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代理店営業立ち上げ2−3 情報整理

代理店契約を巻き直した後は情報整理を行いました。振り返ると拡販力の向上に一番貢献した活動だと考えています。

拡販が難しかった理由・・・

代理店様と契約巻き直しを行うと同時にヒアリングを行いました。「商品への率直な感想は?」・「売れると思う?」・「売る際に困ってることはある?」・「欲しい情報はある?」等々質問を浴びせました。(紳士にお答えいただき感謝しかありません)

集計を取ると商品価値も商品の販売性もあることは十分に伝わりました。しかし、代理店様に展開している資料の情報と、代理店様が欲しい情報に格差があることが判明しました。

代理店様に展開していた情報は「こんな機能があります!」・「こんなことが出来ます!」、といった利点が書かれた資料。代理店様から欲しいと言われた情報が「こんな効果があります!」・「こんなメリットがあります!」、といった利益の書かれた資料でした。

利点と利益

この差は本当に大きいなと考えています。マーケ担当者含めて弊社ではこの理解を初期研修時に落とし込んでいます。

利点は「何ができるか?」を語ります。機能比較や競合商品との比較要素として話すことが多いです。「この機能があればこんなことができる!」という印象を与えます。ですが、弊社のサービスはそういった業務を全て自動化するサービスです。そのため担当者には響かないんですよね・・・響くどころか仕事を奪いますし。

利益は「何を得るか?」を語ります。導入メリットとして話すことが多いです。「最終的にどんなコストが削減されるか、どんな導入効果があるのか」、といったことを伝えます。こちらは業務担当者よりも管理者・経営者に響きます。結果的にどれだけ数字が改善されるのか、という部分は経営判断の肝かなと考えられます。

伝えたい内容と伝えている内容のミスマッチ

弊社のサービスは後者の「こんな数字が改善されます!」という利益が推しの商品です。しかし、弊社からの主張は「こんなことができます!」という利点のみを推していました。管理者・経営層に営業をしても担当者向きの内容を話していました。そりゃ売れるわけがありません。(「利点→利益に連想できんじゃん?」と思ったあなた。そうした連想を自動で出来る方は本当に極小数人です・・・。「人は言葉にされて初めて理解する」とは言い得て妙ですね。)

あと利点って営業しずらいんですよね。「これはできるの?これもあったら嬉しいな。」という要望が無限に湧いていきます。そして人は言い訳が目の前にあると断るので、何か1つでも「できない」があると断る方向に頭が働きます。

しかし利益は営業がかけやすいです。「こんなメリットがある」という理想像を買うわけですから。理想像に向けて歩み見始めたら、細かな「できない」なんて誤差にすぎません。スタートアップ界隈の「ビジョンを買ってもらう」とは「利益を買ってもらう」と親しいかなと思います。

資料の再作成と勉強会

ということで利益を全面に推しだした営業資料を再作成。各代理店へも勉強会を行いました。双方ともに「こんな機能があります!」というページはなく、商品の強みと利益しか書かれていません。「こんな効果が見込めます」・「A社ではこんな成果が見えました」といった内容の嵐です。

で勉強会+最新資料配布後の結果はというと代理店様経由の単月受注数が3倍ほど増えました。伝えるべき情報を伝えているか否か、が本当に重要だと勉強することが出来ました。

最後に

「そんなミスマッチ最初からわかるじゃん」と思いますが、中にいると見えているのに見えていないんですよね。見えているけど、認識できないと言いますか。僕も外から来て、外の声を聞く立場だから見ることが出来たと認識しています。世の中のコンサルタント様の価値はこういった場面にあるのかなぁと思ったり思わなかったり。

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