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ハントマン・ヴァーサス・マンハント(邦題:吸血貴族どものゲーム)第56わ「この門をくぐる者よ」

(承前)

上層部とやらは……人間同士を掛け合わせて血の美味い子どもを作ろうとしているというのか。それでも俺の血は、いつ、どうやって調べたのだろう。

「私も詳しいことは分からんが、お前らニンゲンは生まれた後に血液型を確かめるだろう?子どもは知らずとも、親は書類や名札の裏に血液型を書かせているはずだ。(血液型など知らなくても日常生活には何の支障も無いというのに)その際、我らの手の者が機械にかけて分析するのだそうだ」

近世より、人間社会はハントマンに裏から支配されてきた……というのは聞かされていたが。吸血鬼の魔の手は至る所に張り巡らされているらしい。

「……さて、そろそろ私は退散させてもらっていいかな?お前のパートナーが凄まじい形相をしている。恐ろしいことだ。今の私では手も足も出ん」

「あの一ツ星、本選で再会する頃には今より強くなっているかもしれません。交戦許可を、早く!」

ダメだ。俺も、お前も万全からは程遠い。

(続く)

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