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金言630:顔をつぶさない

フランスは世界一の観光立国とのことですが、かつてこの国は観光客に対して世界一無礼な国であったそうです。
一例として、エッフェル塔への道を尋ねたフランス語を解しない外国人に、地元のフランス人が違う方向をフランス語で教えるシーンが何かのキャンペーンで作られています。そこで国をあげて観光客イメージアップ対策を実施したそうです。

西日本でNO1の都市の繁華街でのことです。高島屋の目の前で高島屋の場所を標準語で聞いた東京人に、地元住人は知らないと答えました。まさにエッフェル塔近くの路地での出来事にそっくりです。空を見上げれば、目の前に建物が見えるのに目の前のガイドブックしか見ていないからです。昨今スマホの普及により、GPSで現在地がすぐわかります。道を聞かなくても画面にルートが表示されますので、無礼のタネはひとつ減ったと思います。

同じくフランスで作成された観光関連資料で、日本人はアンケートでは不満を書かないのに後で不満を周囲にいうと分析されています。日本人は難しい国民なので、日本人を満足させることができれば他の外国人の接遇は全く問題ないといいます。
他人の目があるパブリックスペースで相手をあからさまに非難することを多くの日本人が嫌うのは、相手の顔をつぶさないための「武士の情け」であるということをフランス人には理解できないかもしれません。

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