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センバツ 只見vs大垣日大 見どころ

第94回選抜高校野球
大会4日目 第3試合

只見 vs 大垣日大

小さな町から掴んだ夢舞台
名将に立ち向かう13人の戦士たち


2022年、豪雪地帯の小さな町で生まれ育った球児達が夢の舞台に立つ権利を得た。

只見高校野球部は部員13名にマネージャー2名の計15名で接戦の連続を勝ち進み福島大会ベスト8進出を達成し、21世紀枠で選出された。
対する大垣日大は名将阪口監督が「100%ないと思ってた」と話す中、東海2枠目に滑り込んだ。

ともに選出されるかギリギリまで分からない状態で冬を越しただけに、喜びもひとしおだっただろう。そんな両校の興味深い対戦となった。

投手力

大垣日大は左スリークォーターの五島、右オーバーハンドの山田が投手の軸になる。五島は中学時代にシニアの東海連盟選抜に選ばれ台北A A国際野球大会でMVPを受賞した技巧派サウスポーだ。スピードは無いものの多彩な変化球と制球力を武器に安定感がある。
山田は140キロ近いストレートとスライダーが武器の右の本格派だ。
そして何より注目なのが昨秋は故障でほとんど登板がなかった昨夏のエース左腕三松の復調具合だ。もしかすると登板の機会があるかもしれない。

只見はエース酒井からセカンドを守る室井への継投で勝ち上がってきた。酒井は走者を出しながらも粘りのピッチングが信条。
そして何より秋にチームを救ったのはリリーフで登板する室井の好投だった。甲子園でも登板の機会が訪れるだろう。
また大垣日大と同じく只見も昨夏のエース大竹が秋は登板しなかった。187cmの大型右腕で、大竹が復調し、登板の機会があれば注目したい。

打力

大垣日大の打線は切れ目がないのが特徴。スラッガータイプは不在だが打線に穴がなくコンパクトなスイングで相手投手に襲いかかる。
中心打者は4番キャッチャーの西脇。秋の東海大会では本塁打も放っている。
昨年から試合を経験している選手が多く、チームとしても完成度の高さがうかがえる。盗塁やエンドランを絡める阪口監督の采配にも注目したい。

一方の只見は攻撃力においてやや大垣日大を下回る点は否めない。秋のデータだけを参考にすると長打率.298は参加校の中で最も低い値となった。チームのカギを握るのは酒井怜、山内の1、2番コンビだ。秋はともに3割を超えるアベレージを残している。そこに4番室井の強打が加えて得点をあげたいところだ。

この試合の見どころは?

秋の段階の戦力では大垣日大が上回る。
只見としては点差をつけられると苦しくなるだけに、終盤まで僅差で食いついていきたいところだ。

この試合の注目点は何といっても序盤の立ち上がりだ。おそらく先発するであろう只見のエース酒井を守備陣が落ち着いて支えていく展開に
なるようだと面白い。
コロナ禍の影響により甲子園練習が出来なかったというのが悪く出るようだと厳しくなる。

逆に大垣日大は普段通りのコンパクトなスイングを心がけたい。大振りでフライアウトが増える展開はさけたいところだ。

只見は小さな町から選出の21世紀枠という事で、小柄なチームとイメージされるかもしれないが180cmを越える体格の選手も複数おり、冬を越えて大きく成長を遂げているだろう。
そちらの方にもぜひ注目したい。

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