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耳で読む教育基本法・第15条

教育基本法を朗読しました。
今回は第15条です。

教育基本法第15条では、
宗教教育に関する規定が設けられています。
この条文では、
公立学校での宗教教育の取り扱いについて
明確に述べられており、
その背景には日本国憲法の
政教分離原則が強く関係しています。

公立学校で宗教教育ができない経緯

日本国憲法第20条では、
信教の自由と国家と宗教の分離が
明記されています。

これに基づいて、
公立学校においては特定の宗教について
授業をすることが禁止されています。

これは、
学校が宗教的中立性を保つためであり、
すべての生徒が平等に教育を受ける権利を
保障するためです。

具体的な経緯としては、
戦後の日本において、
戦前の国家神道が国民の生活に強い影響を
与えていたことへの反省がありました。

そのため、
戦後の新しい教育制度では、
宗教教育を排除し、
公立学校は宗教的中立性を保つことが
求められました。

私立学校での宗教教育の実例

一方、
私立学校では宗教教育を行うことが可能。
これは、私立学校が
特定の宗教団体や信念に基づいて
設立されている場合が多いためです。


以下に、私立学校での宗教教育の具体的な実例を挙げます。

(例1) カトリック系の学校

カトリック系の学校では、キリスト教の教義や
価値観に基づいた教育が行われています。

例えば、ミッションスクールと呼ばれる
カトリック系の学校では、
定期的なミサや聖書の授業、
キリスト教に基づく倫理教育が行われています。
これにより、
生徒はキリスト教の価値観や教えを学び、
実生活に活かすことが期待されています。

(例2) 仏教系の学校

仏教系の学校では、
仏教の教えを基にした教育が行われています。
例えば、
浄土真宗本願寺派が設立した学校では、
朝のお勤めや法話、仏教に関する授業が
行われています。

これにより、
生徒は仏教の教えを通じて
道徳心や精神的な成長を促されます。

まとめ

教育基本法第15条に基づき、
公立学校では宗教教育が禁止されていますが、
私立学校では特定の宗教に基づく教育が
行われています。

これは、
日本国憲法の政教分離原則に
基づくものであり、
公立学校の宗教的中立性を維持するための
重要な規定です。

一方で、
私立学校では宗教教育を通じて
生徒の精神的成長や価値観の形成が
図られています。


第二章 教育の実施に関する基本


(宗教教育)

第十五条 宗教に関する寛容の態度、宗教に関する一般的な教養及び宗教の社会生活における地位は、教育上尊重されなければならない。

  • 2 国及び地方公共団体が設置する学校は、特定の宗教のための宗教教育その他宗教的活動をしてはならない。



BGMは、ぶんちゃん @bunbunmarufumi の楽曲「ゆうしゃのむらの朝」をお借りしました。


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