休暇前後で変わった、自分・仕事との向き合い方。産休・育休メンバー座談会【後編】
こんにちは。約1500名が47都道府県でフルリモートワークをする株式会社キャスターのPRチーム(広報)モリ&ツボイです。
前回に引き続き、産休・育休を取得した男女4人のメンバーの座談会をお届けします。取得前の引き継ぎや復帰後について聞いてみました!
前回のお話はこちら↓
日頃の「マニュアル文化」で引き継ぎをスムーズに
ーー産休・育休前の引き継ぎはいかがでしたか?
須田:私はつわりが酷かったので、妊娠後、徐々に仕事を減らしてもらっていました。
それと、キャスターには何でもマニュアルに残す文化があって、私も日頃からマニュアルを作成して誰にでも分かる状態にしていたので、スムーズに引き継ぎができたと思います。
休みに入ってから仕事のことで連絡が入ることもありませんでした。
でも、マニュアルをしっかり作ったことで、逆に不安な気持ちも押し寄せてきました。
「引き継いでしまったら、私が戻る場所がなくなってしまうのではないか?」と心配な気持ちにもなりました。
ーーなるほど。私(ツボイ)はまだ経験がないのでイメージが湧かなかったんですが、いくら引き継ぎがうまくいったとしても、気持ちの面ではまた別の不安も出てきますよね。
平塚:自分は、業務によっては自分の頭の中だけにしかないことが結構あったので、慌ててマニュアルを作りました。
育休でなくても、急に病気や何かで休むことになるかもしれない。
そんな時に全くマニュアルがなかったら、引き継ぐ人が大変だなと。
「仕事を属人化させたらいけない」ということを肌で感じたタイミングでしたね。
復帰した今では、ノウハウやナレッジなどの全てを徹底して文字にして残すようになりました。
「待ってました!」という声で仕事へのやる気が出た
ーー育休後、職場復帰はスムーズにできましたか。
平塚:復帰した初日に、同じ部の人たちが「戻ってきてくれてありがとうございます!」「待ってました!」と言ってくれたのがすごく嬉しくて、「今日からまた仕事を頑張ろう」と思えました。
三田村:僕もマネージャーが「待ってました!」と言ってくれて、仕事への意欲が一段と上がりました。嬉しいですよね。
平塚:はい。キャスターはチャットでコミュニケーションをとっているので、育休中の会社や部の動きのほぼすべてがテキストで残っていて、数日で把握できました。おかげで、すんなり職場復帰できました。
ーー須田さんと布施さんは復帰後いかがでしたか?
須田:私は、結構苦労しました...。
というのも、ちょうど新しいツールが導入されたタイミングだったんです。
チャットツールがSlackに移行されたり、Notionが社内で普及していたり。
以前と使用ツールが変わったことに加えて、体制やプロジェクトの進め方が変わっていたことにも戸惑いました。
それから、いわゆるマミーブレイン(産後の集中力や記憶力の低下などの症状)と言われるものなのか分からないんですが、「以前のように仕事ができない」と感じることが多く、愕然としました。
会議に参加してもなかなか話についていけず、しばらくは録音して、聞き直すようにしていました。
復帰してから自分が貢献できている気がしなくて、「このまま会社に残っているのはよくないのではないか」という思いがずっとつきまとっていて…。
数ヶ月くらいは会社を辞めることも考えていました。
でも、上司に「今の自分では会社に貢献できていなくて申し訳ない」と正直に話したところ、定期的な1on1などで親身に相談に乗ってくれて、こうして働き続けることができました。
布施:私の場合は、復帰後に別の部署へ異動になったので、最初は緊張しました。
でも、顔なじみのメンバーが部内にいてサポートしてくれましたし、部の雰囲気も良くて、スムーズに開始できたと思います。
ただ、私も須田さんが言うように自分自身の体の変化はありました。
産後はしっかり睡眠を取れていないこともあり、記憶力と思考力が弱まっていることは感じていたのですが、仕事を始めたらそれが顕著に現れて自分でも驚きました。
メンバーにはそのことも正直に伝えて、恥ずかしくなるレベルのことでも素直に聞くしかないと今では開き直っています。
ーー産後はそういう変化もあるんですね。知らないとなかなか気づけないですし、改めて「自分から表明する文化」って大事ですね。
育休前とは違う自分にどう折り合いをつけるか?
ーー産休・育休でご自身の状況もガラリと変わるかと思いますが、仕事に対する考え方や向き合い方に変化はありましたか?
三田村:僕は、「過去の自分の残像は捨てよう」と思いました。
須田さんも言われていましたが、「前みたいにできない」と自分を責めてしまうと、メンタルが持たないなと思ったんです。
できないことじゃなく、できたことを数えることにしています。
また、「自分がいたいから、この会社にいるんだなぁ」ということを強く思いました。
というのも、会社から必要とされることって、ある意味で幻想だと思っているんですね。
そもそも会社というもの自体、誰かが抜けても回るようにしておくべきものですし、自分の代わりはいくらでもいます。
だから、求められているかどうかというより、「自分がこの会社が好きで、貢献したいと思ってるからこの会社にいるんだ」ということに自分の中ですごく腹落ちしました。自分がこの会社にいたいという気持ちが大事だと実感しました。
布施:私は、仕事に対する意識がすごく変わりました。特に時間の使い方をよく考えるようになりましたね。
仕事だけでなく自分の時間もままならないので、優先順位をつけて、できないことは諦めるようになりました。
そうすると、諦める部類のことは実はしなくてもほぼ問題なかったことにも気づきました。
実際には諦めが悪いところもあるので、副業も続けてますし、娘との時間も大事にしたいし、ギリギリのところまで欲張っていますが(笑)。
「これがいつまでも続けられるかな」などと悩まずに、本業も副業も続けられなくなったら、「その時に考えよう」「今、できることに集中しよう」と「今」にフォーカスする感覚が強まりました。
須田:私の部署はフルフレックスなんですが、リモートワークでフルフレックスのありがたみを改めて感じました。
保育園から突然お迎えの連絡が来ることもしょっちゅうありますが、中抜けしても誰も何も言わないので、本当に気が楽です。
ーーこれから産休・育休を取る方にアドバイスはありますか?
平塚:「育児は笑顔で」ですかね。
育休1ヶ月目は、やることが何もかも新鮮だったので、多分、笑顔で頑張れていたと思います。でも、2、3ヶ月目になると、笑顔でいられないこともあったんです。
妻に何か頼まれた時に「わかったよ!やるよ!」という言い方になることもありました。
あの時は自分も一杯一杯だったんですけど、冷静になった今はあれは絶対やっちゃダメだったな…と後悔しています。
なので、「育児は笑顔で」と、もしまた育休を取ることになったら自分にも伝えたいです。
育休取得期間については、私自身は当初1ヶ月も取れば十分と思っていたのですが、現実的にはミニマムで3ヶ月は必要だと思います。
1ヶ月だと意味がないとは思いませんが、その後の生後2ヶ月、3ヶ月目を妻1人に任せるのは大変すぎることを身をもって実感しました。
3ヶ月はやらないと、育児がどういうものか、妻の辛さも含めて理解できないだろうと今は思います。
三田村:僕は先ほどお話したように、復帰するときは「前の自分と同じだと思わないこと」とお伝えしたいですね。これは個人に対してだけでなく、会社側もそうだと思います。
過去のようにいかないこともあるけど、これまでとは違うチャンスに恵まれることもあります。たとえば、僕の場合は半育休中にキャスターが会員になったリモートワーカー協会の事務局に関わる機会が訪れました。
とにかく、昔の残像を引きずらないことです。むしろ、「新しい自分として入社する」くらいにと思った方が健全かもしれません。
須田:私は、「自分の機嫌を取れるようにしておくこと」が大事だと思います。
子育てについては、さまざまな考え方がありますよね。時には、自分と異なる方針の方の話を聞いて、メンタルをすり減らしてしまうこともあります。
自分にとっても家族にとっても、穏やかな気持ちでいることは本当に大事なので、自分の機嫌を取る方法を見つけておくことをおすすめします。
布施:私からは、「今を楽しむ」を積み重ねることをおすすめします!
赤ちゃんはすぐに大きくなってしまうので、今という瞬間を大切に過ごしてほしいです。
ーー皆さん、アドバイスありがとうございました。
以上、産休・育休取得メンバーとの座談会をお届けしました。
また、「キャスター通信」を覗きにきていただけると嬉しいです!
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