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短歌まとめ

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これまで作った短歌をまとめていきます。基本は月一本のまとめ記事。時には連作も。
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#短歌

短歌 2024年8月

その時に感じた気持ちがP波です。後からできた短歌がS波 涼やかな部屋で戦争映画観る私を時計…

短歌 2024年7月

キッチンは今日も蒸しててぶつかったお酢とお酒の音だけ風鈴 この日々がコピペではない証拠と…

短歌 2024年6月

404 not found お探しの未来は抹消されたようです 喪服セット肩にかついだ帰り道まばたきごと…

短歌 2024年5月

「推し」のこと「押し」と書いちゃうお母さんに押し付けにいく赤い花束 ばあちゃんの茶碗にぽ…

短歌 2024年4月

「もっともっと、注目されたい」? さてはあなた、インプレゾンビに噛まれましたね? 言語野…

短歌 2024年3月

春まだき水道水の冷たさがわたしの指に桜を咲かす 川面から電車を街を橋を見て知らない人と手…

【連作短歌】県立高校

地元一の進学校で読まされる「鶏口牛後」は釈迦に説法 何者か分からずめまい覚えつつどんな顔して廊下を歩こう? メネラウス狐の顔をなぞりつつ文字盤で泳ぐイルカを見ていた “Juvenile delinquency” 今日覚えた熟語がわたしを挑発している 「比較する際は条件を揃えよ」と言うなら偏差値とか無意味じゃん 偏差値で裁かれながら顔面で格付けされる多層の地獄 図書室は一番空気が重い場所 みんな勉強してる、勉強してる、勉強してる 悪口に汚れた耳に押し当てた階段下の

短歌 2024年2月

僕たちもまっしろなまま降ってきて汚されるために生きているんだ 君みたいに腕を組むひと東京…

短歌 2024年1月

数の子をかじるこの口「別にまぁ子供はいいや」と言ったこの口 シンデレラ連休はもう終わりだ…

短歌 2023年12月

ふわふわと仮設廊下を渡りつつ私は「外国人」になりゆく 旅人に大雨降らすこの空は「泣き顔も…

短歌 2023年11月

この前まであんなに一緒だったのに軽薄なキミまた夏に会おう 3枚のパネルを揃えて消すときに…

短歌 2023年10月

フィクションの過剰摂取で人は死ぬけれど私には生命線で ありがとう私の代わりに擦り切れてく…

短歌 2023年9月

二割引きスイカの赤が夕焼けを引き止めている九月の十日 真夜中に目を覚ましてもスマホの画面…

短歌 2023年8月

僕たちがコップの麦茶を飲む横で水吸い上げる花瓶のひまわり 大雨に閉じ込められた食人鬼骨髄みたいなTOPPOをかじる 0と1の仮面を被った役者たち今日も電子の舞台を歩む 全国の「行きたくない」を集めたら東京ドーム何個分 夏色は白でもブルーでもなくて冷蔵庫にある麦茶の色だ (検査) 数滴の唾液が薬と混ざり合い落下していく地獄の穴へ 人類は皆兄弟であるそうで コロナ兄弟と闘っている 液晶に現れた人に感染(うつ)さぬよう咳エチケット励行している (来てほしくない次のた