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代理店営業立ち上げ1−3 契約巻き直し

「代理店経由でリードを獲得し受注につなげる」という戦略が決まった後に、大きく3つの動きをしました。まずは最初の1つ。

既存体制を見ると・・

代理店営業になって着手した第一手はこちらでした。実は代理店と呼べる契約はあることはありました。ですが、契約締結後は野放し状態。定期連絡やノルマもなし。年に数回突然あがる受注の連絡。ちなみに手数料(リベート)の値付の根拠も無し。

一見すると酷い有様ですが、個人的には非常に良い環境でした。テコ入れし放題です。既存ルールがないので。(ベンチャーはこれがデフォルトでもありますが・・。)

ということで既存の契約内容の見直しから入りました。

代理店契約の見直し

同僚は「わざわざ契約を見直すより、代理店を増やしたり連絡を取るほうが先じゃない?」と首を傾げていました。が、契約から見直しました。そもそも将来的に赤字を掘り続ける契約内容だった場合、動けば動くほど赤字を掘りますから。

ということで契約内容を見直したところ、諸々の文言・制約には問題が無さそう。1点問題となるのは、そう手数料(リベート)。いや、よく見る数字ではあるんですよ。法外な割合でも無いし、手数料としては現実的な金額でした。ですが、売上向上のために雇われた人間としては、今後の戦略を練る上で一番の指標となる数値になります。

私に課された役割は「売上目標の達成」と同時に「利益目標の達成」もありました。紹介料が無ければ単純な「売上目標」を中心に戦略を組み立てることが出来ます。ですが紹介料を支払った後の「利益目標」を達成する場合、手数料次第で目標数値が大きく変わります。(極端な例ですが手数料50%の場合、売上目標は利益目標の2倍以上を設定する必要があります。)

手数料を見直そう

手数料。代理店営業の肝です。この価格次第で、代理店契約を切られることもありますし、代理店の稼働率にも影響します。端した金しか生まない商品を売る余裕はありません。

ということで利益目標を達成するためにSaaS企業の指標を基に今後想定できるであろう想定売上を算出しました。(SaaS企業の指標についてはこちらをどうぞ

結論から言うと、現状の手数料での利益目標達成は至難の技でした。不謹慎な発言になりますが、競合他社の半分が突如倒産してもギリギリか?というような数値。「手数料は一般的じゃん、原因は利益目標数値のほうじゃん・・・・」と言いたい口を抑え、目標達成のための紹介料を算出します。

結果はというと、既存手数料の半額以下

「うわぁ・・・」と言葉を失いました。頭の中はバイオハザードの緊急時に流れるBGM。修羅の道しか見えません。ケアレスミスかな?と希望を胸に再計算しても出てくるのは同じ数字。お前は見たくないんだよ・・・。

既存代理店に交渉をしよう

新規代理店は問題ありませんが、既存代理店には交渉が必要です。「手数料落ちるけどよろしくね😉」とか言いたいですね。ブランドパワーで。ですが状況が状況だけに弱小ベンチャーでも言わざるを得ません。が理由が「利益目標の達成が困難なため」とか口が避けても言えません。「そんな事情は知らんがな」で一蹴されてバイバイです。

しかし交渉するにも理由が必要です。想定されうる理由を列挙し、一番真実を述べており且つ角の立たない理由を選定。既存代理店へ挨拶周りに向かいました。

で結果はというと蹴られるどころか、どの企業様も受け入れてくださいました。本当に感謝の気持しか湧きません。状況を察されたのか「紹介料が変わっても、変わらず営業を続けますから」というお声を頂き、社長や営業部長が築いてきた関係性にただただ感謝しました。

まとめ

これで代理店契約の巻き直し且つ手数料の整理は完了。下地が整ったので、今度は代理店の稼働率を向上する施策に移ることとなりました。次回はそんな話を。


追記

紹介料の算出方法とか、既存代理店への言い訳等は諸々の事情のため簡略化しました。ですが、本noteの記事内容は50日前後をまとめた内容となっていますので、事情はというとぐちゃぐちゃどろどろです。「終わり良ければすべて良し」とは格言ですね。

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