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【Carstay創業メンバー取材Vol.1.5】夢も特技もない平凡な若者が起業家になるまで

前回のCEO宮下のインタビュー記事では、Carstayのこれまでや、これから目指す世界、そしてどんな人と働きたいか?をうかがいました。

そこで、今回のnoteでは、Carstayを立ち上げるに至った経緯や、起業家になるまで人生のストーリーについて、CEO宮下に語ってもらいました!

スタートアップの世界や、起業に興味がある方、キャリアに悩んでいる若者にオススメの記事です✍️


前回のインタビュー記事はこちら⬇️


CEO 宮下晃樹の略歴

2014年2月:有限責任監査法人トーマツ入社
2014年3月:慶應義塾大学卒業
2016年8月:公認会計士登録・NPO法人SAMURAI MEETUPS創業
2018年6月:Carstay株式会社創業、代表取締役CEO就任


学生時代はどんなタイプの学生でしたか?


父が商社マンで、仕事の影響で幼少期をロシアで7歳まで過ごしました。英語圏の幼稚園で過ごし、モスクワで現地の方々に遊んで貰って育ちました。

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そう聞くと、典型的な帰国子女で自信家な子供...!と思われるかもしれませんが、3月生まれということもあり、同世代だと身体も小さく、性格も内気で、人前で話したり自己表現するのが苦手な子供でした。

さらに、帰国後も、ロシア育ちという「宇宙人」のような転校生だった私は、いじめられっ子体質で、学校の勉強にも追いつけず、その悔しさから中学受験をしたいと親に相談して猛勉強し、周囲の支えもあり第一志望の慶應義塾普通部に合格。人生が変わった瞬間でした。


中学・高校はどんな日々を送ってましたか?


男子校だったので、部活動に青春を捧げた6年間でしたね。中学はバスケ部・空手部、高校はラクロス部に所属していました。

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部活動を通じて、身体は大きくなり、負けず嫌いな性格も増長されました。苦手だったチームワークや礼儀作法を学び、6年間でかなり真っ当な人間になったと思います。体育会の環境で過ごす経験って大事です(笑)

あと、慶應の内部生って、本当にお金持ちの子供がいっぱいいるんです。有名企業の社長の御曹司、大物政治家の後継者、芸能人の子供が隣の席に座ってる環境。そんな空間で過ごしたからか、"社会には生まれながらにして、自分よりも高い地位の人たちがいる"という感覚は持っていましたね。


大学時代は何をしてましたか?


そんな"慶應らしい環境"が窮屈だったので、大学では慶應内部生でつるまずに、インカレの模擬国連というサークルに所属していました。当時の彼女に新歓説明会に連れてかれたのがキッカケです。世界が広がりましたね。

あと、大学受験をせずに進学したので、これまでスポーツしかやって来なかった分、大学4年間は学業に打ち込もう...と思いまして。もし武器になるスキルや資格が1つあれば、きっと社会に出ても生存戦略になる。そこで公認会計士を目指すことにしました。これも、ラクロス部の友人に予備校の簿記説明会に連れてかれたのが始まりで、結果的に最後まで残ったのは私だけでした(笑)

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大学3年、当時20歳のときに会計士試験に合格しました。1次試験は3回落ち、2年半で5000時間は勉強しました。体重が76 → 59kgに痩せるくらい大変でした。それまでの人生は、親が敷いてくれたレールのお陰で成果を出せていましたが、この合格は自分の力で勝ち取った人生はじめての成功体験でした。

そして、就職活動はコンサルティングファーム・会計事務所に絞って受け、最終的にはDeloitte Japan(監査法人トーマツ)の内定を承諾しました。

その後、福澤諭吉記念文明塾へのリーダー育成プログラム参加、アメリカへの語学留学、カナダへのバックパッカー旅、ホノルルマラソン完走と、残りの大学生活を満喫して、2014年3月に10年通った慶應義塾を卒業しました。

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入社時から起業を考えてましたか?


いや、それが起業家になるつもりはなくて。そもそも、就職活動を経ても、将来やりたいこと、自分の軸みたいなものが見つからなかったんですよね。

スポーツで1番を目指してきて、難関資格に合格するために勉強してきて、正直その延長線上というか、社会人になっても競争のレールに乗って、もっと経験値積むために、激務な環境で働いてみようと思っていました。マラソンやトライアスロンにハマってたのも仕事の体力つけるためでした(笑)

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やりたいことを見つけるために、まずは誰よりも長く働いて、誰よりも飲み会参加して、何でも吸収してやろうと仕事してました。上場企業の監査のみならず、海外子会社の内部統制コンサル、VCの保有する未上場株式の評価、スタートアップの会計コンサル、高校生向けのキャリア教育支援など、幅広い業務に関わり、休み返上で働き続けました。

そこで、はじめて"起業家"という存在に出会いました。大学時代は、学生起業家や学生ビジコンに対して、なんか意識高い人たちの集まりで胡散臭いな...と苦手意識があったのですが、仕事を通じて出会った彼らの、本気で夢を語り、仲間と熱狂し、泥臭くリスクを取る生き様に魅了され、気付いたら人生1度しかないのであれば、自分もそちらに行きたいと思わせられました。

そこで、実務経験2年・補習期間3年が経過し、修了考査に合格して公認会計士として独立、Deloitteを退職しました。実は、数年後に海外赴任できる可能性も残っていたのですが、最後の香港出張の際に、100万ドルの夜景を見ながら、この景色を眺める側ではなく、この景色をつくる側になりたいと思うと迷いは消え、自分の名前で勝負することを選びました。当時24歳でした。

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独立してすぐに起業したんですか?


いや、それが起業家になることを決めたものの、具体的に何をやるか決めてなかったんですよね。ただ、Deloitte時代からずっと週末は、日本に来る訪日外国人をガイドするのを趣味にしていて。

繁華街で飲み歩いたり、どこか観光地へ車で出掛けたり、伝統文化を職人さんのもとで体験したり、そんなことをやっている内に、ガイドメンバーが増えていって、ちょうど私が独立した時に100名近くなりました。当時、国内最大級のガイド団体だったと思います。そのタイミングで、成田空港や成田市などから外国人のガイド業務の依頼が来るようになったんです。企業や自治体と取引するには、法人格があった方が良いのではと思い、NPO法人SAMURAI MEETUPSを2016年8月に創業しました。

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まずは社会起業家になったんですね!


はい、すごい苦労しました(笑) 

最初にぶち当たったのはお金の壁です。とりあえず、Deloitte退職した時に、貯金300万円貯めたんですよ。これが、2年間で0円になりました。フリーランスで会計コンサル業務を受注して、NPO法人へお金を入れてもすぐになくなる。共感で寄付を集めようにも上手くいかない、プライベートでも結婚を控えていて生活費が必要ということで、大企業の時に毎月末ちゃんとお金が振り込まれていたことの有り難みを肌で感じてました

次に苦労したのは能力の壁です。私が社会人経験で身につけたのは、長時間働けるタフさと、数値集計・分析・提案資料をつくるスキルくらい。営業をやったこともなければ、マネジメント経験もなく、ましてやプレゼンも苦手な方で、事業拡大のボトルネックが完全に私の能力不足によるものでした。そこで、まずは膨大な量の本を読み、未経験でも何でもやりながら覚えましたね。お客さんに迷惑をかけて、2回土下座をしたこともあります。

また当時 "パラレルキャリア"が注目を集めたこともあり、TEDx Keioに登壇する機会も頂きました。苦手なプレゼンを徹夜で準備したものの、内容を暗記できず、機材トラブルもあり、無残な結果に...。これを機に、本気でプレゼンの技術を磨こうと心に誓いました。(恥ずかしいですが、晒します笑)


Carstay創業への道はそこから?


はい、NPO法人でぶつかったお金と能力の壁をどう乗り越えよう?と考えた際にはじめて、私以外のフルタイムの共同創業者と一緒に事業をやろうという考えが浮かびました。このまま少ない自己資本で細々とスモールビジネスをやっているくらいなら、大企業で挑戦していた方がマシ。あのとき独立した意思決定を正解にするためにも、ここはスタートアップを起業し、大きくリスクを取って勝負に出るしかない

そう覚悟を決めて、2018年6月にCarstay株式会社を創業、アプリの会社として法人登記しました。まだエンジニアも含め、誰もメンバー決まってなかったんですけどね(笑)

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いま、Carstayの創業経緯は?と聞かれたら、NPO時代の原体験を踏まえて、綺麗なストーリーを語れますし、それは本当の内容です。ただ、当時はそこまで点と点は綺麗に繋がっておらず、焦燥感に駆られながら、ただ必死でした。「私が生まれてきた世界」と「私が生まれて来なかった世界」の差分を最大化するため、自分の存在意義を証明するため、まずは想いを事業アイデアに込めよう、仲間を口説いて集めよう、VC・銀行に頭を下げて資金調達しようと、"若さ"と"根拠のない自信"の2つだけで全力で日々を送っていました。

そんな起業家として未成熟な若者が、代表取締役と名刺に書かれた瞬間から社長になり、肩書きや周囲の期待を超えるために、昨日できなかったことを今日できるように、泥臭くもがいてきた日々の連続の延長線が今日です。そして、それはまた明日へと続いていく、それが起業家として生きることであり、私がDeloitte時代に憧れた彼らの生き様だったのだと実感しました。


起業してから、はじめて起業家を理解したと


はい、やっぱり常に"覚悟"が先に来るんだと思いますね。なりたい自分になるためなら誰でも努力は惜しまない訳で。私の場合は、それが一目惚れしてしまった、起業家という生き方であり生き様でした。

起業前、競争のレールを走り続けてた頃は常に誰かと比較し、コンプレックスだらけで、負けるたびに誰かに妬む自分が嫌いでしたが、夢を叶えるために闘うのは常に自分自身、昨日の自分なので、シンプルですね。それに、今は仲間や支援者もいるので1人じゃない。起業家は"なりたくてなれる"のではなく、"誰かのお陰で続けられる"のだと、そう思うようになりました。

集合写真_横長


ただ、どこまでいってもビジネスをやる以上は数字がすべて。美麗字句をならべても、それが利益を獲得するものでなければ、何も意味がないです。

起業家という生き方を選ばせてもらっている以上、しっかり支援者には恩返しする必要があります。Carstayを利用頂いた顧客には感動体験を、信じてついてきてくれた社員には成長機会と報酬を、リスクマネーを提供いただいた株主には利益還元を。サポート頂いたすべての方へ感謝の気持ちを抱きながら、1人では到底できない偉業を成し遂げ、仲間と喜びを分かち合える、そんな日を夢見て、また今日も、起業家の道を一歩踏み出すのです。

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以上、CEO宮下のインタビューでした。

ここまでお読みいただき、誠にありがとうございました*


前回のインタビュー記事はこちら⬇️


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Carstay株式会社では、ミッションである「Stay Anywhere, Anytime.|誰もが好きなときに、好きな場所で、好きな人と過ごせる世界をつくる」を実現するため、国内最大のキャンピングカー・車中泊スポットの予約サービスを運営しています。企業さま・自治体さま・メディアさまと是非連携させて頂きたく、また新たな仲間も募集しておりますので、下記URLより、ぜひお気軽にお問い合わせ頂けましたら幸いです:https://carstay.jp/ja/contact

2022.02.12

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