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【企業分析】giftee ギフトアプリの新たな打ち手は【ケース面接対策】

この実例から学ぶシリーズが中々好評で田中は嬉しい…今回も張り切って新進気鋭のベンチャーを紹介していくぞ!

ちなみに前回の記事はコレ↓↓↓

今回取り上げたいのは、giftee(ギフティ)社だ。

giftee社は、eギフトを送れるサービスアプリ「giftee」を提供している

eギフトとは、後で詳しく説明するが、飲食・小売店等において、商品とサービスと交換することができる電子チケットだ。
eギフトを購入すると、URLが発行され、ユーザーはこのURLをSNSやメールで友人・知人に送ることで、気軽にプレゼントを贈ることができる。

なぜgiftee社を取り上げるかというと、

①ビジネス内容が分かりやすい
②個人市場を軸に法人市場へ展開していった例として分かりやすい
③今後の展開”以外の更なる打ち手を検討することで発想の幅が広がる

という事が挙げられる。

それではひとつひとつ見ていこう。


①ビジネス内容

先ほども説明したが、gifteeはアプリで商品のeギフトを購入し、贈りたい人にeギフトを送れるサービスだ。受取主は、店舗でチケットを提示することで商品と交換することができる。

出展:giftee社IR資料
https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS04721/2e96b05e/9ab8/4173/bc4a/ff6efe89f398/140120220214588464.pdf

取り扱いの商品は、コーヒーやドーナッツ等の数百円程度の価格帯が中心だ。
贈る方も、受け取る方も、負担にならないカジュアルな商品ラインナップが特徴的だ。

出展:giftee社IR資料
https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS04721/9e7f01f8/550c/4d7c/8430/b04958fd4b8e/140120200214465393.pdf

Twitterなどで「直接あったことがないけど知り合い」と言った人に贈るギフトとして、丁度いい価格帯だろう。

そんなgifteeのマネタイズポイントはどこだろうか?

ちょっと複雑なのだが下記の図を見てほしい。

出展:”新規上場申請のための有価証券報告書”
https://www.jpx.co.jp/listing/stocks/new/nlsgeu000004728t-att/09giftee-1s.pdf

gifteeは、飲食店・小売店と言った「eギフトを提供する企業(=eギフト発行企業)」と「個人消費者」をつないでいる。

gifteeは、「eギフト発行企業」から、取引手数料を収受しているわけだ。
これは通販・EC事業と同じビジネスモデルと言える。

取引手数料を収受するビジネスモデルは、取引量を増やすのが基本路線だ。
たくさん売れれば、たくさん手数料が貰えるからね。

giftee社でも、その一環として、

・企業数拡大
・ジャンルの拡張
・自社コンテンツの提供

することが、方針として出されている。

出展:giftee社IR資料
https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS04721/2e96b05e/9ab8/4173/bc4a/ff6efe89f398/140120220214588464.pdf

また、ユーザビリティの強化として

・送り主が利用シーンに合わせたギフトの提案
・ギフトの使い忘れを防ぐ管理機能の強化等

を行っている。

出展:giftee社IR資料
https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS04721/9ccc72cc/76a0/49ec/aefa/f49f4916118f/140120210212463784.pdf

ケース面接でも、サービスの強化を考える際には、ユーザーの視点でプロセスを分解する方法が有効だ。

例えば、プレゼントを贈る人のプロセスを分解すると、

1プレゼントの内容を考える⇒2プレゼンを具体的に選ぶ⇒3プレゼントを送る

となる。

特にどのプロセスが、改善の余地があるかと考えるのが重要だ。

gifteeは「1プレゼントの内容を考える」プロセスの改善と捉えられると思う。

こういった具合に考え方を身に着けていこう。

②法人市場へ展開

giftee社は2016年に法人向けサービスgiftee for businesを提供している。

これは、法人が来店促進、キャンペーンやプレゼント商品、自社サービスの利用のお礼といった際に活用するサービスだ。

出展:”新規上場申請のための有価証券報告書”https://www.jpx.co.jp/listing/stocks/new/nlsgeu000004728t-att/09giftee-1s.pdf

例えば、モデルルームに来場したら、来場者はそのお礼としてeギフトが貰えるわけだ。

ビジネスモデルとしては、

・「eギフト発行企業」から、取引手数料を収受
・「eギフト利用企業」から発行手数料を収受

する形になっている。

出展:”新規上場申請のための有価証券報告
https://www.jpx.co.jp/listing/stocks/new/nlsgeu000004728t-att/09giftee-1s.pdf

企業はgifteeの活用することで、プレゼント送付がメール、SNSの送付で済むようになるため、従来発生していた配送費、在庫管理費、梱包費等が削減することが可能になる。

出展:giftee社IR資料
https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS04721/9e7f01f8/550c/4d7c/8430/b04958fd4b8e/140120200214465393.pdf

配送費、在庫管理費、梱包費等が削減されることにより、プレゼントに予算を割けるようになる。
こうすることで、段階的なプロモーションが行えるようになり、顧客獲得といった売上向上にも寄与する流れをgifteeは打ち出している。

出展:giftee社IR資料
https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS04721/9e7f01f8/550c/4d7c/8430/b04958fd4b8e/140120200214465393.pdf

個人市場から法人市場への展開は同社の成長に大きく寄与したと言える。
21年度のgiftee社の売上37億円のうちgiftee for businessが18億円(57%)を占めている。

「個人市場から法人市場」といった市場の展開、もしくは「法人市場から個人市場への展開」はケース面接の売上向上でも有効な考え方である。

2C市場は2B市場と比較して財布の紐が固く、大きな金額を作るハードルが高いのだ。

既存サービスでの市場の展開はアンゾフの成長マトリクスで言う、新市場開拓戦略に当てはまる。

出展:経済産業省”ミラサポPlus”
https://mirasapo-plus.go.jp/hint/15043/

③今後の展開”以外の更なる打ち手を検討

Giftee社は、今後の成長戦略として既存事業の拡大を基本路線としている。

出展:giftee社IR資料
https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS04721/2e96b05e/9ab8/4173/bc4a/ff6efe89f398/140120220214588464.pdf
出展:giftee社IR資料https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS04721/2e96b05e/9ab8/4173/bc4a/ff6efe89f398/140120220214588464.pdf

では、上記の今後の展開以外に更なる打ち手は何が考えられるだろうか?

個人利用の贈答品のデータから、どういったシーンで、どういったものが必要とされているかを把握しているアセットを活かし、企業の商品開発・企画へのコンサルが考えられる。

取り扱い商品・ジャンルも一定あるならば、最近だとYouTuberやインフルエンサーがプレゼント企画で使えるプラットフォームとしてチューニングしていくことも考えられる。

また、法人(giftee for business)向けのデータを活用し、法人ユーザーが顧客を捕まえるために、どのようなプレゼントを提示していけば効果的に顧客を捕まえられるかという営業・マーケコンサルへの入り込みもありだろう。

いかがだっただろうか?
Giftee社は「個人市場から法人市場」といった市場の展開の好例だ。サービス自体もとても面白いと田中は考える。今後の展開に要注目だ。

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