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【詩】チョコレートみたいな夢を見ようよ〜シロクマ文芸部〜

チョコレートみたいな夢を見ようよ
退屈な午後にまどろんで

あの日
きみがぼくの唇に
押し当てた甘い毒のような喜びを

吐息さえも溶け出して
いつしかすべてが絡め取られて

サイドテーブルに置かれた包みは
狂気みたいな夏を越えたら
とたん他人の顔をした

ファットブルーム
霞んだ記憶みたいな白が
ぼくを突き放そうと躍起になってる

だけど騙されてはあげないよ
知ってるんだ
きみそのものも
ぼくそのものも
何も変わったりはしないのさ
だから

チョコレートみたいな夢を見ようよ
どこまでも甘くて
どこまでも苦くて
きみみたいに
クセになるんだ
手放せないのさ

だから
チョコレートみたいな夢を見ようよ
あの日がもう
溶けてなくなってしまっても




2週お休みしましたが、
今回は参加できてほっとしました。
チョコレート三昧の2月いいですね。
買っても食べても書いても読んでも
中毒な私はウキウキです。
小牧さん、今週もありがとうございました!


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