見出し画像

金曜(子育てお悩み相談室):第9週(子どもの甘えはどうすればよいのか。)

「親が変われば世界が変わる」のCCC HUMANです。
金曜日は『子育てお悩み相談室』として、
土日のGoogleフォームで募集したお悩みに
解決策を提示したいと思います。

では今週のお悩みです。

「低学年の小学生ですが、人より甘えん坊な気がします。
 今甘えさせておかないと、後から大変という話も聞くのですが、
 どこまで甘えさせていいものか悩みます。」

ご相談ありがとうございます。

子どもの甘えは悩みますよね
甘えさせてばかりだと自立できるのだろうか。

昔は厳しく育てるのが当たり前で、
年配の方は「甘えさせすぎでは?」と言う方もいるので、
余計に悩んでしまうと思います。

基本的にはご相談者の考え方はとても良いと思います。
甘えたいと子どもが思っていれば、
甘えさせてあげる。

その気持ちが大切ですし、
仰る通り、甘えたいときに甘えられることが、
子供にとってはとても大事なことでもあります。

今日は、そんな「甘え」について書いていきます。
甘えにはどういうものがあって、
どのような対応を取ればよいか考えていただき、
子育てに役立ててもらえればと思います。

●甘えることは自己肯定感をあげる

まず子どもにとって甘えとは何でしょうか。
大人同士で使う場合は「甘え」はネガティブな言葉でしょう。

「甘えるな」「甘ったれるな」「甘いんだよ」

どうにも良くない言葉に聞こえます。
子どもにとってはどうでしょうか。
子どもはどんな時に甘えたいのでしょうか。

子どもは、不安な時、疲れた時、寂しい時、
そんな時に甘えてくるもの
です。

それはそのはず。
子どもにとっては色々なものがまだ新しく、
目の前のものが常に新鮮です。

その中には不安になることもたくさんあるでしょう。
そんな時に求めるのが「甘え」です。

親に安全を求め、助けを求めているのです。
そんな時に突き放されたら、
子どもはどこに行けばいいのでしょうか。

そうです。
だから、子どもが「甘え」を求めてきたら、
精一杯甘えさせてあげてください。

やはり、一番有効なのはスキンシップ
肌と肌で触れ合い、
一緒に居る時間を過ごしてあげることが
何より子どもの愛情が伝わり、
子どもは安心感を得るでしょう。

言葉も大事です。
「あなたのこと大好きよ」
「あなたのことが大切よ」
「いつでも私はあなたの味方よ」
そういうことを伝えることも有効でしょう。

そして、安全な場所が感じられれば、
子どもの自己肯定感があがり、
また前に一歩踏み出しまします。

そして、それが大人になったときに、
辛い時にも信じてくれる人がいたと思うことが、
勇気となって前に進めるようになります。

●「甘えさせる」と「甘やかす」

ただ、一方で「甘えさせる」と「甘やかす」
は区別して考えることが大事だと言われています。

「甘えさせる」は前述したように子どもの不安から来るものですが、
「甘やかす」は親の都合によるものです。

具体的には
「甘えさせる」
・子どもが構ってほしい時に、抱きしめる
・話を聞いてほしい時に、聞いてあげる
・寂しそうにしてたら、声をかける

子ども自身の精神的な欲求を満たしてあげることです。

反対に「甘やかす」
・親が心配だから、手伝ってあげる
・子どもが可愛そうだから、買ってあげる
・静かにして欲しいから、モノを与える

これは親が軸となっていて、
親の欲求を満たすためにしていることです。

これは、親がコントロールすためにやっていることで、
「甘やかし」です。

明確に違うのですが、
子どもの不安になる状況も子どもによっても様々ですし、
親自身のキャパシティにも影響があるので、
実際にどこまでが「甘えさせる」で「甘やかす」なのかが、
難しいのも現実だと思います。

●大事なのは対等なコミュニケーション

子どもが
「もう歩けない抱っこして」
といった場合どうでしょう。

パターン1
「わかった、抱っこしてあげるね」

パターン2
「さっき抱っこしたばっかりでしょ、
 もっと歩きなさい」

今までの親子関係がわからないので想像になりますが、
パターン1は子どもの要求を無条件に聞いてあげています。
パターン2は親の要求を無条件で突き付けています。

これはどっちかが勝ちで、どっちかが負けています。
それでは負けた方には不満が残るでしょう。

それよりもパターン3を子どもと一緒に探すことが
何より大事なことだと思います。

パターン3
親「そっか。疲れちゃったか。(共感)
  でもママ(パパ)も疲れているんだ。(親の気持ちも伝える)
  もう少し頑張れるかな。」
子「でも、疲れちゃった」
親「そっか。どこまでならいけそうかな。」
子「あそこの柱までならいけるかも。」
親「あそこまでならいけそうなんだね。」
子「うん」
親「えらいね。じゃあ、あそこまで頑張ったら、
  ママ(パパ)も回復するから抱っこしようか。」
子「うん!」

これはお互いの要求を出し合って、
新たなアイデアとして第3のアイデアを親子で考えたものです。

このように、子どものもしくは親の一方的な要求を、
どちらかが飲むのではなく、
お互いの意見を出し合って、
新しいアイデアを見つけること。

これこそが対等なコミュニケーションであり
どちらかの不満が残るということがありません。

●まとめ

「甘え」には「甘えさせ」と「甘やかし」があり、
子どもが知恵がついてくればついてくるほど、
だんだんその境界線がわからなくなってきます。

大事なことは、まず子どもは大人よりも、
多くの不安がたくさんあることを理解し、
愛情をいっぱい注ぎましょう

その上で、しっかりと親の意見も伝えて
子どもにも何がよい方法かを考えてもらう。
その上で、双方が納得する答えを出していく

そんなコミュニケーションこそが、
「甘え」に対する大事な対応方法ではないでしょうか。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?