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代理店営業のメリット(前半)

代理店営業のメリットをつらつらと。大きく4つ。まずは2つ。

ですがこれらは自力の無いスタートアップ且つSaaS企業であることを前提に書いています。もしこれ以外に「こんなメリットもあるよ!!」という方はご意見いただけると嬉しいです。

①他社の人員・時間が使える

私が一番感じる利点はこちらです。

スタートアップはお金も人も足りません。「予算が取れない」・「人員を補充できない」ではなく、そもそも”予算”も”人員”も存在しません。しかし時間もお金も有限です。1日に営業人員×8時間の営業成果しか見込めません。

自社人員で見込める営業成果以上の目標を達成するためには、①業務効率を超絶上げる、②業務時間を超絶増やす、③他社の力を借りる、が大きく候補として上がります。

①は質を、②は量を上げる行為です。①は実現すれば最高の成果が見込めるでしょうが最も実現困難でしょう。RPAの流行を見ると、どの企業も大金を突っ込んで質の改善に励んでいる印象を受けます。大金の無い(というか固定業務すら無い)スタートアップが取る選択肢ではありません。②は労基に引っかからず社員の反感が出ないなら実現可能且つ一定量の成果は見込めるでしょう。ブラック搾取経営の腕の見せ所です。

③は一定のお金と引き換えに外の力を借ります。借りる相手・契約内容次第では、投資金額以上の「質」・「量」を確保できます。雑多な計算をします。代理店営業マンが1日8時間稼働することで代理店10社の各営業が1時間だけ動く、と仮定。1時間×10社(代理店稼働時間) - 8時間(代理店営業マン)=2時間を投資対効果で確保したことになります。あとは”代理店社数×営業の質×稼働時間”で伸びしろは青天井です。「レバレッジを効かせる」という表現がピッタリですね。(逆に代理店営業マンの腕次第では代理店が稼働せず業務時間が無生産に消えていくよ、という皮肉も混じった個人的に好きな表現です。)

②他社の優秀な人員の力を借りることができる

①と少し被りますが。どの会社にもトップ営業マンがいます。トップ営業マンは成果を確実に出します。市場価値は高く、お金も魅力も敵わないスタートアップに転職するトップ営業マンは皆無と考えるべきです。(企業ビジョンに共感、か一部のドMなトップ営業マンしかこないでしょう)。「じゃあ自社で育てれば良いじゃないか!」と言われても育てられるものではありません。

自社では獲得困難なトップ営業マンですが、代理店としてその力を借りることができます。トップ営業マンは自分の提供できる価値の最大化を常に図っていると(筆者は勝手に)考えています。そうした各代理店にいるトップ営業マンを「弊社商品を上手く使って更なる成績向上を狙ってください!!」と口説き落とせれば、ガンガン成果を上げてくれます。トップ営業マン恐るべしです。

一例として、とある代理店のトップ営業マンが関係構築のフックとして弊社サービスを利用しました。2年かけて受注を取れなかったその超巨大顧客に対して、弊社サービスの導入+定期的な報告・反省・修正会の開催を行うことで、2年越しの受注を獲得していました。トップ営業マンは目標達成のためにあらゆる手段を用います(多分)。その手段の1つとなるよう、トップ営業マンを説得できれば、それはまぁ恐ろしい成果を上げます。いや本当に。成果しか出ないので”自社では獲得できねぇよこんな人材”と感心してしまいます。

そのため代理店営業マンは、各代理店のトップ営業マンを見抜き、口説き落とすことが重要です。(商品・業界特性にもよりますが)闇雲に代理店数だけを増やし管理しきれなくなるよりも、管理できる範囲内の代理店数に留め、各代理店のトップ営業マンを口説き落としたほうがより良い成果を挙げられるでしょう。(トップ営業マンを真似する営業マンは各社に必ずいるので、トップ営業マンを口説き落とせばそうした営業マンも釣れます)


最後に

前半はこんなところで。色々書きましたが結局やっていることの本質は普通の営業と変わらないんですよね。自分の業務時間の最効率化を図った結果、他社の力を借りることも選択肢の1つ。キーマンを見つけて口説き落とすことも普通の営業と変わりません。私は(半分エンジニアということもあり)自分からガンガン営業をかけることが向いていません。代わりに味方を増やしたり、必要な情報を整理して渡すことが向いていたので成果が出ていると考えています。

代理店営業も営業手法の1つであり、自分の長所にあった営業手法を選ぶべきですね。


後半はこちら

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