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配信モデレーターってなに?


1.はじめに

 以前、配信モデレーターとして大事なこと・必要なことという記事を書いたことがある。

 モデレーターとしての考え方はそこで書き尽くしたつもりではいるけれども、かなり堅苦しく書いたので、たぶん読みやすくはない。
 ということで、「モデレーターってなに?」っていうシンプルな疑問に答えるかたちで、モデレーターについて書いていこうと思う。


2.モデレーターってなに?

 モデレーターは、名前の横にスパナマーク(YouTube)や剣マーク(Twitch)がつく。Mildomだと「管理人」というタグがつく。

YouTubeモデレーター
Twitchモデレーター
Mildomモデレーター

 YouTubeの場合は、名前も青色に変わるので、コメント欄だとかなり目立つ。

YouTubeモデレーター

 なので、モデレーターはすごく特別感が漂う。
 では、モデレーターとはなにか。
 基本的には、(配信者から委託されて)コメント欄を管理する人だ。モデレーターは、コメントを削除したり、リスナーを一定時間コメント禁止にする権限がある。コメント禁止時間は、配信サイトにもよるが、10秒、60秒、3分、10分、1時間、24時間の中から選ぶ感じ。永久BANもできる。
 それによって、荒らしコメントやスパムコメント、誹謗中傷コメントを排除し、コメント欄の雰囲気を守るというのが、モデレーターの役割だ。

3.モデレーターのなり方・コメント管理の基準

(1)モデレーターになる方法

 モデレーターになるためには、配信者がその視聴者をモデレーターとして設定する必要がある。コメント欄からモデレーター権限を与えることもできるし、配信サイトの設定からユーザーを指定して権限を与えることもできる。
 なので、配信者が「この人をモデレーターにしたい」と思ったら、モデレーターになれるということになる。

 ただ、その具体的基準は配信者によって全然違う。TIE Ruの場合は、リスナーの中から選ばれる。特に明確な基準はないが、配信に来る頻度が高く、良識のありそうなリスナーから選ばれていると思う。多分これがメジャーな選び方だろう。
 色々見る限り、モデレーターについては、「リスナーはモデレーターにしない」「モデレーターをそもそも付けない」「モデレーターになりたいと言ってきた人はモデレーターにしない」など、色々ある。

 「リスナーはモデレーターにしない」という配信者の例は、ありさかさん。

 リスナーをモデレーターにしない理由は、モデレーターが矢面に立たされることもあり、それで配信に来るのが嫌になるというのを避けたいかららしい。私もモデレーターになりたての頃は、リスナーから結構言われたりしたので、ありさかさんの言いたいことは分かるし、一面の真理だと思う。あと、リスナー同士で「なんであの人はモデレーターになれるの」みたいな諍いの原因にもなりやすい。

 さらに押し進めて、「モデレーターをそもそも付けない」という人もいる。モデレーターは確かにコメント欄の治安を守ってくれるけど、逆に新たな火種にもなりかねない。そこを考えたら、モデレーターを付けないというのも、1つの選択肢だと思う。

 あと、「モデレーターになりたいと言ってきた人はモデレーターにしない」は結構よく言われていること。

 モデレーターという特別な存在になることが自己目的化している人が多いので、暴走したり、逆にモデレーターになった途端に何もしなくなったりするパターンが出てくる。ということだと思う。

 モデレーターを任命するにしても、その人数も少し考えた方がいいと思う。というのも、コメント欄がモデレーターだらけだと、新規の人などはすごくコメントしづらい。だから、モデレーターが多すぎるのも問題なのだ。

 最終的には、配信者がどう考えるか次第だけど、自分の配信をどうしたいのか。荒らしやスパム、誹謗中傷コメントが着たらどうするか。その辺はよく考えた方がいいと思う。
 モデレーター目線として1つ指摘しておくと、ある程度モデレーターの裁量判断で動かなければならない場面が多いので、配信者と同じような判断をしてくれる人・同じような考え方・感性を持っている人を選んだ方がいい。モデレーターとしても、良かれと思ってやったことが、配信者の意に沿わないとなると、どんどんやりづらくなってしまうので、お互いに不幸なのだ。

(2)コメント管理の基準

 コメント管理の基準は、結論からいえば正解はない。配信者がどう思うか次第ということになる。
 だから、配信者がある程度決めて、それをモデレーターに伝えるのが基本だと思う。TIE Ruのところでも、一応コメント管理の基準は言い渡されていて、後はモデレーター各自の判断で柔軟に対応している(たぶん)。というか、私はかなり自分の判断で動いている場面は多いけれども、「TIE Ruの真意からすれば、こうして欲しいと思うだろう」と推測して行動しているので、純粋に私個人の判断でやっているわけではない。というように、配信者が大まかなルールを決めて、それをもとにモデレーターが動いているという配信が大多数だと思う。

 ただ、配信初心者の人なんかは、どういう基準にすればいいのか分からないかもしれない。暴言とかスパム、コメデター(指示厨)が論外なのはいいとして、「配信者でないと分からないけど、言われると嫌なコメント」というのは結構ある。
 たとえば、「◯◯さんとコラボしないんですか?」「◯◯さんはこう言ってましたよ(伝書鳩)」「(参加型でもないのに)一緒にやりましょう」等々。これらはすべて、反応に困る。素直に回答すると、人間関係がややこしくなったり、配信の雰囲気が悪くなる。だから、「他の配信者の名前は出さないで下さい」等々の禁止ルールを定める配信者が多いのだけど、この辺はある程度慣れないと分からない話だ。
 なので、色んな配信者を見て配信ルールをチェックして、自分のところのコメントルールを決めるというのが1つのやり方。
 あるいは、配信慣れ・コメント慣れしている人にモデレーター権限を与えて一任するというのも、1つのやり方。配信をずっと見てると、「こういうコメントが出たらどんどん荒れる」というのは経験上分かる。だから、経験者に任せてしまうというのも1つのやり方だろうと思う。

(3)+αの役割

 以上がモデレーターの基本的な役割ということになる。
 ただ、モデレーターによっては、他にも色んなことをしたりすると思う。たとえば参加型配信のときに、参加希望者を管理して、誰がどの順番で参加するのかを整理するとか。配信者が全部管理するのは大変だろうから、モデレーターに任せるというのもありだとは思う。

 あとは、私なんかは、販促コメントを書いたり、直近の大会の告知を書いたり、参加型のときはルールや参加方法を書いたり、リスナーからの質問に(TIE Ruからの回答でなくても良さそうな質問は)答えたり、配信者から聞かれたことを調べて答えたり、といったこともしたりしている。その辺は義務ではないけど、やった方がリスナー&配信者にとって有益かなと思って勝手にやってる。
 モデレーターがやる義務はないけど、モデレーターだとやりやすいので、モデレーターがやる方が角は立たない。単なる一般リスナーがそれをやると、「なんだこいつ」「なにしゃしゃり出てるんだ」という反感を買いやすいだろうから。

(4)モデレーターがやらない方がいいこと

 モデレーターは、究極的には配信者の利益のために行動すべきなので、 (3)みたいな+αの役割を担ってもよいとは思う。
 ただ、逆に、モデレーターがやらない方がいいこともある。これはあくまで私の考えだけれども、モデレーターが「初見さんいらっしゃい」みたいなコメントをするのは避けた方が良いと思う。
 現に私自身、適当に配信を見てたら、コメントも何もしてないのにモデレーターの人に「初見のキャス狐さんいらっしゃい!ゆっくりしていってね♪」みたいに言われて、さすがに「えっ…」ってなったことがある。たぶん、同じように感じる人は少なくないだろうと思う。
 他にも、SNSを見てると、「配信者の配信を見に来たのであって、モデレーターを見に来たわけではないのに、挨拶されるとうざい」みたいな意見は結構数多く見られる。それはそうだろうと思う。
 リスナーは、モデレーターを見に来てるのではなく、配信者を見に来てるのだ。リスナーに対する挨拶は、配信者がやるべきことあって、モデレーターがやるべきことではない。

 その辺も含めて、配信者は、モデレーターにやって欲しいこと/やらないで欲しいことを明確に伝えると良いと思う。

4.おわりに

 ということで、モデレーターについて書いてみた。
 考え方は色々あるので、結局は配信者がどう考えるか次第だ。そこについては、正解はない。
 ただ、配信者とモデレーターの間で、考えを共有する必要はある。これは、どんな配信でも当てはまることだろうと思う。そこがずれるとかなりしんどくなる。
 もっと細かいこととかについては、以前私が書いた以下の記事などを参考にして下さい。


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