだろうか。 ●悔やむだろうか。悔やむとしたら、どのぐらい悔やむだろうか。 ●着手するとしたら、待ち受けている困難はどれほどのものだろうか。 ●その困難を乗り越えるだけの心の準備と気構えがあ

『身動きを取れなくする後ろのドア』雑感400_86

毎日の読書から、だいたい400文字の雑感を。 目の前のドアを開けるためには、後ろのドアを閉じなければならない 不確実性とリスクに満ちた新しい道と、実績と信頼に裏付けられたこれまでの道。あなたはどちらの道を進むのか。 このような意思決定は、私たちの日常に溢れている。そして大抵は、後者のこれまでの道を選択しているのではないだろうか。 先日、尊敬するリーダーの話を聞いて驚いた。50歳を超える方だが、これまでの成功をすべて手放し、まったく新しい道に飛び込むのだという。現在の成

『個と組織の同化』雑感400_85

毎日の読書から、だいたい400文字の雑感を。 内なる声は何と叫んでいたのか、自分という個は本当は何をしたかったのかを忘れ、与えられたポジションにおさまって組織のために働くようになる。 「あなたはこの会社で何をやりたいの?」 就活(転職)の面接で質問されて以来、組織(上司)からこのセリフを聞くことはほぼないのではないか。 個と組織は同化していく。 組織は、個に同化を求める。仕事やポジションは自由に選べない。辞令に背くのは大きなリスクだ。組織の論理に従っているうちに、組

『世界はゆっくり進む』雑感400_84

毎日の読書から、だいたい400文字の雑感を。 ゆっくりと進むことを恐れるな。じっと立ち止まることを恐れよ。 何事も新しく始めたときは勢いがある。目的をはっきりと意識し、やることに新鮮さが見出し、コトが前に進んでいる充実感に包まれる。 それも束の間。3日坊主といわれるように、驚くスピードで目的意識が薄れ、新鮮さが失われる。停滞感に支配され、パタリと歩みを止める。 仕事も学習も、筋トレもダイエットも、読書もブログも、だいたい同じプロセスを辿る。その度に「できなかった自分」

『社会調和と自己調和』雑感400_83

毎日の読書から、だいたい400文字の雑感を。 社会や組織から与えられたものが、自分にとっての生き甲斐の中核となり、さらに人生そのものになってしまうと、私たちは心の叫び、「内なる声」を聴くことができなくなる。 環境に適合し、同一化していくことは、極めて重要な生存戦略だ。私たちは、環境から切り離されては生きられず、好まずとも大きな影響を受けているからだ。 ただ、あまりに同一化が進むと、今度は自己との調和が崩れる。所属は人生を生きる「目的」を果たすための「手段」だったにも関わ

『仕事は芸』雑感400_82

毎日の読書から、だいたい400文字の雑感を。 私は自分の映画を観客が見ているとき、笑いがとれていないシーンにいつも注目します。 喜劇王と称されるチャールズ・チャップリン。世界で最も人気があり高収入の役者になっても、常にどん欲な成長を志向した。 例えば、ウケを狙ったシーンで笑っていない観客がいたら、それはコンテンツの問題なのかコミュニケーションも問題なのか、原因を細かに分析したという。逆に、ウケを狙っていないシーンで笑いがあった場合も同様だ。 成長とは、不断の磨き上げだ

『出発点としての利己』雑感400_81

毎日の読書から、だいたい400文字の雑感を。 旅のスタートが高邁な理想である必要はない。(中略)利己を否定するところからは、リーダーシップは始まらないし、無私を強調しすぎると、旅は生まれつきの聖人だけが歩めるものとなってしまう。 利己的であることは、良いことか。悪いことか。私はどちらでもないと思う。利己は出発点であり、どこに到達するかとは関係がないからだ。 偉人の伝記を読むと面白い共通点がある。人類に対して偉大なことを成し遂げた人は、"結果的に"成し遂げている。そして、

『大差が生まれるメカニズム』雑感400_80

毎日の読書から、だいたい400文字の雑感を。 勝者は人からエキスパートと呼ばれていても、自分にはまだ学ぶべきことがあることを知っている。敗者は自分がいかに無知な人間かを知りもしないくせに、人からエキスパートと呼ばれたがる。 実るほど頭を垂れる稲穂かな The more noble, the more humble.(高貴な人はつつましい) 言語を越えて、似たような意味の言葉があることから、分野を問わず実力者ほど謙虚であることが多い。なぜか。 1つには、知性や技能を磨き

『ハサミとプライドは使いよう』雑感400_80

毎日の読書から、だいたい400文字の雑感を。 プライドが高いと、能力よりも外見に気を遣うようになる プライドは、誇りや自尊心など人生に不可欠な資質をもたらすが、負の側面に光があたるとおごりや傲慢につながる。ハサミと同じように、プライドも"使いよう"だ。 ただし、私を含む大半の人は、人生の中で数え切れない回数「つまらないプライドは捨てよう」と誓うことになる。プライドを使いこなすことは、"言うは易く行うは難し"の典型例だ。 自分の傷口をえぐると、このようなシーンが思い出さ

『最初の一歩をはじめるシステム』雑感400_79

毎日の読書から、だいたい400文字の雑感を。 この仕事が完成した理由はたった一つ。それは、仕事をはじめたことだ。スタートさえすれば試合は半勝ったようなもの。 本棚の横に積み上げられた「本」 ファイル名だけ与えられた「企画書」 頭の中から現実化されない「セミナー」 恥ずかしながら、半径2m以内を見渡すだけでも、スタートしていない仕事がたくさんある。 なにごとも、最初の一歩に大きな負担がかかる。モチベーションの火が燃えているうちに、この最初の一歩をはじめられるかは、何かを

『リード・ザ・セルフというゼロ地点』雑感400_78

毎日の読書から、だいたい400文字の雑感を。 リーダーシップの旅は、「リード・ザ・セルフ(自らをリードする)」を基点とし、「リード・ザ・ピープル(人々をリードする)」、さらには「リード・ザ・ソサエティ(社会をリードする)」へと段階を踏んで変化していく 『リーダーに関する唯一の定義は、つき従う者がいるということである』。 "マネジメントの父"と呼ばれるP.F.ドラッカー氏の言葉から、リーダーの条件はフォロワーがいることだとわかる。 表面だけを捉えると、導く者(リーダー)

『みんなボートをもっているのだから、どこへでも好きなところへ移ったらいいじゃないの。』雑感400_77

毎日の読書から、だいたい400文字の雑感を。 「私たちが住んでいるこの入江は、小川に通じているわ。その小川が集まって川になり、湾に流れ込んでいる。湾は海につながり、その海は地球上のあらゆる国に接している。みんなボートをもっているのだから、どこへでも好きなところへ移ったらいいじゃないの。」 抜粋した文章だけを見ると???かもしれないが、要するに、すべての選択は自分の手のうちにあることを教えてくれている。 人生に不満はつきものだ。小さな入江で生涯を終えることにも、不満はある

『個を活かす全体の美しさ』雑感400_76

毎日の読書から、だいたい400文字の雑感を。 なぜ、石垣はこうも美しく感じるのだろうと考えてみると、同じ形の組石がほとんどないことに思い当たりました 均一に成形され、理路整然と積み上げられたレンガも建物も好きだ。だが、石垣のように、多様で個性的な石を組み合わせることで、全体として整う美しさは格別だ。 石と石の境界線は、有るようで無く、「個」と「全体」が融合している。個々の石がそれぞれに強い存在感を持ちながらも、全体をつくる。小さな石も尖った石も、全体を背景にしながら生か

『リーダーとは火種である』雑感400_75

毎日の読書から、だいたい400文字の雑感を。 リーダーを目指してリーダーになった人はいない では、どのようにしてリーダーはリーダーになったのか。 この世界に生まれ、すべての人が見るのと同じ景色を見て暮らしながら、多くの人とは違う何かを感じ取って行動を起こした人が、行動を続けるプロセスでリーダーと呼ばれるようになるのではないだろうか。 リーダーは火種だ。世界の人が気にもならないことを問題だと捉え、なんとかしたい衝動に駆られ、そこに自分だけの小さな火を起こす。 その火を