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#19 『猫が30歳まで生きる日 治せなかった病気に打ち克つタンパク質「AIM」の発見』創薬に期待!:読書する猫

おはようございます!
遠回りする猫ですฅ^•ω•^ฅ

先日猫カフェに行ってきたことから、猫つながりでとある1冊の本を思い出しました。
非常に良い本なので紹介します。

その本がコチラ↓
『猫が30歳まで生きる日 治せなかった病気に打ち克つタンパク質「AIM」の発見』

本書を読んだことはなくても、SNSや新聞記事などで研究内容について知っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

簡単に内容を説明すると、まずタイトルにある30歳という年齢。
現状、猫の寿命は約15年であり、2倍長く生きられる可能性が示唆されています。

そして鍵となるのが人や動物の血液中に存在するAIMというタンパク質です。
AIMは生体内のごみ(老廃物)にくっつき、免疫細胞であるマクロファージに知らせる目印の役割を担っています。
つまりAIMが機能することでごみの処理がスムーズにいくわけです。

しかし猫は先天的にAIMが機能しにくく、そのため多くの猫が腎臓病になってしまうことが判ったそうです。
そこでAIMを上手く機能させてあげれば、猫の健康状態が良くなり寿命も延びることから薬の開発を進めているというお話です。

なお、本書の前半ではAIM発見に至る経緯や専門性の限界を感じるようになった話などの著者の経験や経歴を、医学を専門としない一般人にも分かりやすく説明されています。
個人的には専門性の限界の話はとても重要なことが書かれていると感じました。

また、後半の専門的な内容についてもAIMとIgM五量体の関係を戦闘機と空母に例えるなど、イメージしやすい形で解説されていて非常に読みやすいです。

なお、現在は一般社団法人AIM医学研究所を立ち上げて研究を進められているとのこと。
本書でも解説されている通り、AIMを活性化させる薬剤は猫だけでなくヒトへの展開も期待できるということで、今後も目が離せません!

最後に、一般社団法人AIM医学研究所のHPといくつか記事のリンクを載せておきます。

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