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記録の共有と、ノート作りと、ラボアジェの話

情報を記録し、
情報を分析し、
情報を共有することは、
社会人として必須の能力です。

記録が残れば、
それを利用して、
次の新しいアイディアに繋がっていきます。

たとえば、
中世の錬金術。
「石を金に変えたい」
っていうアレです。

錬金術は秘伝とされていましたが、
これって実は、
実験技術の向上に繋がりました。

近代になり、
錬金術は「化学」へと昇華します。

18世紀、
近代化学の父と言われるフランスの科学者ラボアジェ

彼は、質量保存の法則をまとめました。
ラボアジェの妻マリー・アンヌが、
実験装置を精密にスケッチし、
記録に残しました。

この記録が、
質量保存の法則を確かめる実験の手引きになって、
ヨーロッパ中の教科書になりました。

こうして、
記録の共有によって、
誰にでも、
実験ができるようになったのです。

1789年、フランス革命が起こります。
残念ながら、ラボアジェは、
フランス革命で処刑されてしまいました。


記録をひもとくと、
過去と今が繋がっていること
を感じることでしょう。

記録の残し方。
それは、
学校ではノートを作ることが、
記録を残すトレーニング。

でも、生徒のノートを見ていると、
カラフルにノートが作られていて、
いたるところに下線が定規で引かれている。

記録の整理というよりも、
美しいノート職人を目指しちゃった感じを受ける。

でもこれは、僕ら先生にも責任がある。
美しいノートほど高く評価していませんか。
それが、
メッセージになっています。

記録を残すことよりも、
ノートづくりをしなさいって、メッセージ。


ノートづくりの罠にはまると、
記録を取る、記録を利用する
っていう本質から
どんどん外れちゃうんですよね。

見やすさの工夫はあったら良いけれど、
それよりも、ノート作りを通して、
記録することの本質を学ぶことが大事。

情報を共有するための、記録。
未来の自分のための記録でもある。

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