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ため息21:振り向かないで

早朝近所の公園で走っている人の中に、フォームのきれいなランナーがいます。時間帯が5時半前後なので出勤前です。冬はくらいですが、春先から夜明けが早くなり、夏場は5時半には明るくなって公園の雰囲気が変わります。今まで見えなかったものが見えてしまいます。美しいフォームで走っている人、その後ろ姿、横顔などを楽しんでいたのですが、明るくなると見てはいけないものを見てしまうことになります。
一度、正面から顔を見たことがあります。ハードなランニングのために苦しい表情であったのかもしれませんが、何と昆虫のような顔をしていました。この瞬間、さっそうと美しく走る姿が鳥肌のたつような危険な姿に変わりました。近寄ったり見たりすると災いがふりかかるような怖い感じがしました。
以来、後ろ姿の美しい人を正面から見ないようにしています。

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