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【階段にまつわるノーランと名優と単館】の映画

【おうちでほっこり鑑賞できて、後味の悪くない映画】を、12種類ある「casaの家」で観るなら...という視点で、皆さんの『おうち映画館』のスパイスになりそうなオススメ映画をご紹介してまいります。

洋邦問わず年代問わず、友達と家族と恋人と...ファミリー向けも織り交ぜつつ。vol.04はこちら↓

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feat.  casa skip - スキップフロアの家 -

■ みんな大好きノーラン作品を新たな視点で

『インセプション』
上映時間:148分 
ジャンル:アクションアドベンチャー・冒険SF
監督  :クリストファー・ノーラン
出演  :レオナルド・ディカプリオ、渡辺謙、ジョセフ・ゴードン=レヴィット、マリオン・コティヤール、エリオット・ペイジ、トム・ハーディ
上映  :2010年 製作国:アメリカ

ノーラン作品をどこで紹介しようかと企んでいたのですが、敢えて階段しばりとして、こちらでご紹介を。皆さん、クリストファー・ノーラン監督作品はお好きですか?私は好きです!(声を大)

睡眠中の無意識下に潜り込み、情報を引き出す犯罪集団のお話。と言うと少し胡散臭いですが、レオナルド・ディカプリオ演じる主人公のコブを筆頭に、多才でひと癖あるメンバー達はどこかスタイリッシュでスマート。日本からは渡辺謙さんが出演のほか、ノーラン作品お馴染みの面々が並びます。

大ヒット作。ご覧になった方も多いと思うので、今回はちょっと違う視点から。もちろんCGも使われている本作ですが、実はCGじゃないのに物凄いシーンがあるのもノーラン作品ならでは。

※ 以下、少々のネタバレを含みます

劇中“とある場所”を列車が爆走するシーン。
トレーラーの土台に、本物の列車から型どった“列車の上物”をかぶせ、トレーラーを走らせることで“とある場所”での列車の走行を可能にしています。さらに劇中には無限階段が登場しますが、こちらも実際はカメラワークにより“無限に階段が続いている”ように見せて撮影しているもの。

リアルと虚像(CG)が織り交ぜられたこだわりの撮影手法は、現実と夢の間で翻弄される主人公の心情ともリンクします。効果的な階段の配置で、家という空間を最大限に活用している casa skip でご覧いただきたい作品です。

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■ かの名優たちの友情が完成させた遺作

『Dr.パルナサスの鏡』
上映時間:124分
 ジャンル:アドベンチャー・冒険ファンタジー
監督  :テリー・ギリアム
出演  :ヒース・レジャー、ジョニー・デップ、ジュード・ロウ、コリン・ファレル
上映  :2010年 製作国:イギリス、カナダ

前項で紹介したノーラン作品の代表作といえば『ダークナイト』。次にご紹介するのは、『ダークナイト』で異彩を放つジョーカー役を演じたヒース・レジャーの遺作。ロンドンで、鏡の中へいざなう摩訶不思議な移動劇場のお話です。監督は、鬼才テリー・ギリアム。

※ 以下、軽いネタバレを含みます

移動劇場の案内役トニーを演じていたヒース・レジャー。実はこの映画の撮影途中に、不慮の死を遂げてしまいます。彼の遺作を完成させるべく名乗りを上げたのは、兼ねてより親交の深かったジョニー・デップ、ジュード・ロウ、コリン・ファレルの3名。鏡の入り口部分である【現実世界】をヒースが、鏡を抜けた先の【空想世界】を3名の友人が、総勢4名が共に同じ“トニー役”を務めます。

ジュード・ロウが号泣しながら語るシーンは、その内容からも友人ヒースをリンクさせたオリジナルな感情の涙ではないかとさえ思えてしまいます。入り口を抜けるごとに違う景色が見える本作は、フロア毎に違う表情を見せる casa skip で味わっていただきたい一本。鬼才テリー・ギリアムの独特の世界観はまさに新感覚。どうかエンドロールの最後までお見逃しなく...

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■ 探しものはあのハーブティーが見つけます

『ぼくを探しに』
上映時間:106分

監督  :シルヴァン・ショメ
出演  :ギョーム・グイ、アンヌ・ル・ニ
上映  :2014年 製作国:フランス

最後は、名作『アメリ』のプロデューサーによるカラフルな色彩と優しいストーリーのフランス映画を。両親をなくしたショックで、言葉を発することができないまま大人になった主人公のポール。個性的な2人のおばにより、ピアニストを目指す青年へと育ちます。ある日、自身が住むアパートでマダム・プルーストに出会ったところから物語は展開していきます。

ポールと風変わりな2人のおばが住むのは、フランスの古いアパルトマン。ある日、エレベーターが壊れた事で、螺旋階段を使うことに。そこでポールは、隠し部屋の存在に気付きます。そこに住んでいたのは、マダム・プルースト。彼女はお手製のマドレーヌとハーブティーを使って、ポールの“とあるお手伝い”をする事に。

ポールの奏でるピアノの音色と、ちょっと変わった2人のおばさん。そして、秘密たっぷりのマダム・プルースト。個性豊かなキャラクター達と共に、フランスの街並みも楽しめる心温まるストーリーです。階段の先に十人十色の暮らしが見える本作。それぞれの部屋を階段でつなぐスキップフロア casa skip にも通ずる映画です。

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次回は、洗練された屋上空間の家 casa sky で『おうち映画館』するなら...をテーマにご紹介していきます。


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