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生活保護

私は家出から戻ってきて、残りの高校を卒業するまでの間は母親の生活保護のなかに組み込まれざるを得なかった。
民生委員の家庭訪問を勝手に取り付けられた。
民生委員は母にこう尋ねた。
「お母さんは娘さんに対して心配な点はありますか?」
母はこう返した。
「大丈夫です。この子しっかりしているので。」
ほんっと、口先だけは達者なことで。

弟の引きこもりや学校での問題行動のことで「ちょっと話がしたい。」という母に
「私は何もできないよ。話は聞けるけど。」
と返した私。私は正直疲れ果ててた。
言葉が分からない母と学校の間の仲介に入ることとか、色々母にアドバイスしたりだとか、話を聞いたりだとか。
もう疲れてた。
なのに母はこう言うんだ。
「そんな事言うから話す気なくなった。」
「兄もアナタも弟も、みーんな問題児。」
「兄弟、家族なんだから助けないと。」
そんなことを言われるのにも飽き飽きだ。
私は何も返さず自室に篭った。
こうやって兄弟は引き篭もったは良いけど、出てこられなくなったのかな、なんて思った。


その母が、建前でこう言うんだ。
「大丈夫です。この子しっかりしているので。」

もう、飽き飽きしたよ。

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