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ミランヨンデラ
2023年12月18日 14:09
代々木駅東口。駅を出て道を渡った先には、雑居ビルが立ち並ぶ。その店舗と店舗の間に、狭くて古い階段が。道案内で始まるプロローグを読みながら、自然とその歩幅に呼吸が合っていく。狭い階段を上って行き着くのは、小さな語学専門学校。著者が高校時代から通い、後に講師も務めていたミール・ロシア語研究所だ。本書はこのロシア語学校の物語、そして著者の「ロシア語のことしか考えていなかった青春の日々」が、瑞々し