見出し画像

Remembering

花園に入っては空を撮り、それから足元を撮り、いちばん最後に花を撮るともういいや、と思う
だから薄雲を撮り、角張った些細な石ころを撮る
どんな人がどんな思いでここに居たことがあるのか、龍は、蟻は、私の鼻腔を通り話してくる、いくつに成ってもおしゃべりな君たちにつられておしゃべりが得意になった私の、撚るまえの糸みたいなひとりごと
対話はひとりで十分だと言い聞かせてきた、それはとても簡単な私の弱さだった
目を瞑れば空よりも青い、土よりも柔いあなたの感触が生まれてくる
生きている人が一瞬一瞬死に、脱皮し、生まれてくるのと同等のそのタイミングは、作り出されたもの?
では、私の思考も人工物の可能性があり、私が自然の一部ならば、私の作成そのものは自然で、私の存在意義は自然、そして私自身のものでもある心地好さ 共存の言語
好きなこともすべて嘘になっていくね、嘘にしていくから心が守られるんだよ、それでしか守られなかった哀れな心をいつまでも愛して、愛して、私は嘘を愛すのだ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?