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たとえ悪意がなかったとしても

こんにちは、私はcatinthehead。

『3年A組 ―今から皆さんは、人質です―』はオリジナル企画のドラマで、脚本は武藤将吾さんです(日本テレビ2019年1月期 日曜夜10時30分放送)。

幼少期の私に見せたかった『3年A組』

もしも今、「どんな願いも10時間だけ叶うチケット」を握りしめていたら、子供時代の私に『3年A組』を見せたい。
年齢は高校生、中学生、小学生、なんなら小学校にあがる前だっていい。幼い私に見せたかった。

興味を持っている人はぜひ視聴してみてください。できれば1話目からノーカットで。
・番組公式サイト:https://www.ntv.co.jp/3A10/intro/
・「Hulu」の見逃し配信で全話視聴できます(2019年3月2日現在)

いじめられ、いじめる。いじめ、いじめられる。

noteのプロフィールを読んでいただくと、私がいじめられっ子だったことは、想像がつくと思います。

ただ、私は同時に、いじめっ子でもありました。
その日の気分次第で、軽口や陰口をたたいたり、人を無視したりシカトしたり。それを2、3人のグループでやった記憶もあります。

ほとんどの場合は、いじめを「何も考えずに」「悪気なく」「あまり罪の意識なく」やっていました。おそらく、ごく幼い頃から攻撃心が突出していて、「人をいじめたい」という欲求を持っていたのに、長い間それを自覚できませんでした。

20歳くらいの年齢に達したとき、友達と衝突したり疎遠になったりする経験を通じて、やっと「自分がありのままに気分のままに行動することで、傷つく人がいる。」という事実に気がつきました。自分を変えたい、変わりたいと、最初に思ったのはこの頃です。

たとえ悪意がなかったとしても

ドラマ『3年A組』には、反芻したい言葉がたくさん出てきます。引用は最小限にしたいので、この1文だけ。劇中の菅田将暉さんのセリフです。ドラマ本編にて、菅田さんの、演者のみなさんの、生の言葉を体感してください。

悪意にまみれたナイフで けがれなき弱者を傷つけないように...変わるんだよ!
---引用元 ドラマ『3年A組』 菅田将暉さんのセリフより---

「悪意にまみれた」の部分は、「無意識の悪意にまみれた」と言い換えることができます。私の子供時代の悪意は、大半が無意識でした。

私のように「無意識の悪意」をもてあましている人が、悪意を自覚するのは簡単ではありません。なぜなら、悪意なんてない、悪気なんてないと自分は思っているから

その無自覚さがどれほど人を傷つけるか、いじめ加害者自身に気づいて欲しいと願って作られたドラマは、これまでにもあったと思います。でも、にぶさにまみれきった心の中にまで、何かが届きそう、きっと大事な何かに気づけるはず。そう思わせてくれたドラマを見たのは、人生で『3年A組』が初めてです。

無意識の悪意に気づいたあと

私は大人になり、ようやく自分の悪意に気づきました。その後も、ことあるごとに、ふつふつと、ふつふつと、純粋な悪意が繰り返し湧いてくるのを感じています。一体どうしたら、いつになったら、この悪意を意識の奥深くに沈めることができるのだろう?

私の悪意はまるで本能だ、と思いました。本能というのが適切かどうかわかりません。認知機能と社会性の問題という見方もあるのかもしれません。専門的なことはわかりませんが、確かなのは、現在も本能のような悪意をかかえながら、簡単には変われない、と思っていることです。

このnoteでは、少しでも変わっていくための方法論について考え、書いていきたいと思っています。

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今回は、『3年A組』は「無意識の悪意」に気づく貴重なチャンスをくれるドラマだということ、「幼少期の自分に見せたい」という叶わぬ願いについて書きました。

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