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2冊目のKindle小説《誰かが用意した檻の中で(くじらの部屋②)》の予告編その1

「元気な男の子ですよ」

助産師さんが、声をかけてくれた。
私は、分娩台の上で疲れ切っていたけれど、はっきりと赤ちゃんの産声を聞いて、嬉しかった。

健太郎さんが、おっかなびっくり抱っこして、私に、大切な子どもの姿を見せてくれた。

「颯太、だ」

健さんが、生まれてきた息子の名前を、私に、そっと優しく教えてくれた。


窓の外は雪が、降っていた。


【8月8日(立秋)リリース】
Kindle小説
《誰かが用意した檻の中で:くじらの部屋②〜不登校を死語にしてもいい》


【参考】2023年3月15日のnote

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