そんそん

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お金が存在しない世界からやってきた

気付いたら、社会人2年目もそろそろ終わります。 社会人2年目は、未経験で財務をやり抜く1年。この1年間に私がお金について考える時間は、おそらくそれまでの人生でお金について考える時間の合計よりも長かったです。 なぜなら私はかつて、「お金が存在しない世界」で生きていました。 日本では資本主義が当たり前になっていますが、中国は1980年代まで「計画経済」という体制になっていて、経済の資源配分を市場の価格調整メカニズムに任せるのではなく、国家の物財バランスに基づいた計画によって

    • 「普通じゃない」という罪名

      日本で2年間近く働いている。 この2年間、「そろそろ普通になってほしい」と両親に言われ続け、圧がだんだんと強くなってきた。私は「普通」ではないので、両親は毎日気分が憂鬱で、私のことが心配で一晩中眠れないらしい。 「普通」ではない私という存在が親を不幸にしているようだ。そして私は親を苦しめていることで罪悪感を抱えている。親から「不安で夜が眠れない」「心配で気が重い」とメッセージが来る度、 「全部私のせいだ」 と思ってしまう。 しかし私は至って普通のつもりで生きてきた。

      • かもめはかもめ

        「となりの家は、うちよりもお金持ちで、家が広くて、おいしいものがいっぱいあるけど、その家の娘になってみないかな?」と父がよく、子供の頃の私をからかっていた。 「いやだ!ぜったい行かない!この家はいちばんいい!」と、幼い私はいつも頑として譲れなかったらしい。 幼稚園の娘にそんな質問をしてどこが面白いのか、未だにいまいちわからない。男はみんな寂しがり屋だからだろうか。 とはいえ誰でも寂しくなる時がある。コロナでもう1年近く家族と会えていない。しかし親の声が聞きたくて電話をす

        • 人生はじめて「ちゃん」付けで呼ばれる日

          日本人の皆さんのほとんどは、人生はじめて「ちゃん」付けで呼ばれる日のことを覚えていないではないでしょうか。子供のころから、両親や周りの人たちに「ちゃん」付けで呼ばれていたからです。 私は、覚えています。 日本に来て四年目、新卒として内定した会社の入社式の日です。 * 私は上海の大学で日本語を専攻しました。 はじめての日本語の授業で、先生に自分の名前の日本語の発音を教えてもらい、そしてその名前には「さん」付けで呼ぶべき、と教えてもらいました。「さん」は、最初に勉強した

        お金が存在しない世界からやってきた

          社長直下の外国人新卒2年目経営企画の気付き

          ゴーリストに入社し、社会人2年目になったばかりの今年4月、社長直下で経営企画として配属されました。 外国人・女性・新卒未経験としてはなかなかのレアケースで、「めちゃくちゃ意識が高いのでは」と思われがちだが、実は社会人になるまでビジネスに対する知識も興味も全くなかったのです。もちろん嫌いではないですが、自ら要望を出してやっている仕事でもありません。 どちらかというと、ハリー・ポッターがいきなり「実はあなた、魔法使いです。闇の魔法使いと戦う運命なんです」と言われ、不安と興奮が

          社長直下の外国人新卒2年目経営企画の気付き